「国の皆さんの生命と平和な暮らし、国の安全に責任を持つのが政府だ」――。 このような大義さえ掲げてしまえば、憲法を自由に解釈していいとでもいうのだろうか。7月11日、菅義偉官房長官が外国特派員協会で記者会見し、集団的自衛権の行使は国民生活を守るために憲法上許されているものであり、「解釈改憲」ではない、と力説した。
「国民の生命と平和な暮らしを守るため」は解釈改憲の口実に使われた? 菅官房長官「閣議決定は従来の政府解釈の基本的な考えの枠内」 2014.7.11
(IWJ 原佑介)
■ハイライト
閣議決定は「従来の政府解釈の基本的な考えの枠内」
菅官房長官は冒頭、「一つの政権で閣僚が誰一人変わらず500日を超えたのは戦後最長で、私達は今、この記録を更新しているところだ」と安倍政権の盤石さをアピールした。その上で「アベノミクスで日本経済の流れを大きく変えることができたと自信を持っている」と政権運営に手応えを示した。
質疑では、「集団的自衛権」をめぐる閣議決定に関する質問が相次いだ。
会見の司会を務めた男性は、「世論調査の結果を見ると、憲法解釈の変更に、市民は支持を示さなかった。議論が続くにつれて、より反対は増えたように感じる」と述べ、「もし信念をもってやっているのであれば、世論調査の結果がどうであれ、憲法改正に踏み切ればよかったのではないか」と質問した。
これに対し、菅官房長官は、「国民の生命と平和な暮らし、国の安全を守るのが政府の責務だと考えている」と持論を展開。「安倍総理は、第一次安倍政権の時から『現在の法制度で何か不備がないか。もし不備があればどのように改善が可能か』と考え、安全保障の専門家に検討をお願いし、政府への報告を求めていた」と振り返る。
「日本の安全保障環境が厳しいということで、安全保障に対する政府の基本的な考えを与党間で合意できたので、このたび、閣議決定した。国の存立をまっとうし、国民の命と平和な暮らしを守るために『必要最小限の自衛の措置を取ることができる』という従来の政府解釈の基本的な考えの枠内であり、憲法改正する必要はないという考え方に立って、判断した」
世論調査の結果については、「支持率が高くなろうが低くなろうが、国の皆さんの生命と平和な暮らし、国の安全に責任を持つのが政府だ」と述べた。
国民の生命と平和な暮らし」は口実に過ぎないのでは
確かに安倍総理は、第一次安倍内閣でも「我が国をめぐる安全保障環境が大きく変化する中、時代状況に適合した実効性のある安全保障の法的基盤を再構築する必要がある」とし、有識者会議を立ち上げ、解釈改憲を目指した。
しかし、当時は今のような尖閣諸島をめぐる中国との衝突もなかった。にも関わらず、今と同様に「集団的自衛権の行使容認」を実現しようとしていたのである。
安倍政権は、「国民の生命と平和な暮らし」を口実に、立憲主義を蔑ろにし、ただ自らの政策を実現したいだけではないのか。菅官房長官の言葉からは、こうした懸念を払拭することができなかった。
野党時代の自民党「憲法解釈が恣意的に変更されることは許されない」
「フランス10」の記者は、自民党が野党時代に、民主党政権に向けて公表した「政治主導のあり方に関する緊急提言」に言及した。
当時の自民党は「政治主導」を掲げて政権運営していた民主党を批判し、「政治主導の在り方検証・検討プロジェクトチーム」を立ち上げた。 同プロジェクトチームは2010年2月、「政治主導の在り方に関する緊急提言」と題した報告を自民党の機関紙である「月刊自由民主」に掲載した。
その中で、「憲法は、主権者である国民が政府・国会の権限を制限するための法であるという性格をもち、その解釈が、政治的恣意によって変更されることは、国民主権の基本原則の観点から許されない」との見解を示した。この自民党の姿勢の矛盾については、立憲デモクラシーの会の記者会見で、山口二郎法政大教授も指摘している。
フランス10の記者は菅官房長官に、「今もこの考え方に相違はないか。集団的自衛権の解釈改憲は、これに反しないか」と確認した。
この質問に対し菅官房長官は、「今回の閣議決定は、我が国を取り巻く安全保障が一層厳しさを増している中で、国民の生命と平和な暮らしを守るための必要最小限の自衛の措置をとることができる、という従来の解釈の枠内のもの。だから憲法改正する必要はない、ということで決めた」と繰り返した。
憲法の政治的恣意による変更
あくまで今回の閣議決定は従来の憲法解釈からは逸脱していない、と強調する菅官房長官。もしこの菅官房長官の主張が正しいのであれば、歴代の政権が維持してきた憲法解釈は間違っていたということになる。間違っているなら、そのことを国民に対して合理的に説明する責任も生じるはずである。
戦後日本で何度となく議論が重ねられ、その結果、すべての歴代政権が「憲法9条のもとで集団的自衛権の行使は認められない」としてきた。これが、一内閣の一存で変えられてしまえば、「憲法解釈の政治的恣意による変更」と言わざるをえない。
記者は約150名ほどが集まり、テレビカメラも10社以上が会場に詰めかけた。質問するために手を上げる記者がまだまだいる中、質疑応答は、約40分で打ち切られ、多くの疑問が解決しないまま、記者会見は終了した。
デタラメ言って済ます安倍自民党と公明党
「秘密保護法」「集団的自衛権の解釈改憲」ともにあいまいな表現に終始しているため、なんとでも強弁して言い逃れしている。何の歯止めもない…
今の政権は国民の反対が怖くてウソばかり。
NHKが隅から隅まで、安倍さまのNHKでないと気が済まないらしいな。
かなり、海外特派員協会、マスコミも今回いいとこだけ記載をして悪いとこカットして記載してないな
菅義偉はよく恥ずかしげもなく、のこのこ出てきて、なにか喋っているが、内容がないので、頭にはいりません。
外国特派員協会は記者クラブと違って、内容のある質問しているのに、内容のない回答を恥ずかしげもなく、
よくするなあ。これでは国際的にばかにされるわけだわ。官邸の会見にフリーを入れて、てめいの答弁を鍛えないと、
次の統一地方選はがたがただなあ。
質問と関係ない返答をしていた
たくさんの手が挙がっていたがおしまーい
野党時代の自民党「憲法解釈が恣意的に変更されることは国民主権の基本原則の観点から許されない」
チョチョチョチョオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン