2014年5月16日14時から、原子力規制庁で片山啓審議官による定例ブリーフィングが行われた。東電福島第一原発の凍土遮水壁について、事業者側は6月着工を見込んでいるが、規制当局としては規制要求を確認し、「期限ありきで審査しているのではない」との姿勢を示した。
2014年5月16日14時から、原子力規制庁で片山啓審議官による定例ブリーフィングが行われた。東電福島第一原発の凍土遮水壁について、事業者側は6月着工を見込んでいるが、規制当局としては規制要求を確認し、「期限ありきで審査しているのではない」との姿勢を示した。
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東京電力福島第一原発の汚染水逓減対策の一つである凍土遮水壁は、事業者である東電から実施計画変更認可申請が出され、規制委・規制庁でチェックを行っている段階である。政府は、6月着工という見通しを示している。しかし、片山啓審議官は、「期限ありきで審査しているのではない」と話し、あくまでも、規制当局としての要求に答えてもらったかどうかを確認するのが規制当局の役割だという姿勢を示した。
凍土壁に対しては、審査のポイントとして、凍土壁による建屋自体への影響や、地下水位が制御できるかなどをデータで示してほしいということを規制当局として事業者に求めているという。これらは、5月2日の検討会で規制委として東電に示し、またWebにも公開されている。
今後、凍土壁については、検討チーム「特定原子力施設監視・評価検討会」の会合で議論、承認されれば定例の原子力委員会にて承認されるといった流れが想定されている。だが、スケジュールの見通しはまだ立っていないという。「スケジュールも実務的にしっかり調整しているので、いたずらに伸ばしているわけではない」と片山啓審議官は説明した。