【東京都知事選】「今度こそリベンジ! 倍返しだ!」 宇都宮健児氏が都知事選への立候補を正式表明 2013.12.28

記事公開日:2013.12.28取材地: テキスト動画
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(取材:IWJ石川優、記事:IWJ鈴木美優)

 安倍政権の暴走をストップさせ、東京から国政を変えよう――。

 日本弁護士連合会前会長の宇都宮健児弁護士が12月28日、都内で講演し、1月23日に告示される東京都知事選への立候補を表明した。宇都宮氏は、昨年12月に行われた都知事選にも無所属で立候補しており、今回が2回目の出馬となる。前回の都知事選では、「東京なのに宇都宮、弁護士なのに健児」のキャッチコピーで、脱原発や福祉の充実を訴え、97万票を獲得。猪瀬直樹前知事に次点で敗れていた。

 2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックについて宇都宮氏は、「東日本大震災の被災者も歓迎できるオリンピックにしなければならない」と述べ、オリンピックにかける予算を極力抑え、被災地の復旧・復興を優先すべきだとの考えを示した。

記事目次

■ハイライト

  • <日本のピンチを希望に変える! talk talk talk 宇都宮健児講演会>
  • 講演 「新たな連帯と民主主義実現運動の必要性」(東京都知事選立候補表明)
    宇都宮健児氏(弁護士、反貧困ネットワーク代表、元日弁連会長)
  • トークセッション「秘密保護法反対運動から」
    海渡雄一氏(弁護士、脱原発法制定全国ネットワーク事務局長)/高田健氏(許すな!憲法改悪・市民連絡会)
  • 日時 2013年12月28日(土)
  • 場所 東京都内
  • 主催 「民主主義社会に秘密保護法はいらない!」実行委員会

立候補表明「市民にまず報告したかった」

 「これからの市民運動を考える場合、都知事選抜きには考えられない」。宇都宮氏はそう述べ、新しい民主主義運動を作るべきだと主張。猪瀬前東京都知事が24日に辞任した後、多くの市民団体から立候補を求められたことを明らかにし、「覚悟はしていると言ったが、出馬の意志を固めたことを、この場で初めて発表させていただきたい」と来年2月9日に開票が予定されている東京都知事選への出馬を表明した。

 なお、この日行われた「日本のピンチを希望に変える! talk talk talk 宇都宮健児講演会」は、猪瀬前知事による5000万円受領騒動が持ち上がる以前の10月から企画されていたもので、都知事選への立候補を発表するために開催されたものではないと宇都宮氏は説明。本講演会で都知事選への出馬表明をしたのは、「前回の都知事選で支援してくれた市民にまず報告をしたいと思ったからだ」と語った。

安倍政権と過去の都知事らを一喝

 「まずは東京を変えて、国政を変える!」宇都宮氏はそう宣言し、安倍政権の「暴走」を止める必要があると主張。安倍政権が、原発再稼働にとどまらず、原発を輸出しようとしていること、汚染水がコントロールされていると嘘をつき、オリンピックを招致したこと、また原発事故による放射能問題で、5万人が福島県外に避難しているにもかかわらず、救済の目処がまったく立っていないことなど、原発事故を巡る安倍政権の不十分な対応を列挙した。

 安倍政権発足後、生活保護に関する予算が大幅に切り下げられた一方で、11年ぶりに防衛費が400億円も引き上げられた。さらに12月4日には、生活保護改正法案と生活困窮者自立支援法案が衆議院で可決されている。宇都宮氏は「生活保護の改悪法案は、生活保護を受けるべき貧しい人を、法の範囲から掃き出すものだ」と批判し、安倍政権は弱者切り捨ての政策を行っていると厳しく非難した。

国家戦略特区法「企業は天国、労働者は地獄」

 他にも宇都宮氏は、今月7日に可決された国家戦略特区法についても言及。安倍政権について、「雇用を徹底的に破壊しようとしている」と批判し、今後の雇用状況の悪化に懸念を示した。安倍政権が「企業が世界一活動しやすい国づくり」を訴えていることに関しても、「企業は天国だが、労働者は地獄を味わうことになる」と述べ、雇用政策の改良も東京から行っていきたいと、強い意欲を示した。

(…会員ページにつづく)

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「【東京都知事選】「今度こそリベンジ! 倍返しだ!」 宇都宮健児氏が都知事選への立候補を正式表明」への5件のフィードバック

  1. 宇佐美 保 より:

    倍返しではなく、5倍返しを目標に宇都宮氏がご検討下さるよう、応援したく存じます。

  2. 宇佐美 保 より:

    「倍返し」ではなく、宇都宮氏の「5倍返し」を応援したく存じます

  3. うみぼたる より:

    2014年明けましておめでとうございます。
    宇の都の宮 で 健やか児 。宇都宮健児さん、都知事になるためのお名前!

    お話をお伺いしても、東京都に限らず、宇宙の平和まで実現しそうな幸せな気持ちになります。
    そのためには、もっとも苦しい人たちを支援しなくてはいけないけれど、その経験も豊か。
    都民の皆さんが健全な選択ができますように。

    岩上さん、IWJのスタッフの皆様、今年もご活躍をお祈りしています。
     

  4. sk より:

    澤藤統一郎の憲法日記
    宇都宮健児君、立候補はおやめなさい-その11
    http://article9.jp/wordpress/?p=1804

    彼が、今回の都知事選に、革新統一(あるいは革新共闘)候補者としてふさわしくない理由を4点にまとめて確認しておく。

    (1)宇都宮君は都知事選候補者としての資質・能力に著しく欠け、まったく勝ち目のない候補者である。
    (2)宇都宮君は、弱者の立場に寄り添おうという誠実さに欠けている。だから、「勝てないとしても推すべき候補」との評価もなしえない。
    (3)彼は、薄汚い「騙し討ち」の姑息な手口を辞さない。清廉潔白、正々堂々でなくてはならない革新統一候補者として、ふさわしくない。
    (4)前回選挙において、彼と彼の取り巻きのした行為には公職選挙法違反の違法(犯罪行為)の疑惑があって推薦者にも責任が及ぶことになる。

  5. 宇佐美 保 より:

    Sk氏の掲げるhttpをクリックしますと『「私怨」論は、傍観者の自己正当化の理屈でしかないだろう。「大所高所」論に対応するには、「私怨」「私憤」重視論である。私は、人権侵害を批判するには、被害者の「私怨」「私憤」に共感する感性が必要だと思う。』との記述を見ます。その他の(順序通りにうまく訪ねられませんでしたが)澤藤氏の記述を見ますと、失礼ながらサラリーマンなら誰しも経験するような「私怨」「私憤」でしかないように私には思えました。その程度の事で、折角まとまりつつある、安倍打倒運動の勢いをそぐのは如何と存じます。
    宇都宮氏は、IWJのどこかの頁で、”私よりも優れた適任者が登場すればその方に譲る”旨を発言されていたと存じます。(時間をかけて、いろいろ探したのですが、なかなか見つかりませんでした、でも私の記憶ではそうでした)
    先日、沢藤氏、梓澤氏、岩上氏共著の『前夜』を購入しましたが、なんだか読む気力が失せてしまいました。
    でも、都知事選には、従来通り宇都宮氏を応援します。

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