袴田巌氏、ピースサインで公の場に――袴田事件報告会 2014.4.14

記事公開日:2014.4.14取材地: テキスト動画
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(IWJ 松井信篤)

 袴田巌氏が、3月27日の釈放後はじめて公の場に姿を現した。4月14日、再審開始決定された袴田事件の報告集会が行われ、袴田氏はピースサインで登場し、大きな拍手で迎えられた。

 姉の秀子さんとともに落ち着いた表情で登場した袴田氏は、「この野蛮な問題を一掃して世界は完全平和。どうぞよろしくお願いします」と満員の聴衆にマイクで語った。姉の秀子さんは「巌がやっと帰ってまいりました。ありがとうございます」と表情を緩めた。長い間拘束され続けた袴田氏に拘禁反応の症状がみられるが、健康であると伝えられた。

■ハイライト

  • 司会:田中薫氏(袴田事件 元弁護人)
  • 袴田巖死刑囚救援議員連盟からの挨拶:鈴木貴子議員(袴田巖死刑囚救援議員連盟事務局次長)
  • 袴田巖支援委員会からの挨拶:新田渉世氏(袴田巖支援委員会委員長、日本プロボクシング協会理事・事務局長)
  • 再審請求人からの報告:袴田ひで子氏(袴田巖氏の実姉)
  • 袴田事件弁護団からの報告:西嶋勝彦氏(袴田事件弁護団長、日弁連袴田事件委員会委員長)
  • 基調講演:「開始決定と再審制度の存在意義」 葛野尋之氏(一橋大学教授)
  • 検察官即時抗告の批判:小川秀世氏(袴田事件弁護団事務局長、日弁連袴田事件委員会事務局長)
  • 日時 2014年4月14日(月)
  • 場所 弁護士会館(東京都千代田区)
  • 主催 日本弁護士連合会

検察は「反省も検証も行っていない」

 袴田巌さん救援議員連盟事務局次長を務める鈴木貴子衆議院議員は、再審開始決定について喜びを表すとともに、「何よりも私達が忘れてはならないのは、検察が即時抗告をしたこと。当局が反省も内省も見直しも検証も行なっていない」と検察を痛烈に批判した。

 袴田巌支援委員会委員長・日本プロボクシング協会理事である新田渉世氏は、「世界のボクシング界も喜んでいる。4月6日にWBC(ボクシング界でも大きな組織の1つ)から袴田氏に名誉世界チャンピオンベルトが贈呈された」と報告し、今後、袴田氏にリング上で直接渡したいと語った。

冤罪の根絶に向けて

(…会員ページにつづく)

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