経産省前の角地に「脱原発テント」が建てられたのが、2011年のまさにこの日である―。
2013年9月11日、経産省前で、「テントひろば3年目 怒りのヒューマンチェーン!」と題した抗議行動が行われた。3年目を迎えるにあたり、原子力行政を担う経済産業省、そして資源エネルギー庁に対し、改めて抗議の意を示す行動だ。
(IWJ・芹沢あんず、須原拓磨)
経産省前の角地に「脱原発テント」が建てられたのが、2011年のまさにこの日である―。
2013年9月11日、経産省前で、「テントひろば3年目 怒りのヒューマンチェーン!」と題した抗議行動が行われた。3年目を迎えるにあたり、原子力行政を担う経済産業省、そして資源エネルギー庁に対し、改めて抗議の意を示す行動だ。
■全編動画
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―第1部 経産省前座り込み・抗議1分スピーチ
経産省前に集まった人々は、最初にスピーチを行なった。福島原発から1.2km地点に住んでいる双葉町の女性は、「オリンピックの話をすると、悔しくて涙が止まらない。被災地の人たちは、オリンピックの開催を喜べない。オリンピックをやるんだったら、東北の電気を使わないでください」と目に涙を浮かべ、2020年に控える東京オリンピック開催に抗議した。
スピーチ後、参加者らは政府に対する抗議行動として、「かんしょ踊り」を踊った。この踊りは、会津地方の踊りで、幕府の苛酷な年貢の取り立てに対して、民衆が怒りを表すために踊ったといわれる。
―第2部 経産省前抗議行動
休憩を挟み、18時から経産省正門前で抗議行動が行われた。参加者は、正門前の道路に停車させた車の上でスピーチし、経産省に怒りの声を轟かせた。脱原発テントの代表を務める渕上太郎氏は、「経産省は、我が国の原発を推進する中心的な省庁だ」と話し、「我々の怒りで、この経産省を取り囲もう」と参加者を鼓舞した。さらに渕上氏は、福島第一原発の汚染水問題についても言及。「溜まった汚染水がじわじわと海に流れている。オリンピックを開催するにあたって、世界の人々はこの問題に大きな関心を寄せている」と、解決の糸口がみえない汚染水問題に懸念を示した。
また、川内原発をかかえる鹿児島県から駆けつけた参加者は、「一番西にある原発からは、偏西風の影響で放射能がばら撒かれ、『汚染列島の日本』が完成する」と語り、川内原発の再稼働反対を訴えた。
首都圏反原発連合のメンバーでもあるミサオ・レッドウルフ氏は、「経産省前テント二周年は、おめでたいことではない。テントはこの場所にあって、脱原発のシンボルであってほしい」と述べ、「オリンピックの予算を組む余裕があるのなら、なぜ仮設住宅の人に予算を回せないのか」と声をあげた。
―3部 経産省包囲ヒューマンチェーン
経産省を包囲するアクション、「人間の鎖」では、参加者がシュプレヒコールをあげながら、手を繋ぎ合い、経産省を包囲。「ヒューマンチェーン」を成功させた。