2015年1月9日(金)14時30分から、原子力規制庁で米谷仁総務課長による定例ブリーフィングが行われた。1月15日~16日にかけて田中委員長が島根原発を視察することが報告された。まだ審査の終わっていない、審査途中の発電所を視察するのは初めて。しかし、あくまでも審査とは切り離した視察だと説明した。
田中委員長が審査途中の島根原発を初視察の予定、桜島噴火について規制委「十分考慮した上で審査している」~規制庁定例ブリーフィング 2015.1.9
記事目次
■全編動画
- 会見者 米谷仁氏(原子力規制庁長官官房総務課長)
- 日時 2015年1月9日(金)14:30~
- 場所 原子力規制庁庁舎(東京・六本木)
規制委員会会合
- 平成26年度第49回規制委員会臨時会合
- 日時:1月13日(火)16:30~
- 場所:原子力規制委員会庁舎 会議室A
- 議題:安全文化醸成を始めとした安全性向上に関する取組について
- 関西電力 八木誠 取締役社長ほかと面談
- 平成26年度第50回規制委員会会合
- 日時:1月14日(水)10:30~ 12:00
- 場所:原子力規制委員会庁舎 会議室A
原子力規制委員会 会合・検討チーム会議などの開催予定
- 1月 9日(金)13:30 第180回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合
- 1月 9日(金)14:00 第39回核燃料施設等の新規制基準適合性に係る審査会合
- 1月13日(火)10:00 第181回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合
- 1月13日(火)14:30 定例ブリーフィング
- 1月14日(水)14:30 田中俊一規制委員長定例記者会見
- 1月15日(木)10:00 第182回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合
- 1月16日(金)14:30 定例ブリーフィング
委員の視察の予定
- 日時:2015年1月15日(木)~16日(金)
- 委員:田中俊一 委員長
- 場所:島根原子力規制事務所、中国電力島根原子力発電所
更田豊志委員の島根原発視察、鳥取県知事が改めて文章報告を要請
1月9日の午前に平井伸治鳥取県知事が規制庁を訪れ、再稼働の際の地元同意の対象を立地自治体に限定しないよう電力会社に促すことを求める要望書を提出。また、更田豊志委員の島根原発視察の理由に関する文書の回答を求めているという。規制庁としては、視察の際、直接口頭説明し、十分理解を得られる内容と思っていたが、知事から文書がほしいという要請があり、改めて文書で回答を出すことになったと説明した。
田中俊一委員長、島根原発を現地視察
1月15日から16日にかけて、田中俊一委員長が島根原発を現地視察することが報告された。ただし、主目的は現地の規制事務所で意見交換を行うことだという。合わせて、中部電力島根原発の3号機も視察すると説明した。田中委員長が直々に審査対象原発を視察することについて、「これまで審査に関わらないと言っていたが、方針転換なのか」と記者が質問。米谷氏は曖昧な回答に終始した。
東電への行政指導は2014年7月の検討会で言及した
昨年2014年12月31日付けで東電に飛散防止剤の過剰希釈について、規制委側が行政指導したという報道がある。その事実関係について記者が質問。米谷氏は、2014年7月23日に開催した第25回特定原子力施設監視・評価検討会で、東電から、ダストが飛散し身体汚染が発生した後は、希釈濃度を100分の1から10分の1に高めると共に、散布度を増やしたと説明を受けたとし、その時に委員から、過去の作業の時に撒いていた物に、もっときめ細かな対応が必要ではなかったかとコメントをしたというのが事実関係だと回答。
検討会で規制委が指摘したことを行政指導と指しているのか。再度の質問に米谷氏は、「これが事実関係だ」と先の説明を繰り返した。
桜島噴火など火山ついて「十分考慮した上で審査している」
九州電力川内原発の再稼働が現実味を帯びてきたが、桜島の噴火が最近増えており、不安の声もあがるなど、大噴火の前触れではないかと主張する火山学者もいる。規制委員会として、なんらかのアクションを起すことはないのか。
米谷氏は、「火山については、すでに設置変更許可の中で対応している認識」であり、火山活動のモニタリングに関する検討チームは「個別の案件について扱うものではない。心配されているが、それについては十分考慮した上で審査はしている」と回答するのみだ。