2013年10月2日(水)10時半より、東京・六本木の原子力規制庁で第25回原子力規制委員会が行われた。
2013年10月2日(水)10時半より、東京・六本木の原子力規制庁で第25回原子力規制委員会が行われた。
■JAEAの改革は利益相反に反しないように求める
JAEAの改革計画について、松浦理事長が説明した。旧原子力安全・保安院から行政処置命令を受け、更に文科省からも改革命令を受けていたもの。9月26日にまとめ文科省に提出した計画について資料を用意説明した。
その内容について田中委員長は、JAEAは規制当局を技術的に支える面と同時に、もんじゅの事業者としての面もある、どちらも重要であるが、部門間の人事面をきちんと分け、利益相反を生じない体制とすることを要望した。
日本の原子力技術を支えるためにJAEAの力が必要だという認識。だからころ、もんじゅの安全面、科学、技術面でもどうあるべきか、組織の中でピアレビューしてから規制庁にもちこんで欲しいと述べた。もんじゅの再開にはシビアアクシデントはおこるものだという考えでレビューすることを求めた。
更田委員は「もんじゅに特化した改革に見える」だから「残念だ」と述べた。事業が多いが、研究開発が事業なのか、と問うと、松浦理事長は「お金儲けだけでなく、研究開発としての事業だ」と反論、科学的な知見を引っ張りだすことを事業と呼んでいる考えを示した。この件に関してそれ以上の議論はない。
■国民の信頼を得るラストチャンスだ
大島委員は原子力に対して「国民の信頼がゆらいでいる」そのため「今度の改革が、信頼回復のためのラストチャンスだ」と述べた。中村委員は「科学、技術は日々進歩するもの」だから「いつまでも長老が理事長でよいのか」と苦言。
このような意見をまとめ田中委員長は「我々の期待の大きさを解かってもらえたかと思う」とのべた。
■日本原電からの異議申し立ては却下
日本原電からの報告徴収取り消しという異議申し立ては、法律的な手続きの則り、却下された。
規制庁からの報告徴収に対して、日本原電は既に報告している。その上での異議申し立てだが、報告を行った時点で報告義務は終了しており、その後に命令取り消しを求めることの利益はない、という判断。
法律に基づく議論のみが粛々を成された。
■東電柏崎刈羽の安全基準審査申請を受理
9月27日に東京電力柏崎刈羽原子力発電所の安全基準審査申請を受理した。申請書類はホームページに掲載する予定と報告された。
東京電力は福島第一原子力発電所の汚染水問題が緊急の課題となっていることから、「柏崎刈羽の件にとられて廃炉対策がおろそかになってはいけない」「あれはあれ、これはこれを考えてはいけない」と釘をさした。
各委員ともに東電に対して非常に厳しい意見を述べた。更田委員は「これから生じるリスクと、今そこにあるリスク」ならば「今そこにあるリスクの対処が先だ」、中村委員は「今までの対応を見ると、廃炉に関する知識、技術を持っていると思えない」「審査申請を出してきたことが信じられない」とまで述べた。
田中委員長は「法律上、審査申請のあったものは審査する」としながらも「審査体制もちょっと考える必要もある」と東電の姿勢を問う発言で締めた。
■議題
■開催案内
第25回原子力規制委員会の開催について
■配布資料