原発再稼働の前提となる適合性審査の優先審査が進む九州電力川内原発をめぐり、「再稼働阻止全国ネットワーク」主催で5月29日(木)、参議院議員会館で原子力規制庁との交渉が行われた。
(IWJ・松井信篤)
原発再稼働の前提となる適合性審査の優先審査が進む九州電力川内原発をめぐり、「再稼働阻止全国ネットワーク」主催で5月29日(木)、参議院議員会館で原子力規制庁との交渉が行われた。
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■ハイライト
「再稼働阻止全国ネットワーク」の共同代表である柳田真氏は、「この交渉は3回目となり、2回目の交渉では規制委が『規制基準を合格しても、事故は起きる』とはっきり言った」ことを振り返った。柳田氏は続けて、「再稼働推進という規制委員会の本質が、いよいよ露わになってきて、問題点がはっきりしてきた」と主張した。
今回の交渉には、5人の規制庁職員が参加。この5人中3人が原子力保安院に在籍していた経歴が紹介された。自己紹介の際に5月21日の福井地裁による大飯原発の運転差し止め命令判決に対する感想を求められたが、「民事裁判ですのでコメントは差し控える」などと誰も答えることはなかった。
地震のリスクに関して作家の広瀬隆氏は、「九州電力は原発をどう強化して、372ガルから620ガルへ基準地震動が上がったのか」と策定根拠を求めた。規制庁側は、「数字自体は審査中である」として、「地震のパラメーターは精査している段階だ」と回答した。
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