築地市場の豊洲への移転反対を訴えるパレードが、9月7日、築地市場正門前から、経産省、国会、代々木公園にかけて行われた。参加者は「豊洲移転反対!液状化の島」などのプラカードを掲げた。パレード前、参加者は、移転反対を訴えるリレートークを行った。
豊洲の地域は、2011年3月の東日本大震災が発生した際、液状化現象が起き、六価クロムなどの毒物が地下水から出てきた場所だ。以前から、東京都に対して、市民は移転反対の声を上げていた。
「猪瀬知事は東京でオリンピックを開催することを理由にして、築地市場を移転する必要があると主張している」と、市場の関係者は話した。東京都が主張しているロジックは、「東京でオリンピックを開催するためには再開発が必要であり、そのためには市場の移転が必要である」というものだ。
また、農民運動全国連合会に所属している男性は、「市場の移転の問題は、漁業だけではなく、日本中の農業にも関わる。築地市場は最大の卸売市場ですから、悪いように引っ張られると、当然農業も引っ張られる」と述べ、市場の移転は農業の分野にも影響を及ぼすと、警鐘を鳴らした。
リレートークを行った婦人会の女性は「食の安全は、命に関わる問題」だと述べ、「子どもや、孫の代までつけ回すことはできません」と豊洲への移転を行うことで食の安全が脅かされる可能性を訴えた。