暴行と器物損壊の容疑で逮捕され、丸の内警察署で10日間勾留されていた経産省前テントひろばスタッフのBさんが、21日(火)に釈放された。それを受けて、13時から経産省前テントひろばで報告集会が開かれ、Bさんと弁護にあたっていた吉田哲也弁護士が報告を行った。
釈放された5月21日(火)は、14時から東京地裁にて、Bさんの勾留理由開示公判が行われる予定だった。Bさんが釈放されたのは、公判が開かれる直前の午前10時。勾留理由開示公判では、検察と裁判所がどういう理由で勾留の必要性を判断したのかが問われるはずだった。Bさんがその直前に釈放された背景を、弁護士の吉田哲也氏はこう語る。
「(Bさんに対する暴行と器物損壊の容疑について)証拠は開示されていない。Bさんを勾留するに至った説明に窮する事情があったのではないか」。
つまり、Bさんの逮捕劇は、証拠不十分であった「不当逮捕」であったことを裁判所や検察が露呈した、という見方だ。テントひろばスタッフの間でも、今回の逮捕劇は、(土地)明渡訴訟直前の、市民に対する挑発行為だったと受け止める声が多い。
未だ、Bさんに対しては起訴が取下げられたわけではない。最終判断は2~3週間後に言い渡される予定だが、報告集会に集まった市民らは、Bさんの釈放を、抗議の声を届け続けた市民らの「勝利」と見ており、23日から始まる(土地)明渡請求訴訟に対しても、一丸となって、反対の声を上げていこうと呼びかけた。