2024年5月23日午前10時30分より、東京都港区のニュー山王米軍センター(ニュー山王ホテル)前にて、市民団体「#みちばた」による「日米合同委員会廃止」の抗議街宣が行われた。
抗議街宣は、今回で4回目となる。「#みちばた」の甲斐まさやす氏と川口智也氏を中心に、一水会代表の木村三浩氏をはじめ、「日米合同委員会廃止」の主旨に賛同する人々が、右派・左派の垣根を越えて参加し、スピーチを行った。
甲斐氏は、24歳からトラックドライバーとして20年間勤め、2018年からは、新宿西口や、竹中平蔵氏が取締役会長をつとめる人材派遣会社「パソナ」前、イスラエル大使館前などで、街宣活動を開始した。
2023年4月には、三鷹市議会議員選挙へ立候補したが、当選は果たせなかった。
川口氏は、ラッパー、社会派YouTuberであり、「国際情勢が、正しく理解できれば、日本の行く末がわかる」をモットーに、ニュース、ドキュメンタリー、スピーチの翻訳や、プロパガンダや国際情勢の解説などを、自身のYouTubeチャンネルで行っている。
子供時代は、アメリカで育った経歴を持つ国際派。
甲斐氏はスピーチで、参加者に向かって次のように訴えた。
「皆さん、日米合同委員会を廃止しようじゃありませんか。(中略)
本日の街宣は、日本にとって、とてもとても大事な、日米合同委員会に対する抗議街宣です。
私達は、この国の『真の主権』を求め、行動をしております。
一人ひとりは、名もない、有名でもない、無名の人かもしれませんが、そういった私達のような無名の市民、国民こそが、本気で動いて、この日本を本気で変えよう、日本の主権を取り戻そう。
そして、本日、右翼の方、左翼の方と、たくさんいらっしゃいます。政治的思想の違いは、いったん横に置いて、『真の主権』を取り戻した後に、政治的思想の違いを乗り越えた方々、その時ケンカしましょうというのが、私たち『#みちばた』です」。
1.日米合同委員会を廃止する事。
2.過去行われた、日米合同委員会の議事録をすべて開示し、広く日本国民に公表する事。
3.国民不在の中、取り決められた、日米合同委員会での密約を、日本国民に広く公表した上で、そのすべての密約を白紙とする事。
上記3つの書面による要求は、在日米軍司令部副司令官であり、日米合同委員会の米国側代表である、ジョージB.ラウル4世准将が、すでに郵便で受け取っている。
この日の街宣の目的は、ラウル氏に、彼が受け取った要求文への返答を求める要求文を手交することだ。
参加者によるすべての街宣スピーチが終わり、甲斐氏と川口氏、そして報道関係者らは、道路を挟んで向かいにあるニュー山王ホテル前のスペースへと移動した。ラウル准将への要求文を手渡すためだ。
甲斐氏を先頭に移動した一行を出迎えたのは、米国人とおぼしき二人の体格のいい外国人警備員であった。
警備員らは、甲斐氏が差し出した要求文に対して、一言「NO」と言ったきり、主催者側からのあらゆる問いかけに、終始沈黙を貫いた。
そうした中、「What is your name?(名前は?)」との問いかけに、二人のうちの一人は、自身の名前をつぶやいたが、正確に聞き取れなかった。
すると、彼は、自分の眼鏡を外して、「眼鏡を貸してやろうか? そうすればよく見えるだろう」と言った。
彼の制服の右胸には、名前が刺繍してあり、それが見えないのなら眼鏡を貸してやろうかということのようであった。
- 二人の外国人とのやりとり部分 (38:20~51:00)
甲斐氏は、要求文を手渡すことはできなかったが、対応者がおそらく米国人であることから、ラウル准将に伝わる可能性も高いだろうということで、今回のホテル前での折衝を「一歩前進」であると評価した。
次回(開催日時未定)は、外務省前での街宣となる予定だ。外務省の担当官に、ラウル准将が受け取った要求文と同じ要求文を手渡すことが目標となる。
詳細は、全編動画を御覧いただきたい。