2014年5月27日(火)14時から、原子力規制庁で片山啓審議官による定例ブリーフィングが行われた。地域の防災避難計画を策定するのに参考となるデータとして、線量等の試算結果が示されることが報告された。
2014年5月27日(火)14時から、原子力規制庁で片山啓審議官による定例ブリーフィングが行われた。地域の防災避難計画を策定するのに参考となるデータとして、線量等の試算結果が示されることが報告された。
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5月27日に開催された「特定原子力施設監視・評価検討会」第22回会合にて、東電福島第一原発の凍土式遮水壁の部分着工が認められた。
凍土式遮水壁の工事を進めるにあたって、実施計画変更の認可が必要だが、まだ論点が残っており、認可には至っていない。しかし、実施計画によらない、事前準備などは進めても良いと結論付けられた。その先のスケジュールは、まだ決まらない。
5月28日の第9回委員会での「議題 2 緊急時の被ばく線量及び防護措置の効果の試算について」は、かねてから田中委員長が事務方に指示していたもの。地域の防災避難計画を策定するにあたり、参考となるデータとして、線量等の試算結果が示されることが報告された。
ただし、特定の場所を指定した結果ではなく、一般的な試算結果として示される。28日の委員会で承認を得た後、関係道府県の防災担当者会議や地元の防災担当者を通じて、地元に説明することを予定している。
規制委は各地元が地域の防災避難計画を作る際に、参考データとして使われることを期待している。説明する地元は、概ね防災計画や避難計画が必要になるUPZ30km圏内を想定している。
東北出力の東通原発は、破砕帯の評価会合での結論がまだ出ていないが、地元との事前了解の上で適合性審査を申請する予定だということが判明した。
規制委は、審査申請を出すか否かは事業者の判断、出されれば規制委は受理する方針だという。しかし、審査を始めるにあたり、破砕帯調査を行っている原子力施設については、一定の見解が取りまとめられることを前提に審査に入ろうという方針に則って取り扱うとの考え方が示された。
規制委員の新しい候補として、田中知・東大大学院教授と石渡明・東北大教授が国会で提示されたことに対して、片山啓審議官は、「人事案が示されたばかりであり、国会で議論されることなので、先のことをコメントするのは避けたい」と答えた。
田中教授は、燃安審の会長に選任されている。仮に委員に選任された場合、両者を兼任することは難しいという。9月で任期を終える島崎邦彦委員長代理と大島賢三委員が退任する見込みだ。
■jaikoman氏によるツイート