【大義なき解散総選挙】「私たちは国民との共闘で安倍政権を追いつめていく」――躍進を果たした共産党・志位委員長が「安倍の暴走ストップ」に意気込み 2014.12.14

記事公開日:2014.12.15取材地: テキスト動画
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(IWJ・原佑介)

特集 総選挙2014

※12月15日テキストを追加しました!

 安倍総理の突然の衆院解散宣言で、野党にとっては「不意打ち」を受けたかたちで始まった今回の衆院選。

 他の野党が準備不足でふるわないなか、反与党票の受け皿としてほとんど唯一、躍進したのが日本共産党だ。共産党は解散前の8議席から大幅に伸ばし、21議席を獲得するにまで至った。

 昨年2013年の参院選、都議選でも大幅に議席を伸ばし、まさに「躍進」を続ける共産党。IWJは投開票日の12月14日、共産党本部の開票センターで、開票結果を待つ志位和夫委員長に単独インタビューを行った。

▲「躍進」する共産党の開票センターには多くの報道陣が詰めかけた

▲「躍進」する共産党の開票センターには多くの報道陣が詰めかけた

■ハイライト

  • 日時 2014年12月14日(日)20:00~
  • 場所 日本共産党中央委員会本部ビル(東京都渋谷区)

※以下、発言要旨を掲載します

共産党躍進の理由

IWJ「今回の選挙では、共産党だけほとんど唯一、順調に票を伸ばそうとしています。なぜ、こういう結果になろうとしているのか、志位委員長のご見解をお聞かせください」

志位和夫委員長(以下、志位・敬称略)「開票はこれからですから、期待を持って見守っていきたいんですが、やはり、安倍政権の民意を踏みつけにした暴走が、あらゆる分野で進められてきた。それに対して国民の皆さんが『これは危ないぞ』という気持ちを強めている。そのときに共産党が正面から対決する姿勢で戦いました。

 と、同時に、経済でも外交でも対案を示し、安倍さんは、『この道しかない』と言うんですが、『別の道がある』ということを示してきました。その全体が評価されたのかな、と思っています」

自民相手に全勝を収めた「オール沖縄」本土ではなぜ共闘できないのか

IWJ「生活の党の小沢一郎さんは、選挙前の今年(2014年)10月に、『共産党はほとんどの選挙区で候補者をたて、1万票なり取る。自民党の補完勢力みたいな話だ』と述べ、『本当に自民党政権では駄目だというなら、野党が勝利できるよう協力をしないといけない』と話されていました。これは小沢さんだけでなく、こうした指摘は国民のなかでも、古くからあると思います。

 実際、今回は共産党も参加した『オール沖縄』が沖縄の選挙区で全勝を収めようとしています(その後、全勝を収めた)。こうした今回の選挙状況を踏まえ、野党共闘に関する指摘に対するお考えをお聞かせください」

志位「私たちは野党間の政党間の協力条件が合うところでは、柔軟な対応をやっています。沖縄では県知事選挙での共闘の枠組みを大事にし、保守と革新の垣根を越えて選挙を戦っています。

 しかし、全国的にはそういう状況にありません。例えば野党第一党の民主党との間でも、今度の選挙の最大の争点である『消費税』の問題について、民主党は増税を推進する側です。私たちは反対する側です。一番の争点で立場が違うので、共闘する条件がないと思います。

 ですから私たちはそういう条件のないところでは、すべての選挙区に擁立し、堂々と安倍政権の暴走と対決して、論陣を張っていくことが、安倍政権を追いつめる一番の力になると確信しています。

 私たちが候補を立てなければ、消費税10%に反対する候補者がいなくなってしまいます。あるいは原発再稼働、集団的自衛権、あるいは沖縄新基地に反対する候補者がいなくなってしまいます。

 私たちが候補者を立てることで、そういう根本問題で、安倍政権の暴走と正面対決するという立場で大いに論争をやって、追いつめていくことが、安倍政権に対する一番の痛打になると考えています」

IWJ「とはいえ、このまま野党がバラバラな状況というのは、与党にとって都合がいいのも事実だと思います。このあたりをどう受け止められますか」

志位「それは今、言ったとおりです。私たちが候補者を立てて、戦うことが、与党を追いつめる力になっていると考えています」

「国民との共闘で安倍政権を追いつめていきたい」

(…会員ページにつづく)

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