国民投票の投票年齢を18歳以上に引き下げることなどを定めた「国民投票法改正案」が、参議院で審議にかけられようとしている。こうした動きに反対する市民らが5月22日、参議院前に集まり、抗議の声を上げた。
(IWJ 原佑介)
特集 憲法改正
国民投票の投票年齢を18歳以上に引き下げることなどを定めた「国民投票法改正案」が、参議院で審議にかけられようとしている。こうした動きに反対する市民らが5月22日、参議院前に集まり、抗議の声を上げた。
■ハイライト
火炎瓶テツ氏は、国民投票法改正案の審議と解釈改憲が同時進行で進んでいることが問題だと指摘。
「国民投票法は、投票にかけて憲法の条文を変えようということ。これは取り急ぎできない。だから今は憲法の解釈を変更する、というが、よりにもよって取り急ぐのが『憲法9条』とはどういうことだ。これは『とりあえず戦争ができる国にしておこう』ということだ」とし、一方で正式に改憲を進めなければならないとわかっていながらも、裏では非公式に改憲しようとする安倍政権の姿勢を批判。
「これを議員は問題にしろ。この問題には集団的自衛権の行使の賛成・反対は関係ない」と、手続き論の観点から疑問を呈した。
抗議に参加した男性は、安倍政権が行使しようと動いている集団的自衛権の問題に言及し、「戦後69年、この国は直接的に戦争で人を殺されたこともないし、殺したこともない。これが続いてきたのに、なんの不満があって戦争がしたいのか、さっぱりわからない」と疑問を呈した。
続けて、「差し迫った、待ったなしと言っているが、仮に戦争になれば、まず敵が目をつけてくるのは原発だ。最初にしなければいけないのであれば、すべて廃炉にし、使用済み核燃料を損傷ないところに移すことではないか」と訴えた。