「安倍政権が存続してたら、とんでもないことになる」3人の外務省OBらが警鐘 2014.9.18

記事公開日:2014.9.18取材地: テキスト動画
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(IWJ・石川優)

 村山談話を継承し発展させる会は9月18日(木)、衆議院第一議員会館で「安倍解釈改憲を撤回し、いまこそ東アジアに平和外交を」と題する公開シンポジウムを開いた。元外務省アジア局中国課長で元広島平和研究所所長の浅井基文氏が基調講演し、政治評論家の森田実氏、元外務省国際情報局長の孫崎享氏、元レバノン特命全権大使の天木直人氏らが、日中・日米関係などについて、ディスカッションした。

 孫崎氏は、「安倍政権が存続してたらとんでもないことになる」と危機感をあらわにし、原発・TPP・集団的自衛権などの諸問題を挙げ、原発問題については「小泉首相まで脱原発と言っている」と言及。TPPについては、「国家の主権を脅かすものだ」と警鐘を鳴らした。

 天木氏は、最近の中国・韓国における対日姿勢について、次のような持論を展開した。

 「中国も韓国も首脳会談に前向きだ。私は韓国の場合はありうると思う。韓国は、日本と米国との同盟関係を競い合っている。米国に逆らえない面では、韓国は日本以上に強い要素があるんじゃないか。もし、米国が実際にしているかわかりませんが、裏で、『そろそろ、日本との首脳会談やれ。さもなければ、韓国を見捨てるぞ』と言い出したら、韓国は逆らえない。韓国がここにきて、日本との関係を重視するという報道が、ウソ報道ではなくて、私はウソだと思ってますけど。韓国の場合は米国の脅しでありうるが、中国の場合は、このまま安倍さんの歴史認識でいる限り、ありえない」。

 浅井氏は、天木氏が指摘した歴史認識が日中関係の障壁になっていると同調し、「もうひとつは、尖閣問題、領土問題だ」と指摘。「安倍総理が歴史認識と領土問題の2つにおいて、頑迷な姿勢を改めない限り、中国が関係改善に応じることはありえない」と語った。

■ハイライト

  • 総合司会・進行:内海愛子氏(恵泉女学園大学名誉教授)
  • 第1部 基調講演 「『終戦』70年を前に考えること」 浅井基文氏(元広島平和研究所長)
  • 第2部 鼎談  コーディネーター:森田実氏(評論家、東日本国際大学客員教授)  パネリスト:浅井基文氏(元広島平和研究所長)、孫崎享氏(東アジア共同体研究所長)、天木直人氏(元レバノン特命全権大使)
  • 主催 村山談話を継承し発展させる会

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