「ソチオリンピックでは、最終的には自分の目指している演技が出来ました。でももう一つの目標として、日本にメダルを持って帰れなかったのは今でもとても残念ですし、すごく悔しい気持ちでいっぱいです」
ソチ五輪から帰国した浅田真央選手が2月25日、日本外国特派員協会で会見を行った。浅田選手は前半のショートプログラムで16位となったものの、フリーではすべてのジャンプに成功し、見事142.71点をマークし、自己ベストを更新。メダルには至らなかったが、総合6位で入賞した。会見では森元首相の発言についてなど、記者からの質問に丁寧に応えた。
■会見の質疑応答全文は以下
──プルシェンコさんだけでなく、世界中から高い賞賛を浴びました。浅田さんが得た影響力は稀にみる大きな力だと思います。将来その力を、スケート以外の分野でお使いになるのはいかがですか?
浅田選手「将来のことは、まだ何も考えていないですけど、本当に沢山のスケーターの方が、ショートプログラム(以下SP)の後は心配して下さって、そして『頑張れ!』というメールを沢山送って下さって、翌日のフリーで期待に応えられるような演技が出来たことは本当にすごく嬉しく思っています」
──韓国のキム・ヨナ選手とは、長い間ライバルであり、お互い尊敬し合う関係でした。日本と韓国の国同士の関係については、どうしたら改善できると思いますか?
浅田選手「私から、何か言うことはできないと思います。私とキム・ヨナ選手は、ずっと小さな頃からライバルとして、沢山のメディアの方に注目されてきましたが、リンクを離れれば普通にお話をしたり、友達のような関係だと思っているので、私から何かを言うことはできないと思います」
──SPが終わった後、どんな気持ちでフリーに臨みましたか?
浅田選手「前日のSPで、本当に気持ちがどん底まで落ち込んでしまって、そこからのフリーだったので、もちろん不安や恐怖心というのはあったんですけど、それを乗り越えての自分の最高の出来だったので、やはりホッとしたのと嬉しさで本当に最高の気持ちになった。本当は笑顔が良かったのですが、前日の気持ちが消えた訳ではなかったので、泣いてしまいました」
──氷の上で転んだら痛くないですか?
浅田選手「自分が転ぶと思って転ぶときは、全く痛くないんですけど、自分が転ばないと思って突然転ぶときはメチャクチャ痛いです」
──今後については?
浅田選手「去年だったと思うんですけど、集大成という言葉を使って、報道にも沢山取り上げられてしまうことになってしまったんですけど、でも私自身、本当にこの1年間、ソチオリンピックまで集大成という気持ちでやってきましたし、ソチオリンピックのフリーでは悔いなく最後は終わりたいという気持ちでスケートを滑って、今悔いなく終わった気持ちでいます。
でもまだ、試合はこの後も一つ残っているので、まずそこでしっかりもう一度、最高の演技をしてから、自分の気持ちと向き合って今後考えていきたいなと思っています」
──森元首相の発言について
浅田選手「もう終わったことなので、何とも思っていないんですけど、聞いた時は『あっ、そうなんだ』と思いました」
2月19日のショートプログラム終了後、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相が、浅田選手の演技について「頑張れと思って見てたら、見事にひっくり返ってしまった。あの子、大事な時には必ず転ぶんですよね。何でなんだろうなあ」などと発言したとして、メディアで大きく報じられた。
──フランスのナトリ選手が、変顔の写真をネット上に出していたが、誰が撮ろうと言い出したんですか?
浅田選手「あの写真を撮ったのは、エキシビジョンの出番が終わった後、みんなそれぞれ大きな大会が終わって達成感があった中での1枚です。最初は普通に笑顔で撮っていて、その後に誰かが『変な顔をしよう』という話になって撮りました」
──世界中の人たちが感動したのは、最後までめげない真央さんの生き方そのものだったと思うのですが、その諦めない精神は誰から影響を受けたと思いますか?
浅田選手「SPが終わってから、本当にたくさん考えました。これひとつという事ではないと思っていて、今までたくさんいろいろ経験してきて、SPが良くない中でフリーで挽回したこともありましたし。
もちろん、コーチの言葉や今まで支えて下さった方の言葉、皆さんの期待に、自分も(応えることが)出来ると思ってやることが、自分の気持ちを復活させることができた理由かなと思っています」
──必ずしも高得点にはつながらないと指摘されるトリプルアクセルですが、違うやり方でメダルを獲得しようとしたことはないのでしょうか? トリプルアクセルを諦めない理由は?
浅田選手「私は小さい頃からずっと伊藤みどり選手に憧れて、みどりさんの『次を継ごう』と思いトリプルアクセルにずっと挑戦してきました。
このトリプルアクセルは私自身を強く持たせてくれるものでもありますし、試合で挑戦して成功したときは、達成感の気持ちでいっぱいになります。だから今年もトリプルアクセルをずっと挑戦してきました。
今回フリーで、トリプルアクセルは(演技構成に)ずっと入っているものだったので、トリプルアクセルを飛ばないという選択肢はなく、一番の見せ場だと思っているので、絶対に外す訳にはいかなかったです」
──鈴木明子選手がTwitterに、皆さんで撮った写真を上げていましたが、いつどういった状況で撮ったのでしょうか? 五輪期間中、仲間のフィギュアスケート陣と、どんな雰囲気でどういった結束で臨んだのでしょうか?
浅田選手「この写真はフリーが終わった日の夜に撮りました。選手村の部屋で、みんなで集まってお話しをしたりお菓子を食べたりして、みんなで記念撮影をしました。
今回、日本からたくさんの選手が出ていたんですけど、みんなで一緒に無事に終えることができて、今すごくホッとしています。選手村でも一緒に話したりとか、食堂でも会ったらみんなでご飯食べたりとか、そんな感じでずっと過ごしていました」
──ソチオリンピックで学んだことは? 来シーズン、現役を続ける可能性は何%くらいですか?
浅田選手「このオリンピックで、本当に悔しかったり、本当に最高の気持ちだったり、いろんな気持ちを味わったんですけど、今まで以上に充実した試合だったなと思っています。でも、SPであのような結果になってしまって、自分も悔しかったんですけど、強い意志をもって諦めなければ、自分の目指しているものは出来るんだと、また改めて強く感じることが出来たので、今後の自分の人生にそれが活きてくるのではないかと思っています。
今後のスケートについては、まだ試合が残っているので、世界選手権でSPもフリーも揃えられるようにして、そしてアイスショーがその後にあるので、そこでしっかり全国の皆さんに感謝の滑りをして、それから落ち着いて考えたいと思っています」
──何パーセントですか?
浅田選手「うーん、50パー・・・、今のところ、ハーフ・ハーフぐらいです」
──森元首相のコメントについて。東京五輪組織委員会の会長として相応しい発言だと思いますか?
浅田選手「私自身、それを聞いた時は、終わった後だったので、『あ~そんなこと言っていたんだな』と思ったんですけど、人間なので失敗することもありますし、仕方が無いといえばそれはそうではないとは思うんですけど、やはり自分も失敗したくて失敗している訳ではないので、それは違うのかなと思ったんですけど、でも森さんはそういう風に思ったのではないかなと思いました」
──あと5年間、森元首相が会長を務めることに日本人は耐えられると思いますか?
浅田選手「私は別にいま何とも思っていないんですけど、たぶん森さんがあの発言してしまったことについて、森さんはいま少し後悔をしているのではないかなと思っています」(会場は拍手と笑い)
FCCJでの真央ちゃんの会見記事をみると大変すがすがしい受け応えに心が洗われます。
アフリカにいるのでSPの協議も見れないで、ネットの結果のニュースて他人ごとならず胸が痛く一晩あまりよく寝れませんでした。(高梨さらちゃんの話もあり人生の厳しい現実に何度も思いを重ねていました)。それでも翌日フリーで会心の演技ができたネットニュースとともに泣き笑い顔写真を見て、メダルは取れなかったけれど本当によかったねと叫んだくらいです。
やはり若くしてお母さんの突然の死に直面したり、一流の選手はすでに若くして人生の修行を積んでいるということがわかります。不用意な森元首相に対するコメントなど、NHKの会長は真央ちゃんの受け応えをよく研究するべきですね。
スケートのことはよく解らないのだけれど、諦めないことの大切さは、身に沁みて感じた。安易に諦めるのは、何かと良くない。若い人たちは凄い。
Keith Elison, what an abomination, what an insult to America….and the tears??? My stomach was tunrang.Frinkly, the man (and I use that word loosely) needs to investigated for high crimes and treasonous acts.
森元首相の失礼な発言にも笑顔で見事な切り替えしに拍手ものだw凄い浅田真央選手。
真央ちゃんを『IWJ』動画で見られる喜び。アサダはアラブ語でメスのライオンだそうで、どうりでしっかりしてるな〜真央