日刊IWJガイド・非会員版「戦車供与で西側諸国の足並みの乱れが顕在化! 戦車の次は核搭載可能なF-16供与、ウクライナ人パイロットは米国内で数ヶ月前から訓練!」2023.1.29号~No.3790号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~NATO諸国からウクライナへの戦車供与は300両以上! ドイツの新国防相は「ウクライナへの戦車供給に喜びはない」!「第3次世界大戦前夜」を迎えつつある中、足並みの乱れが顕在化! 元英国陸軍大佐のリチャード・ケンプ氏は「ロシアはこの紛争に成功するだろう」と発言! トランプ前大統領が、ウクライナへの戦車供与が核戦争を招くと警鐘を鳴らす! ゼレンスキー大統領は、次はジェット戦闘機が必要だとF-16戦闘機をおねだり! 実は核搭載可能なF-16は、数ヶ月前から米国内でウクライナ人パイロットに訓練をしていて、米国は準備万端!

■IWJは最大の経済的危機です! 第13期5ヶ月間の累積の不足額は970万9900円です。1月に入って24日間のご寄付・カンパは単独の月間目標額の38%にとどまっています! 岩上安身からのIWJの借り入れ総額は、現時点で1600万円になります! 岩上安身の私財には限界があります! このままでは、皆さまのご支持・応援、会費、そしてご寄付・カンパによるご支援がなければ、活動が立ち行かなくなります。米国が自らの覇権維持のために世界の緊張を高める「新しい戦争前夜」にあって、正確な情報をお届けすべく、IWJは精いっぱい頑張ってまいりますので、緊急のご支援のほど、よろしくお願いします!

■【中継番組表】

■「ロシアに対する欧米の戦争」は、すべて計画され、計算されたものだった! ドイツのメルケル前首相の「ミンスク合意はウクライナに時間を与えるため」発言に続き、ベアボック独外相が「我々はロシアに対して戦争をしている」と発言! ロシア外務省のザハロワ報道官が「あらかじめロシアに対する戦争が計画されていた」と反発!! 米ポンペオ元国務長官は「CIA長官時代、特殊部隊とともに何度もウクライナに行きウクライナ軍を訓練した」と暴露!!

■<IWJ取材報告>「米・独の戦車供与で、日本政府のウクライナ支援の方向性は?」との質問に「地雷不発弾対策支援等での経験・知見を活用し、日本の顔が見える支援を進めていきたい」と林外務大臣~1.27林芳正 外務大臣 定例会見

■<今週の新記事振り返り>

■<今週の日刊IWJガイド振り返り>
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■はじめに~NATO諸国からウクライナへの戦車供与は300両以上! ドイツの新国防相は「ウクライナへの戦車供給に喜びはない」!「第3次世界大戦前夜」を迎えつつある中、足並みの乱れが顕在化! 元英国陸軍大佐のリチャード・ケンプ氏は「ロシアはこの紛争に成功するだろう」と発言! トランプ前大統領が、ウクライナへの戦車供与が核戦争を招くと警鐘を鳴らす! ゼレンスキー大統領は、次はジェット戦闘機が必要だとF-16戦闘機をおねだり! 実は核搭載可能なF-16は、数ヶ月前から米国内でウクライナ人パイロットに訓練をしていて、米国は準備万端!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 NATO諸国からウクライナに供与される戦車が300両以上にのぼることがわかりました。NATO諸国による主力級戦車の供与に対して、ロシアのラブロフ外相は23日「西側とロシアの戦争はもはやほぼ正真正銘の戦争」だと述べ、強く反発しました。

 NATO諸国による主力級戦車の提供については、西側諸国の間でもその有効性を疑問視する声や、供与に反対する声が上がっています。米国のトランプ前大統領は、戦車供与によって核戦争に発展する可能性があると警鐘を鳴らし、ドイツの新国防相ピストリウス氏は「ウクライナへの戦車供給に喜びはない」と述べました。

 ウクライナはすでに次の段階の支援としてジェット戦闘機の供与を求めており、米国はF16戦闘機の供与を検討し始めていますが、ドイツでは世論調査で6割以上が戦闘機の供与に反対です。

 主力級戦車に続いてジェット戦闘機の供与も行われれば、ウクライナは、NATOと同水準の完全に攻撃的な武器を手に入れることになり、「ロシアの侵略に対する国土防衛戦」という大義を失うことになります。しかも、F-16は核兵器搭載可能であり、それを供与するということは、NATOとロシアの直接対決を意味するだけにとどまらず、最前線への核兵器の投入準備を米国とNATO側も着手したことを意味します。まさに核の応酬を含めた「第3次世界大戦前夜」を迎えることを意味します。

 米国が主導するウクライナ紛争のエスカレーションは、どこまでいくのでしょうか。どこまで、ドイツをはじめとする欧州諸国は米英に追従していくのでしょうか。徐々に足並みの乱れが顕在化しています。

 『ロイター』によると、ウクライナのオメルチェンコ駐仏大使は27日、「ウクライナに対しこれまでに321両の重戦車の供与が確約された」と発表しました。

 オメルチェンコ氏は、供与する国やそれぞれの供与数は明らかにしていません。

※ウクライナに供与確約の戦車、現時点で321両=駐仏大使(ロイター、2023年1月27日)
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-france-tanks-idJPKBN2U61K1

 『スプートニク』が1月25日までの情報としてまとめた、各国が約束した戦車供与車両数は153両です。供与車両数順で以下のようになっています。

スペイン 「レオパルト2」40両
米国 「エイブラハムM1A2」31両
英国 「チャレンジャー」14両
ドイツ 「レオパルト2A6」14両
ポーランド 「レオパルト2」14両
オランダ 「レオパルト2」14両
フィンランド 「レオパルト2」10両
ノルウェー 「レオパルト2」8両
ポルトガル 「レオパルト2」4両
カナダ 「レオパルト2」4両
合計 153両

 その他、ドイツ独防衛大手・ラインメタル社は「レオパルト2A6」を139両供与可能としており、これをあわせるとオメルチェンコ駐仏大使が述べた321両には届きませんが、合計292両になります。「レオパルト2A6」は、「レオパルト2」(1971年)の改良型で、「レオパルト2」シリーズの中で、最強であるとされています。

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■IWJは最大の経済的危機です! 第13期5ヶ月間の累積の不足額は970万9900円です。1月に入って24日間のご寄付・カンパは単独の月間目標額の38%にとどまっています! 岩上安身からのIWJの借り入れ総額は、現時点で1600万円になります! 岩上安身の私財には限界があります! このままでは、皆さまのご支持・応援、会費、そしてご寄付・カンパによるご支援がなければ、活動が立ち行かなくなります。米国が自らの覇権維持のために世界の緊張を高める「新しい戦争前夜」にあって、正確な情報をお届けすべく、IWJは精いっぱい頑張ってまいりますので、緊急のご支援のほど、よろしくお願いします!

 おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 第13期が始まった8月から12月末まで、月間目標を下回る月が続き、この5ヶ月間の累積の不足額は970万9900円にまで膨れ上がってしまいました。1月はこの金額に月間の目標額である390万円とあわせ、1月末までに1360万9900円が必要となります。

 IWJの内部留保も底を尽き、12月は、キャッシュフローが不足したため、私、岩上安身が、個人的な私財から、500万円をIWJにつなぎ融資することでしのぎました。そして、今年に入り、1月も私が、さらに500万円をIWJにつなぎ融資することを決めました。

 私がこれまでにIWJに貸し付けてまだ未返済の残高は約600万円。この2ヶ月間のつなぎ融資1000万円と合計すると、IWJへの私の貸し付け残高は約1600万円にのぼります。

 私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます。

 1月も残り3日となりましたが、1日から27日までの27日間でいただいたご寄付は125件、162万円です。これは、単独月間目標額390万円の42%に相当します。月間目標額の38%に相当する228万円が月末までに必要であり、集まらなければ累計の赤字がまた膨れ上がってしまいます。

 長引くコロナ禍、そして円安と物価高で厳しい状況の中、ご寄付をお寄せいただいた方々、誠にありがとうございました。

 しかし、このままではどうにも立ち行きません。インフレと不況による変化が急激すぎて、なかなかオフィスの縮小などの対応が追いつけないのが現実です。

 加えて今年に入って年頭からスタッフの中にコロナ感染者が出て、現在まで6人の感染者を出しており、予定されていたインタビューを2件延期せざるをえなくなりました。ご期待いただいていた会員や応援・支援くださっているIWJファンの皆さまには、大変申し訳なく思っています。

※<岩上安身によるインタビュー延期のお知らせ>PCR検査の結果、IWJのスタッフが複数名、陽性に! 岩上自身は陰性で、無事に勤務していますが、慎重を期して、本日予定していた、岩上安身によるJOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)原田大輔氏へのインタビュー第3回を延期します! 申し訳ありません!(日刊IWJガイド、2023年1月20日号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51784#idx-1

※<インタビュー延期のお知らせ>本日予定していた岩上安身によるエコノミスト 田代秀敏氏インタビューを諸事情により、延期いたします。(日刊IWJガイド、2023年1月13日号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51754#idx-6

 皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。

 しかし、ご寄付が急減してしまうと、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJの運営は会員の方々の会費とご寄付・カンパの両輪によって成り立っていますが、それが成り立たなくなってしまいます。

 今、日本は、戦後最大級の危機に見舞われています。

 岸田文雄総理は、昨年末閣議決定した「改定版安保3文書」を携えて訪米、バイデン大統領と会談し、日本の軍拡をバイデン大統領から賞賛されて岸田総理は鼻高々でした。

 しかし国会での議論と承認がなされなくても、閣議決定し、米国からの承認があれば軍拡のアクセルを踏んでしまう岸田政権は、日本の主権を米国に丸投げしたも同然です。米国を守るために日本が代わりに犠牲となり、日本は米中の「代理戦争」の戦場とされてしまいます。

 バイデン大統領は、「これほど日米関係が緊密になった時はなかった」などと全面的に支持を表明、岸田総理は「トマホーク」の購入まで約束してしまいました。たしかに、これほど緊密に自衛隊が米軍の支配下に組み込まれたことはなく、日本が米国の対中「代理戦争」のコマとして米国の戦略に組み込まれたことはかつてなかったことでしょう。

 中国メディア『環球時報』は15日、「日本が米国の戦略方針に従えば『アジアのウクライナ』になる危険性がある」とする論説を出しました。

 これは脅しとして、聞き流すべきではありません。ロシアとウクライナの紛争は、実のところ米露戦争の「代理戦争」であるように、東アジアで起こる米中の戦いは、台湾や日本を戦場とする「代理戦争」となり、日本の国土は、焦土となって、陸続きのウクライナと違って国民は難民にもなれず、石油も手に入らず、燃料もなく兵器も動かせず、餓死せざるをえなくなります。

 「地域を見渡せば、米国の戦略を忠実に踏襲し、地域情勢を危機の淵に追いやっているのは日本である。東京の動きには、大いに警戒に値する。もし、日本がアジア太平洋地域で米国の手先となり、ここで問題を巻き起こし続けるのであれば、日本自身が米国の犠牲になるか、あるいは東アジアのウクライナになることを覚悟しなければならない」(環球時報、15日)

 『環球時報』は、「改定版安保3文書」の内容が中国に対していかに敵対的であるかを述べ、7月に中国外交部の趙立堅報道官(当時)が述べた言葉を引用しています。

 「日本が本当に平和で安定した東アジアを望むのであれば、軍国主義の侵略の歴史を真剣に反省し、そこから教訓を引き出すべきであり、問題をあおったり炎をあおったりしてはならない」

※Japan risks turning itself into ‘Ukraine of Asia’ if it follows US’ strategic line(Global Times、2023年1月15日)
https://www.globaltimes.cn/page/202301/1283843.shtml

 残念ながら、今の日本は、趙報道官の言葉とはまったく逆の方向へ、つまり、「東アジアのウクライナ」への道をまっしぐらに突き進んでいます。

 日本がこのまま米国追従を続け、米国の一極覇権を支えるのか。独立した主権国として中立を確立し、地域の勢力均衡をめざす多極的な外交姿勢をめざすのか。日本がどの道を進むかで、米中覇権争いの行方すら変わってしまう可能性があります。

 米国のシンクタンクが描く米中覇権争いのシナリオでは、日本が米国に従属し続け、米国の軍需産業を太らせ、米国の覇権を維持するために、日本の国富と国土と国民を対中戦争の最前線に差し出させることを当然の前提として執筆されています。これを読んで、憤慨しないとしたら、それは日本の愛国者でも、平和を願う者でもない、とすら思える内容です。

 ランド研究所は昨年(2022年)、『大国戦争の再発――米国と中国の間の体系的衝突のシナリオ(仮訳、The Return of Great Power War ――Scenarios of Systemic Conflict Between the United States and China)』と題するレポートを公開しました。

 レポートは、日本列島全体が中国軍の攻撃対象となり、破壊的なミサイル攻撃が行なわれる可能性があると、以下のように指摘しています。

 「中国の戦争目的は、戦域全体における米国の戦闘力の破壊を最優先とするものであろう。戦争に至るまで中国と日本との確執がエスカレートし続けた場合、中国は日本軍に対する大規模な攻撃を検討し、戦域における米国の最も有能な同盟国の1つ(日本のこと)を機能不全に陥れることもあり得るだろう。その結果、地域全体の米軍と同盟軍および施設に対する壊滅的な先制攻撃から始まる広範囲な戦争になる可能性がある」(p.135)

 このレポートは米国の同盟国である日本が、米国のいうがままに中国を挑発し、確執をエスカレートし、「機能不全」に陥れられるまで、米国の忠実な同盟国であり続けることをまったく疑っていません。日本は、「国家意志」のない従属国扱いされているのです。

 第2次安倍政権から数えて11年目に入る今年、2023年は、日本が第2次大戦後、最も次の戦争に近づいている「新たな戦争前夜」となります。

 ウクライナ紛争で展開された驚くべき偏向メディアキャンペーンと、周到に用意された対露制裁をみれば、米国の覇権を維持する戦いの本丸である対中戦略は、さらに大規模に用意されており、あらゆる次元でのメディアキャンペーンが張られることになると思われます。ウクライナ紛争におけるメディアキャンペーンは、その前哨戦だと言えます。

 その場合、ウクライナが「善なる英雄の国」にもちあげられたように、日本は「正義と善を体現するサムライ・カミカゼの国」と祭り上げられ、自分たちが米国に「利用」されていることも理解できないまま、日本にとって何の利益もない戦争で自らを滅ぼしてしまうでしょう。

 そんなことがあってはなりません。私たちは「日米同盟」の真実、米国に利用されるだけの「代理戦争」の現実に気づくよう、一刻も早く目を覚ます必要があります。

 2023年「新たな戦争前夜」を迎えて、私、岩上安身とIWJは、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるように、全力で頑張ってゆきたいと思います。

 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたく、IWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。

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 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードを、無料で日刊IWJガイド非会員版を読み、ハイライト動画を御覧になっている無料会員の皆さまにおかれましては、有料の一般会員登録をぜひともお願いいたします。

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です。

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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身


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◆中継番組表◆

**2023.1.29 Sun.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2023.1.29 Mon.**

【IWJ_YouTube Live】13:30~「『多摩地域の有機フッ素化合物汚染を明らかにする会』記者会見 ―内容:多摩地域で取り組んでいる有機フッ素化合物(PFAS)の血液検査のうち、国分寺で実施された87人分の血中濃度検査の結果」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 「多摩地域の有機フッ素化合物汚染を明らかにする会」主催の記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきたPFAS(有機フッ素化合物)関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/pfas

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■「ロシアに対する欧米の戦争」は、すべて計画され、計算されたものだった! ドイツのメルケル前首相の「ミンスク合意はウクライナに時間を与えるため」発言に続き、ベアボック独外相が「我々はロシアに対して戦争をしている」と発言! ロシア外務省のザハロワ報道官が「あらかじめロシアに対する戦争が計画されていた」と反発!! 米ポンペオ元国務長官は「CIA長官時代、特殊部隊とともに何度もウクライナに行きウクライナ軍を訓練した」と暴露!!

 1月26日付けロシア『スプートニク』の日本語版は、「ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は25日、SNS『テレグラム』上の自身のページで、ドイツのアンナレーナ・ベアボック外相やアンゲラ・メルケル前首相の発言を引用し、『西側諸国はロシアとの戦争を前もって計画していた』との認識を示した」と報じました。

※「西側はロシアとの戦争を前もって計画していた」=ザハロワ報道官(スプートニク日本、2023年1月26日)
https://sputniknews.jp/20230126/14711720.html

 ドイツのメルケル前首相は、12月7日付けのドイツ紙『ディー・ツァイト』のインタビューで、「ミンスク合意は、ウクライナに時間を与えるための試みだった。ウクライナはより強くなるためにその時間を利用した」と語りました。

※Angela Merkel “Hatten Sie gedacht, ich komme mit Pferdeschwanz?”(アンゲラ・メルケル「ポニーテールで来ると思った?」(DIE ZEIT ONLINE、2022年12月7日)
https://www.zeit.de/2022/51/angela-merkel-russland-fluechtlingskrise-bundeskanzler/komplettansicht

 ウクライナ東部ドンバス地方の紛争をめぐって、2014年9月5日にウクライナ、ロシア、ドネツク州(人民共和国)、ルガンスク州(人民共和国)が、ベラルーシのミンスクで、即時停戦合意の議定書に調印しました。これがミンスク合意(議定書)です。

 この議定書は、欧州、北米、中央アジアの57か国が加盟する欧州安全保障機構(OSCE)が停戦の確認と監視を行い、ウクライナの国内法にもとづいて、ドネツクとルガンスクの自治を導入するという内容でした。議定書には「すべての外国人傭兵を紛争地帯から撤収させる」という内容も含まれていました。

 しかし、実際にはドンバスでの紛争は続き、停戦は失敗しました。その後、2015年に「ミンスク2」と呼ばれる新たな停戦合意が、ドイツとフランスの仲介により結ばれました。

※曖昧な「ミンスク合意」、ウクライナでロシアが譲らない理由-QuickTake(ブルームバーグ、2022年2月19日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-02-18/R7I2ZBDWX2PS01

※ミンスク合意とは 紛争和平の道筋示すも戦闘続く(日本経済新聞、2022年2月24日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB232E50T20C22A2000000/

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■<IWJ取材報告>「米・独の戦車供与で、日本政府のウクライナ支援の方向性は?」との質問に「地雷不発弾対策支援等での経験・知見を活用し、日本の顔が見える支援を進めていきたい」と林外務大臣~1.27林芳正 外務大臣 定例会見

 1月27日午後12時20分より、東京都千代田区の外務省にて、林芳正外務大臣の定例会見が行われました。

 冒頭の林大臣からの報告事項はなく、そのまま各社記者と林大臣との質疑応答となりました。

 IWJ記者は、日本の急激な防衛費増額とその理由を問い質す質問を準備し、会見にのぞみましたが、林大臣のスケジュールもあり、残念ながら指名される前に会見終了となりました。

 毎日新聞記者は、日本政府としてのウクライナ支援の方向性について、以下のように質問しました。

 「ウクライナ支援についてうかがいます。

 アメリカとドイツが戦車の供与を発表しました。ウクライナ側は歓迎し、戦況を変えるような武器の供与を国際社会に求めています。

 日本としては、『防衛装備移転三原則』から、戦車などの供与はできませんが、その中で、G7の一員である日本政府として、どのようにウクライナを支援していくお考えか、教えてください」

 これに対し、林外務大臣は次のように回答しました。

 「日本はこれまで、ウクライナ及び周辺国等に対しまして約5億ドルの補正予算をはじめ、総額約15億ドルの支援を順次実施をしてきております。

 本年のG7議長国として、リーダーシップを発揮しつつ、引き続き、G7をはじめとする国際社会と連携しながら、適切にニーズを把握しつつ、困難に直面するウクライナの人々に寄り添った支援を実施してまいります。

 その際、カンボジアと協力した地雷不発弾対策支援等をはじめ、日本がこれまで培ってきた経験・知見とも活用しながら、日本の顔が見えるウクライナ支援を効果的に進めていきたいと考えております」

 この他に、他社の記者からは、「日本からウクライナへの防衛装備品の供与と『防衛装備移転三原則』や運用指針などの見直しに向けた今後のスケジュールと方向性」「ウクライナ支援をめぐり、日本時間1月24日夜に開催されたG7と関係国外相らによるオンライン会合の意義と成果」などについて、質問がありました。

 また、上記以外にも、ODA(政府開発援助)の指針となる「開発協力大綱」の改定作業、および、1月23日から始まった第211回国会での岸田文雄総理の施政方針演説、特に、そこで触れられた「グローバル・サウス(途上国)」への関与について、質問がありました。

 会見の詳細は、ぜひ全編動画を御覧ください。

※「米・独の戦車供与で、日本政府のウクライナ支援の方向性は?」との質問に「地雷不発弾対策支援等での経験・知見を活用し、日本の顔が見える支援を進めていきたい」と林外務大臣~1.27林芳正 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513785

■<今週の新記事振り返り>

「(福島原発刑事訴訟判決後の海渡雄一弁護士)みんな暗い顔をしているが、その顔はやめなさい!間違っていることに反対し続けることが勝つことになる」の言葉に励まされたと参加者 ~1.20 原発反対八王子行動 2023.1.20
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513656

神宮外苑再開発着工目前! 事業者の暴走を都が追認!? 正当な手続きで行われなかった環境アセスに原科幸彦・東京工業大学名誉教授が異議を訴え!~1.19 緊急記者会見<神宮外苑再開発~環境アセスメント危機的局面を報告>2023.1.19
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513648

「政治に無関心でも無関係でいられる人はいない。地方議会は自分たちの暮らしに直結した政治だ!」にしむらしずえ立候補予定者~1.19「無所属だから出来ることがある 関西無所属ネットワーク」合同記者会見 2023.1.19
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513645

「カジノを誘致することは、家庭から金銭を巻き上げて一家離散させる旧統一教会の行為と何ら変わらない」~1.21 まだ止められる大阪カジノ・路上からの反撃・大阪府民の集い ―登壇:西谷文和氏(フリージャーナリスト)、矢野宏氏(『新聞うずみ火』代表)ほか 2023.1.21
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513671

「まず法律的な規制を行う目的で、調査・検討を尽くすべきだった。その規制に基づいて先行的な水密化を行っていれば、事故は防げた」~1.23「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟 第2陣裁判期日 福島地裁前デモ行進 2023.1.23
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513693

「第2陣訴訟でも引き続き、国と東京電力の責任追及・地域と生業の原状回復・原発事故被害の完全な賠償、何よりも二度とこのような事故を起こさないという目標を追求していく」~1.23「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟 第2陣最終提訴後の記者会見 2023.1.23
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513696

ロッシェル・カップ氏「問題が多く、市民が怒っているものをなぜ強行するのか? マスコミが権力者に質問すれば、答えが出るかもしれない!!」~1.12 神宮外苑再開発計画の見直しを求めるオンライン署名団体による外国人観光客調査結果発表の記者会見 2023.1.12
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513521

最高裁は「是正義務」を国会に厳しく突きつけた上での合憲判決! 伊藤真弁護士は「『人口比例選挙1人1票』を実現する方向に進んでもらいたい」と訴え!!~1.25 1人1票裁判(2021衆院)最高裁大法廷判決期日後の記者会見 2023.1.25
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513747

「米・独の戦車供与で、日本政府のウクライナ支援の方向性は?」との質問に「地雷不発弾対策支援等での経験・知見を活用し、日本の顔が見える支援を進めていきたい」と林外務大臣~1.27林芳正 外務大臣 定例会見 2023.1.27
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513785

■<今週の日刊IWJガイド振り返り>

日刊IWJガイド「コロナ死亡者の3人に1人は日本! 世界がコロナ収束に向かう中、日本の死亡者数の多さは顕著! ワクチン接種は3回までで十分!?」2023.1.22号~No.3783号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51789
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230122

日刊IWJガイド「ロシアのメドベージェフ前大統領が『核保有国が通常戦争に負けた場合、核戦争を引き起こす可能性がある』と警告!」2023.1.23号~No.3784号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51792
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230123

日刊IWJガイド「ブラジルとアルゼンチンでも通貨多極化の動きが始まる! 米国覇権の経済的源泉である基軸通貨ドルから離れる動きが世界的に活発化!」2023.1.24号~No.3785号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51795
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230124

日刊IWJガイド「ウクライナ紛争はランド研究所の青写真通り!? ランド研究所の報告書『ロシアの力を使い果たさせる―有利な立場からの競争』の検証開始」2023.1.25号~No.3786号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51798
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230125

日刊IWJガイド「汚職だらけのゼレンスキー政権、崩壊続く! 大統領府副長官はじめ10名の政府高官が汚職疑惑やスキャンダルで次々と解任・辞任!」2023.1.26号~No.3787号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51800
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230126

日刊IWJガイド「NATO加盟国のトルコと、NATOへの加盟を求めているスウェーデンとの関係に、緊張が走る!!」2023.1.27号~No.3788号
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51805
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230127

日刊IWJガイド「欧州がロシアと戦争していることを『公式に』認める! 他方、英国王立防衛安全保障研究所がドローン戦と電子戦でロシア軍が圧勝と分析!」2023.1.28号~No.3789号
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それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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IWJ編集部(岩上安身、浜本信貴、六反田千恵、前田啓、中村尚貴)

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