混迷を極めるイラクの現状を高遠菜穂子氏が報告 ~第5回 PeaceNight9 2013.12.10

記事公開日:2013.12.12取材地: テキスト動画
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(IWJ・松井信篤)

特集 憲法改正

 イラクで人道支援活動を行っている高遠菜穂子氏と、一橋大学名誉教授の渡辺治氏が、早稲田大学でトークイベントを行った。主催したのは、首都圏各大学の「9条の会」メンバーを中心に活動している「Peace Night9実行委員会」。

■ハイライト

  • 登壇者 高遠菜穂子氏(イラク支援ボランティア)/ 渡辺治氏(一橋大学名誉教授)

イラク国内の刑務所で、グアンタナモ刑務所の拷問マニュアルを使用

 高遠氏は、現在のイラクの治安状況が、イラク戦争後さらに悪化している現状を紹介。「武力行使から民主主義は根付かないのではないか」と問題提起を行った。

 イラクの首都バグダッド近郊にある、イラク戦争で戦犯となったイラク人兵士を収容している「アブグレイブ尋問センター」ついて、高遠氏は「グアンタナモの拷問マニュアルが、ラムズフェルドのお墨付きで使用されている」と指摘。「拷問だけ受けて、尋問が行われないこともある」と酷い拷問が行われている惨状を伝えた。

検証が不十分な日本政府

 イラク戦争では、米軍による交戦ルールの無視が横行したとされる。米軍によるファルージャ総攻撃では、「動くものは(民間人も含めて)すべて撃て」という指令が出されていたという。

 このイラク戦争について、米国が開戦の理由とした大量破壊兵器は、イラク国内で発見されていない。ブッシュ米元大統領、パウエル元国務長官、ブレア英元首相はこの点について非を認めたが、開戦を支持してイラクに自衛隊を派遣した日本政府について高遠氏は、「外務省は民主党政権時に4ページの文書を公開しただけ。これでは十分な検証がなされたとは言えない」と批判した。

防衛大綱の改正を目指す安倍政権

 渡辺氏は、イラクへの自衛隊復興支援について、「派遣という名目だったにも関わらず、武力行使と一体化した米軍の輸送だった」と指摘。そのうえで、「12月の防衛大綱改正の中で海兵隊を作る、敵基地を攻撃する能力を作る。この2つを安倍政権は年末から来年にかけてやる」と述べた。

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「混迷を極めるイラクの現状を高遠菜穂子氏が報告 ~第5回 PeaceNight9」への1件のフィードバック

  1. 宇佐美 保 より:

    日本政府の責任と共に、、更に、米国のイラン侵略を支持したいわゆる知識人の方々(例えば、雑誌「諸君!」(2003年8月号)、並びに、同誌の6月号での、京大教授中西輝政(当時)と岡崎久彦氏との対談に於いて
    中西氏発言
     とくに今の日本としては、北朝鮮のノドン、テポドンの対日脅威を考えれば、イラク戦争に於ける米軍の目ざましい勝利は誠に慶賀すべきことで、アメリカ大使館の前で提灯行列をしてもいいぐらいですよ(笑)。
    岡崎氏発言
    「自由と民主主義」という文明的価値観がかくも世界的に支持されるといった事態は人類史上初めてでしょう。
    アメリカは、自由と民主主義、そして人間性を尊重する政治原則を外交政策の上でも重視していくとの世界戦略を打ち出しています。……
     かいつまんでいうと、″イラク攻撃の目的は「イラク解放」であり、イラクの自由化、民主化、ひいてはパレスチナ問題の解決、中東全域の自由化、民主化を目指す″というのです。大量破壊兵器の破棄は目的の一つでしかないという。)
    は、高頭さんらに「自己責任・・・」との罵声を浴びせた方々と共に、「自己責任上」米国のイラク侵略をはっきりと検証して頂きたく存じます。

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