国のエネルギー政策の根幹となる、「新エネルギー基本計画」案が閣議決定された4月11日、首都圏反原発連合の呼びかけで、緊急抗議が行われた。 平日の12時、約50名の市民らは首相官邸前に集まり、原発推進を明確に示した安倍政権に抗議した。
エネルギー基本計画は3年毎に見直されるが、福島原発事故後、初の計画見直しとなった今回、安倍政権は原発を「重要なベースロード電源」と位置づけるなど、民主党政権が掲げた「2030年までに原発ゼロ」を撤回し、「原発回帰」を明確に打ち出した。
首都圏反原発連合のミサオ・レッドウルフ氏は、今回の決定について、「大変な暴挙。許せない」と語り、「民意と政府の考えがかけ離れている。独裁としか言えない」と厳しく批判した。「(抗議を)やめるわけにはいかない」と、ミサオ氏は、今後も同じモチベーションで抗議行動を継続していく意欲を見せたが、一方で、政府の強行姿勢が、脱原発を望む市民の熱を奪ってしまうかもしれないと、不安の思いも口にした。