安倍総理が6月24日、通常国会閉幕を受けて記者会見し、解釈改憲の閣議決定について、「行政府が憲法を適正に解釈することは当然で必要」との認識を示し、「決めるべきときにはしっかり決める。答えを出さなければならない」と意欲を見せた。会見が行われた総理官邸前では、解釈改憲に反対する火炎瓶テツ氏らが抗議の声を上げ続けた。
(IWJ・原佑介)
安倍総理が6月24日、通常国会閉幕を受けて記者会見し、解釈改憲の閣議決定について、「行政府が憲法を適正に解釈することは当然で必要」との認識を示し、「決めるべきときにはしっかり決める。答えを出さなければならない」と意欲を見せた。会見が行われた総理官邸前では、解釈改憲に反対する火炎瓶テツ氏らが抗議の声を上げ続けた。
■ハイライト
火炎瓶テツ氏は、「この国の1億人以上の命運を左右するというのに、与党協議とはなんだ。我々主権者の存在はどうなった。特定秘密保護法のときですらアリバイ作りの公聴会を開いたのに、今回はアリバイ作りもなしか」と官邸に向けてスピーチ。
さらに安倍総理が自身を「解釈改憲の最高責任者だ」と位置づけたことに触れ、「その言葉の意味がわかっているか。『サウド家の国』を意味するサウジアラビアと一緒で、日本は『安倍日本』か。違うだろう。民主主義国家で、三権分立があり、立憲主義の国だ。あなたも法律の下にあるんだ」と怒声をあげた。
スピーチした抗議参加者の男性は、「会見で安倍総理はアベノミクスを自画自賛し、将来的には法人税を下げると明言したが、これも集団的自衛権行使と全部つながっている。新自由主義で格差社会になったら、自衛隊に志願しなければならない人も出てくる」と指摘した。
続けて、「原発も特定の企業を儲けさせるためのものだが、「ユーロサトリ(フランスで開かれた武器見本市)」で出品した会社も、すべて原発メーカー。原発でも武器輸出でも儲かる会社は一緒だ」と語った。
女性参加者は、「安倍総理もひどいが麻生もひどい」と主張。麻生太郎副総理が自民党の会合で、集団的自衛権について「いじめ」を例に、「勉強はできない、けんかは弱い、だけど金持ちの子。これが一番やられる」と発言したことを紹介し、「ここに本音が出ている。国や国民を守るためでなく、弱いものいじめする側に回るために、集団的自衛権を行使する気ではないか」と批判した。