8月末に締め切られた、特定秘密保護法に対するパブリック・コメントについて話し合うため、9月10日、第3回情報保全諮問会議が急遽、首相官邸で開かれた。これにあわせ、同じ時刻に首相官邸前では約30名の市民が集まり、パブコメの公開と、国民の意見を反映した同法の抜本的な見直しを求めた。
(IWJ・ぎぎまき)
特集 秘密保護法
8月末に締め切られた、特定秘密保護法に対するパブリック・コメントについて話し合うため、9月10日、第3回情報保全諮問会議が急遽、首相官邸で開かれた。これにあわせ、同じ時刻に首相官邸前では約30名の市民が集まり、パブコメの公開と、国民の意見を反映した同法の抜本的な見直しを求めた。
■ハイライト
諮問会議は原則非公開だが、情報公開請求があれば議事録は開示される。官邸前に駆けつけた日弁連の海渡雄一弁護士によれば、7月に開かれた第2回諮問会議において、「パブコメは重要。委員の意見より丁寧に応答すべき」とする発言が委員からあったことが情報公開請求で分かっているという。
しかし今回、政府に届いた2万3820件のパブコメは、どう活かされたのか――。政府はパブコメの公開については「検討中」としたまま、すでに、「パブコメを受けて、運用基準案の一部を修正した」としている。
官邸前では、「秘密に関する法律についてのパブコメは、これまで以上に公開すべき。まさに、秘密保護法がどういうものであるかを証明している」とする声が相次いだ。
政府が第3回の会合を急遽実施したことを受けて、当初10月中とされていた法律の運用基準等の閣議決定が、前倒しされるのではないか、という懸念の声もある。
12月に予定されている同法の施行まで、どれだけ国民の声を届けることができるのか。参加者の一人からは、これまで秘密保護法に反対してきた各団体が連携する大規模行動が12月7日に行われると報告があった。