2014年7月4日(金)14時から、原子力規制庁で片山啓審議官による定例ブリーフィングが行われた。優先審査対象として審査書案の作成が進められている九州電力川内原発の審査状況は、審査書案を「鋭意作成中」だという。
2014年7月4日(金)14時から、原子力規制庁で片山啓審議官による定例ブリーフィングが行われた。優先審査対象として審査書案の作成が進められている九州電力川内原発の審査状況は、審査書案を「鋭意作成中」だという。
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新規制基準適合性審査の進捗が一番進んでいる九州電力川内原発は、優先審査対象として審査結果を書き記した”審査書案”の作成が進められている。
近々審査書案の完成が見込まれるため、状況について記者が質問すると、片山啓審議官は「九州電力からの再補正申請を受け取り、精査作業を引き続き行なうとともに、それを踏まえた審査書案の作成作業を鋭意作成中」だと回答した。
具体的にいつ審査書案ができ上がるのか、委員会で議論されるのかといった目途は、ブリーフィング中には示されていない。
人事異動により森本英香次長が環境庁に異動することが報告された。出身省庁である環境省に戻ることになる。原子力規制委員会設置法の附則6条2項のノーリターンルールには反していない。
発表されている人事異動では、環境省へ”出向”となっている。これは役所の書き方だという。規制委員会は環境省の外局で、本省と外局を行き来する人事はそれぞれ「出向」という言い方をする。「どの役所でもそういう言い方で出向辞令が出て、出向先で、どこどこに配属という辞令がでる」というのが通常のやり方だと説明した。
新規制基準の施行を踏まえ、各事業者は新たに追加となった要求事項を保安規定へ反映するように変更している。再稼働の前に、三つの許認可の審査の後に、使用前検査が必要になってくる。
一方、保安検査は動いた後も定期的に、継続してやっていく。「それがまさしく、保安検査の役割だと思っております」と片山審議官は説明した。
保安検査は、「認可した保安規定に則って保守管理・運転管理が行われているか、事業者が定めた手順・計画が書かれているか、本当にそれがその通りできているのか、事業者が自主的かつ一義的に責任をもって行っているか」、ということを定期的に継続して検査・確認していくものだ。片山審議官は、それが保安検査の役割であり、規制当局の役割だという考えを示した。