【沖縄名護市長選】「地方が国へ『No』を突き付ける選挙だ」 現役名護市議・東恩納琢磨氏インタビュー 2014.1.9

記事公開日:2014.1.9取材地: テキスト動画独自
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(IWJ・原佑介)

 「地方が国へ『No』を突き付ける前例になるか、『国の言いなり』にとどまるかの選挙だ」――。

 名護市長選挙をこのように分析するのは、東恩納琢磨氏。前・島袋市長、そして現・稲嶺市長と、二期にわたって市政にあたっている、現役の名護市議会議員だ。国による、地方への圧力や、地方選挙への過剰な介入を批判し、日本の「民主主義」に疑問を呈する東恩納氏。名護市長選挙が迫る1月9日、埋立が予定されている辺野古の海が見渡せる灯台跡地の高台で、市長選や辺野古移転に関する考えをうかがった。

記事目次

■ハイライト

その都度突きつけられる国による圧力、国の介入

 辺野古の新基地計画は、96年のSACO最終報告以降、建設場所や使用目的、工法、滑走路の長さや形など、二転三転してきた。97年には住民投票が開かれたが、当時予定されていたのは、現在のような滑走路計画ではなく、ヘリパッドの建設だった。住民投票は賛成:8.1%(条件付き賛成:37.2%)、反対:51.6% (条件付反対:1.22%)。しかし、反対多数という結果が出たにも関わらず、当時の比嘉鉄矢市長は受入れを表明し、同時に、辞任を表明した。

 「辞任表明したのはどこだと思いますか? 『官邸』だ。今回の仲井真知事もそう。国の計画に刃向かえない圧力があった。辞任してまで受入れざるをえない圧力があった」

 建設予定地が当初の予定よりも陸地に近付いたことで、地元住民は反発を強めた。結果、前回の2010年の市長選では、移転容認派の前・島袋吉和市長ではなく、現在の稲嶺進が市長に選ばれることとなった。

 「そこで政府は今回、島袋前市長では勝てないから、島袋が市長時代に副市長を務めた末松文信を担いで市長選挙に臨み、国策に従わせようとしている。こんなやり方で、この国は本当に民主主義なのか。地方自治を無視し、国が関与して、市長を決めようとしている」と東恩納氏は怒りを滲ませた。

住民の安全か米軍の利便性か

 現在、建設が予定されている「V字型」滑走路の形について、東恩納氏は「着陸時は海から飛来し、離陸時は海に向かって飛行する。集落の上空は飛ばないから安全だ、という説明があり、島袋前市長は『この形がベストだ』と言った」と振り返り、「しかし」と反駁する。

 「これで安全かという疑問が残る。飛行機は必ず向かい風に向かって離着陸する。だが、このV字の向きでは(向かい風は)ありえない。戦闘機は馬力があるから向かい風に関係なく着陸できるが、それでも風が強い日はトラブルの原因にもなる。また、ジェット機は『タッチアンドゴー』の訓練もする。そうすれば、結局は民間地域を飛ぶ。2本の滑走路があれば、2機ずつ飛ばせるから効率的。『運用上のベストな滑走路』に作られている」

 続けて、「(基地が建設されれば)軍港にも使われるだろうと、当初から指摘していたが、国は『飛行場であって、軍港ではない』と否定していた。結局、最近になって桟橋を造る、上陸用舟艇が接岸できるものも造る、と言い出した。その時には環境アセスも終わった後で、だ」と語り、オスプレイの沖縄配備についても、当初、日本政府は「米国から聞いていない」と主張しながらも、裏では公表のタイミングを計って伏せていた、との見方を提示。

 住民の安全を優先的に考えているようポーズをとりながらも、最終的には米国を優先する国の姿勢と二枚舌を、強く批判した。

基地と雇用 ~基地は雇用を生み出すか

 沖縄県の大手ホテル会社「かりゆし」のCEO・平良朝敬氏は、キャンプ・シュワブを取り戻し、辺野古の岬一帯をリゾート地にしたいと公言している。

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