一人一票裁判「違憲状態」判決、弁護団の升永氏「裁判所に緊張感がない」 2013.11.20

記事公開日:2013.11.20取材地: テキスト動画
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(IWJ・石川優)

 20日(水)、一人一票裁判の大法廷が行われ、「違憲状態」の判決が下された。升永英俊弁護士をはじめとする弁護団らは、昨年12月の衆議院選挙の無効を求めたが、この訴えは退けられる結果となった。今回の判決では、一票の格差が違憲であることが認められたにもかかわらず、その違憲状態のもとで行われた選挙を有効とされた。その理由については、昨年12月の選挙の時点では、違憲状態の是正に必要とされる合理的期間を過ぎていなかったためとされている。

 司法記者クラブでの会見後に開かれた合同記者会見に応じた升永英俊弁護士は、「違憲状態で選出された国会議員が法律を作っているのは国家としては極めて異常な事態だ」と判決を批判した。

■ハイライト

憲法の条文に書かれているかどうかが問題

 升永弁護士は、憲法前文に「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し」と書かれていることを示し、憲法に書いているかどうかが論点であるのに、「2倍未満であればよいというような、さじ加減の問題にされてしまっている」と述べる。「憲法の条文に書いてあるか書いていないかが問題となるという議論が国民の中で出てくれば」と、今後の世論の動きに期待する見方を示した。

情報を持つ者が持たない者を支配する

 伊藤真弁護士は、今回の判決結果を「民主主義の国にしたくないということだ」と酷評した。現在臨時国会で審議されている特定秘密保護法案にも触れ、「官僚が主権者であるかのごとく振る舞おうとしている」、「情報を持つものが情報を持たないものを支配することになろうとしています」と警鐘を鳴らし、主権者は国民であることを強調した。

裁判官の国民審査で意思表示できる

 一人一票がおかしいと思っていても何をすればいいのか。江口雄一郎弁護士は、「衆議院選挙時に、最高裁裁判官の国民審査があります。国民が意思表示できる手段があるので、まだ明るい見通しです」と語り、「国民は、お願いをするのではなく、主権者として権利を持っているのです」と、国民が意思表示できる手段があることを示した。

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「一人一票裁判「違憲状態」判決、弁護団の升永氏「裁判所に緊張感がない」」への1件のフィードバック

  1. 岩上休め より:

    一県の価値が平等な「一県一票」と、男女の議員数を平等にする割当て制は、考えが似ています。弱小者を尊重し、主権の平等を実現させるからです。もちろん弱小者とは、基地・原発・離農を押し付けられた地方住民のことを指します。国連総会の「一国一票制」と女性議員の割り当て制は、現代民主主義の到達点の一つであると私は考えます。

    ノルウェーの例も興味深いので、マスコミ報導のカウンターとして提供いたします。
    ノルウェー国憲法第57条には「各選挙区から選出されるストーティングの代議員数は、各選挙区の住民数及び表面積と、全国の住民数及び表面積の割合の計算に基づいて決定される。各住民は1ポイントとして数え、各平方キロメートルは1.8ポインツとして数える。この計算は八年ごとに行われる。」という箇所が御座います。つまり住民数と表面積の合計ポイントにより議席が配分されていて、一票の格差(私に言わせると「地方重視指数」)は約2.3倍(2.3点)で御座います。比例ブロックでの2.3倍でも、合憲有効なのです。

    IWJがこの件をご取材なされてもマスコミや右派と同じ論調になってしまうので、取材経費の無駄に終わります。そして地方の人がIWJ会員から離れてしまうので、IWJは自分で自分の首をお締めになっているような印象を、私はお持ちしています……。
    (私の敵は決してIWJではなく、人口比例選挙を仕掛ける経済同友会(www.doyukai.or.jp/kakusa/index)と経団連です。寧ろIWJに(特に原佑介様のような地方出身の記者に)大きな期待をお寄せしています。この点もご了解賜りたいと思います。)

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