日刊IWJガイド・非会員版「ロシアのメドベージェフ前大統領が『核保有国が通常戦争に負けた場合、核戦争を引き起こす可能性がある』と警告!」2023.1.23号~No.3784号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~ロシアのメドベージェフ前大統領が、ダボス会議での西側諸国の「ロシアは戦争に負けるに違いない」との主張に「核保有国が通常戦争に負けた場合、核戦争を引き起こす可能性がある」と警告! ポーランドのモラヴィエツキ首相は逆に「ウクライナの敗北は第三次世界大戦につながる」と武器支援の強化を主張! 即時停戦を主張していたキッシンジャー元米国務長官ですらダボス会議でウクライナのNATO加盟と米国による軍事支援の継続を提言!! どちらの勢力も一歩も引かず、第3次世界大戦へ向かうのか!?

■2010年12月の創業以来、IWJは最大の経済的危機です! 第13期が始まった8月から12月までの5ヶ月間の累積の不足額は970万9900円です。1月に入って18日間のご寄付・カンパは単独の月間目標額の23%にとどまっています! 先月12月に岩上安身は500万円を、今月1月になってもキャッシュフローが不足するため、500万円を経理から依頼を受けて、IWJに貸すことになりました。岩上安身からのIWJの借り入れ総額は、現時点で1600万円になります! 岩上安身の私財には限界があります! このままでは、皆さまのご支持・応援、会費、そしてご寄付・カンパによるご支援がなければ、活動が立ち行かなくなります。米国が自らの覇権維持のために世界の緊張を高める「新しい戦争前夜」にあって、正確な情報をお届けすべく、IWJは精いっぱい頑張ってまいりますので、緊急のご支援のほど、よろしくお願いします!

■【中継番組表】

■50ヶ国の国防相らによるラムシュタット空軍基地でのウクライナへの軍事支援を調整する会合でも、ドイツは「レオパルト2」の提供に合意せず! 春の大規模攻撃に向けて準備を急ぐ米英との間に亀裂! ウクライナ国防相は、ポーランドでウクライナ兵のために「レオパルト2」の訓練を開始すると表明! 義勇兵の4人に1人はポーランド人、GDP比のウクライナ軍事支援は米国よりも多い! 親ウクライナの筆頭国のポーランドで、陸軍元司令官が、「西欧製の戦車を投じてもロシアには勝てない」とウクライナの敗北を断言! さらにこのまま武器支援を行い、戦争を継続することに対し、「すべてのウクライナ人を戦場で死なせることになる」と批判!!

■<IWJ取材報告>神宮外苑再開発着工目前! 事業者の暴走を都が追認!? 正当な手続きで行われなかった環境アセスに原科幸彦・東京工業大学名誉教授が異議を訴え!~1.19 緊急記者会見<神宮外苑再開発~環境アセスメント危機的局面を報告>
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■はじめに~ロシアのメドベージェフ前大統領が、ダボス会議での西側諸国の「ロシアは戦争に負けるに違いない」との主張に「核保有国が通常戦争に負けた場合、核戦争を引き起こす可能性がある」と警告! ポーランドのモラヴィエツキ首相は逆に「ウクライナの敗北は第三次世界大戦につながる」と武器支援の強化を主張! 即時停戦を主張していたキッシンジャー元米国務長官ですらダボス会議でウクライナのNATO加盟と米国による軍事支援の継続を提言!! どちらの勢力も一歩も引かず、第3次世界大戦へ向かうのか!?

 おはようございます。IWJ編集部です。

 ウクライナ紛争を「終結」させるのではなく、何が何でもロシアを倒さなくてはならない、という攻撃的な論調が欧州の中で強まっています。

 1月16日から20日まで、スイス東部のダボスで開かれた、スイスのシンクタンク世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で、フィンランドのマリン首相は18日、ウクライナ紛争について「ウクライナの勝利で戦争を終えることを確実にしなければならない」と厳しい口調で語りました。朝日新聞など、日本の大手メデイアはこの発言を大きく取り上げています。

※フィンランド・マリン首相「ウクライナの勝利で戦争終えるしかない」(朝日新聞デジタル、2023年1月18日)
https://www.asahi.com/articles/ASR1L4C92R1LULFA003.html

 また、18日付け『NHK』は、ゼレンスキー大統領の妻、オレーナ氏が17日、ダボス会議で「ロシアが負けなければ危機は広範囲にわたる」と訴えたことを大きく報じています。

※ダボス会議 ウクライナ政府高官らインフラ施設復旧へ支援訴え(NHK、2023年1月18日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230118/k10013952711000.html

 こうした攻撃的な発言に対し、ロシアの安全保障会議副議長であるドミトリー・メドベージェフ前大統領が、SNS「テレグラム」で、「ロシアの敗戦が核戦争の引き金になる可能性がある」と警告しました。

 ロシアメディア『タス』は19日、誰の発言に対するものかは明らかにしていませんが、ダボス会議での発言者の「ロシアは負けるに違いない(負けるべきだ)」との発言に対して、メドベージェフ氏が答えたとして、次のように報じています。

 「『もし、核保有国が通常戦争に負けた場合、核戦争を引き起こす可能性がある。これは初歩的な結論だが、西側の政治家は気づいていないようだ。核保有国は、自国の運命にとって極めて重要な紛争で負けたことがない』メドベージェフ氏はテレグラムでこう述べた。『それは西側の政治家であろうと、誰にとっても明白でなければならない』」

※If nuclear power loses conventional war that could trigger nuclear conflict ― Medvedev(Tass、2023年1月19日)
https://tass.com/politics/1564339

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■2010年12月の創業以来、IWJは最大の経済的危機です! 第13期が始まった8月から12月までの5ヶ月間の累積の不足額は970万9900円です。1月に入って18日間のご寄付・カンパは単独の月間目標額の23%にとどまっています! 先月12月に岩上安身は500万円を、今月1月になってもキャッシュフローが不足するため、500万円を経理から依頼を受けて、IWJに貸すことになりました。岩上安身からのIWJの借り入れ総額は、現時点で1600万円になります! 岩上安身の私財には限界があります! このままでは、皆さまのご支持・応援、会費、そしてご寄付・カンパによるご支援がなければ、活動が立ち行かなくなります。米国が自らの覇権維持のために世界の緊張を高める「新しい戦争前夜」にあって、正確な情報をお届けすべく、IWJは精いっぱい頑張ってまいりますので、緊急のご支援のほど、よろしくお願いします!

 おはようございます。IWJ代表の岩上安身です。

 いつもIWJをご支援いただきまして、誠にありがとうございます。

 第13期が始まった8月から12月末まで、月間目標を下回る月が続き、この5ヶ月間の累積の不足額は970万9900円にまで膨れ上がってしまいました。

 12月1日から12月31日までのご寄付・カンパは、241件、350万7570円でした。この金額は、12月の月間目標額390万円の90%です。ご支援のお願いにこたえてくださった皆さま、本当にありがとうございます。12月は月間目標額の9割のご寄付・カンパが集まったことは、我々にとってとても大きな励ましとなり、勇気づけられました。心より感謝申し上げます。

 しかしながら、12月もご寄付・カンパが月間目標額に達しなかったことで、実際には累積の不足額は先月より増えてしまい、上記の通り970万9900円となってしまいました。1月はこの金額に月間の目標額である390万円をあわせ、1月末までに1360万9900円が必要となります。

 IWJの内部留保も底を尽き、12月は、キャッシュフローが不足したため、経理から報告を受け、私、岩上安身が、個人的な私財から、500万円をIWJにつなぎ融資することでしのぐことになりました。そして、12月に続き、1月も同じように、キャッシュフローが不足し、私が、さらに500万円をIWJにつなぎ融資することを決めました。

 私がこれまでにIWJに貸しつけてまでまだ返済が残っている貸付金は約600万円。この2ヶ月間、連続しての500万円ずつのつなぎ融資1000万円と合計すると、IWJへの私の現在の貸し付け残高は約1600万円にものぼります。

 私の貯えなどたかがしれていますから、この先も同様の危機が続けば、私個人の貯えが尽きた時、その時点でIWJは倒れてしまいます。

 1月も3分の2が過ぎましたが、1日から20日までの20日間で、ご寄付は96件、126万700円です。これは、単独月間目標額390万円の32%に相当します。

 長引くコロナ禍、そして円安と物価高で厳しい状況の中、ご寄付をお寄せいただいた方々、誠にありがとうございました。

 しかし、このままではどうにも立ち行きません。IWJの活動、規模を縮小し、コンパクトで最優先の情報をお届けする体制を再構築したいと思っています。今よりコンパクトなスペースのオフィスに移転することも真剣に検討中です。

 人員、活動ともに引き締めていますが、コンパクトなオフィスに移るなどということは、なかなかリーズナブルな物件も見つからず、現状では困難です。

 皆さまにおかれましても、コロナ禍での経済的な打撃、そしてこのところの物価上昇に悩まされていることとお察しいたします。

 しかし、ご寄付が急減してしまうと、私が私財を投じて一時的に支えても、私の蓄えなどたかがしれたものですので、たちまちIWJは活動していけなくなってしまいます。IWJの運営は会員の方々の会費とご寄付・カンパの両輪によって成り立っていますが、それが成り立たなくなってしまいます。

 今、日本は、戦後最大級の危機に見舞われています。

 岸田文雄総理は、昨年末閣議決定した「改定版安保3文書」を携えて訪米、バイデン大統領と会談し、日本の軍拡をバイデン大統領から賞賛されて岸田総理は鼻高々でした。

 しかし国会での議論と承認がなされなくても、閣議決定し、米国からの承認があれば軍拡のアクセルを踏んでしまう岸田政権は、日本の主権を米国に丸投げしたも同然です。米国を守るために日本が代わりに犠牲となり、日本は米中の「代理戦争」の戦場とされてしまいます。

 バイデン大統領は、「これほど日米関係が緊密になった時はなかった」などと全面的に支持を表明、岸田総理は「トマホーク」の購入まで約束してしまいました。たしかに、これほど緊密に自衛隊が米軍の支配下に組み込まれたことはなく、日本が米国の対中「代理戦争」のコマとして米国の戦略に組み込まれたことはかつてなかったことでしょう。

 中国メディア『環球時報』は15日、「日本が米国の戦略方針に従えば『アジアのウクライナ』になる危険性がある」とする論説を出しました。

 これは脅しとして、聞き流すべきではありません。ロシアとウクライナの紛争は、実のところ米露戦争の「代理戦争」であるように、東アジアで起こる米中の戦いは、台湾や日本を戦場とする「代理戦争」となり、日本の国土は、焦土となって、陸続きのウクライナと違って国民は難民にもなれず、石油も手に入らず、燃料もなく兵器も動かせず、餓死せざるをえなくなります。

 「地域を見渡せば、米国の戦略を忠実に踏襲し、地域情勢を危機の淵に追いやっているのは日本である。東京の動きには、大いに警戒に値する。もし、日本がアジア太平洋地域で米国の手先となり、ここで問題を巻き起こし続けるのであれば、日本自身が米国の犠牲になるか、あるいは東アジアのウクライナになることを覚悟しなければならない」(環球時報、15日)

 『環球時報』は、「改定版安保3文書」の内容が中国に対していかに敵対的であるかを述べ、7月に中国外交部の趙立堅報道官(当時)が述べた言葉を引用しています。

 「日本が本当に平和で安定した東アジアを望むのであれば、軍国主義の侵略の歴史を真剣に反省し、そこから教訓を引き出すべきであり、問題をあおったり炎をあおったりしてはならない」

※Japan risks turning itself into ‘Ukraine of Asia’ if it follows US’ strategic line(Global Times、2023年1月15日)
https://www.globaltimes.cn/page/202301/1283843.shtml

 残念ながら、今の日本は趙報道官の言葉とはまったく逆の方向へ、つまり、「東アジアのウクライナ」への道をまっしぐらに突き進んでいます。

 日本がこのまま米国追従を続け、米国の一極覇権を支えるのか。独立した主権国として中立を確立し、地域の勢力均衡をめざす多極的な外交姿勢をめざすのか。日本がどの道を進むかで、米中覇権争いの行方すら変わってしまう可能性があります。

 米国のシンクタンクが描く米中覇権争いのシナリオは、日本が米国に従属し続け、米国の軍需産業を太らせ、米国の覇権を維持するために、日本の国富と国土と国民を対中戦争の最前線に差し出させることです。

 ランド研究所は昨年(2022年)、『大国戦争の再発――米国と中国の間の体系的衝突のシナリオ(仮訳、The Return of Great Power War ――Scenarios of Systemic Conflict Between the United States and China)』と題するレポートを公開しました。

 レポートは、日本列島全体が中国軍の攻撃対象となり、破壊的なミサイル攻撃が行なわれる可能性があると、以下のように指摘しています。

 「中国の戦争目的は、戦域全体における米国の戦闘力の破壊を最優先とするものであろう。戦争に至るまで中国と日本との確執がエスカレートし続けた場合、中国は日本軍に対する大規模な攻撃を検討し、戦域における米国の最も有能な同盟国の1つ(日本のこと)を機能不全に陥れることもあり得るだろう。その結果、地域全体の米軍と同盟軍および施設に対する壊滅的な先制攻撃から始まる広範囲な戦争になる可能性がある」(p.135)

 このレポートは米国の同盟国である日本が、米国のいうがままに中国を挑発し、確執をエスカレートし、「機能不全」に陥れられるまで、米国の忠実な同盟国であり続けることをまったく疑っていません。日本は、「国家意志」のない従属国扱いされているのです。その事実は、本日お伝えした、横浜のノースドックに米海兵隊の部隊を新編する、という決定が、日本政府や地方自治体に対して、事前の説明や同意なく、決められてしまっていることから、明らかです。

※「米中の衝突は広範な分野と地域にわたって数年から数十年継続し、一方が戦いを放棄し、他方への従属を認めたときにのみ終了できる」! 高強度戦争になれば「中国は日本軍に対する大規模な攻撃を検討し、戦域における米国の最も有能な同盟国の1つを機能不全に陥れることもあり得る」! ランド研究所(2022)『大国戦争の再発――米国と中国の間の体系的衝突のシナリオ』をご紹介します。(日刊IWJガイド、2022年12月17日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51662#idx-4

 第2次安倍政権から数えて11年目に入る今年、2023年は、日本が第2次大戦後、最も次の戦争に近づいている「新しい戦争前夜」となります。

 ウクライナ紛争で展開された驚くべきメディアキャンペーンと、周到に用意された対露制裁をみれば、米国の覇権を維持する戦いの本丸である対中戦略は、さらに大規模に用意されており、あらゆる次元でのメディアキャンペーンが張られることになると思われます。ウクライナ紛争におけるメディアキャンペーンは、その前哨戦だと言えます。

 その場合、ウクライナが「善なる英雄の国」にもちあげられたように、日本は「正義と善を体現するサムライ・カミカゼの国」と祭り上げられ、自分たちが米国に「利用」されていることも理解できないまま、日本にとって何の利益もない戦争で自らを滅ぼしてしまうでしょう。

 そんなことがあってはなりません。私たちは「日米同盟」の真実、米国に利用されるだけの「代理戦争」の現実に気づくよう、一刻も早く目を覚ます必要があります。

 2023年「新しい戦争前夜」を迎えて、私、岩上安身とIWJは、少しでも正確な情報を皆さまにお届けできるように、全力で頑張ってゆきたいと思います。

 皆さまにはぜひ、ご支援いただきたく、IWJの存続のために、会員登録と緊急のご寄付・カンパによるご支援をどうぞよろしくお願いしたく存じます。

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします。

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 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードを、無料で日刊IWJガイド非会員版を読み、ハイライト動画を御覧になっている無料会員の皆さまにおかれましては、有料の一般会員登録をぜひともお願いいたします。

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です。

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※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします。

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
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 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

岩上安身


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◆中継番組表◆

**2023.1.23 Mon.**

【IWJ・エリアCh2・福島】12:45~「『生業を返せ、地域を返せ!』福島原発訴訟 第2陣裁判期日 福島地裁前デモ行進」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach2

 「『生業訴訟』原告団・弁護団」主催のデモを中継します。これまでIWJが報じてきた生業訴訟関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E7%94%9F%E6%A5%AD%E8%A8%B4%E8%A8%9F

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◆中継番組表◆

**2023.1.24 Tue.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

神宮外苑再開発着工目前! 事業者の暴走を都が追認!? 正当な手続きで行われなかった環境アセスに原科幸彦・東京工業大学名誉教授が異議を訴え!~1.19 緊急記者会見<神宮外苑再開発~環境アセスメント危機的局面を報告>
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513648

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■50ヶ国の国防相らによるラムシュタット空軍基地でのウクライナへの軍事支援を調整する会合でも、ドイツは「レオパルト2」の提供に合意せず! 春の大規模攻撃に向けて準備を急ぐ米英との間に亀裂! ウクライナ国防相は、ポーランドでウクライナ兵のために「レオパルト2」の訓練を開始すると表明! 義勇兵の4人に1人はポーランド人、GDP比のウクライナ軍事支援は米国よりも多い! 親ウクライナの筆頭国のポーランドで、陸軍元司令官が、「西欧製の戦車を投じてもロシアには勝てない」とウクライナの敗北を断言! さらにこのまま武器支援を行い、戦争を継続することに対し、「すべてのウクライナ人を戦場で死なせることになる」と批判!!

 1月20日、ドイツの南西部に位置する、欧州最大の米軍基地であるラムシュタイン空軍基地で開催された、50か国の国防相らによる、ウクライナへの軍事支援を調整する会合で、ドイツは「レオパルト2」戦車の提供に合意しませんでした。

 ドイツは、前日19日にエストニアの首都・タリンで開催された前哨戦で、「レオパルト2」を提供するように圧力を受けていました。しかし、16日に電撃的に辞任したクリスティーネ・ランブレヒト独国防相の後任、ボリス・ピストリウス新独国防大臣は、「レオパルト2」の提供に合意しない姿勢を維持しました。

 『ウクルインフォルム』(20日)によれば、ピストリウス大臣は、10億ユーロの新しいウクライナ支援を行うと発表しました。防空システム「パトリオット」と自走対空砲「ゲパルト」7台とその弾薬、防空システム「アイリスティー(IRIS-T)」とそのミサイルをウクライナに送ると述べ、「一番の優先課題は、防空、防空、さらに防空だ。特に弾薬の観点からだ」と強調しました。

 「レオパルト2」について、ピストリウス大臣は「私たちはもちろん、戦車『レオパルト』の供給可能性についても話した。私は、統一見解はない、と明確に言わねばならない」と述べました。ピストリウス大臣は「非常に慎重にあらゆる『賛成』と『反対』を考慮しているのだ。なぜなら、あり得る帰結、自国民に対する義務を考慮した上で慎重でなければならないからだ」と述べています。

 ピストリウス大臣の発言の中の、「あらゆる『賛成』と『反対』を考慮している」という発言部分に留意する必要があります。日本を含む西側のメディアは、欧州各国の中で、ウクライナ紛争の拡大を恐れ、停戦を反対する国民がかなりの数いることをあまり大々的に報じません。IWJは、ほとんど報じられない停戦を求める声について、何度も報じてきました。

※日本のマスメディアが伝えない欧州の現実! インドメディア『WION』が、フランスの「反NATO」デモをレポート!「NATOから離脱しよう!」、「Let’s get out of NATO!」「NATOのためにフランスはウクライナの『巻き添え被害』を受けている」! フランスの高級紙『ル・モンド』は、石油会社従業員による賃上げデモを報じるも、「反NATO」デモはスルー!? 米英NATOウクライナのために、『巻き添え被害』を恐れているのは日本も同じ!! メディアの情報操作によって、その事実にすら気づかない日本国民!(日刊IWJガイド、2022年10月17日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/51419#idx-6

 特に注目してもらいたいのは、1月21日に報じた日刊IWJガイドで、この調査によって、ドイツでは停戦を求める国民の声が、60%にも達していることが明らかになっています。ドイツ製の戦車が前線に送られることでドイツがロシアに怒りの標的になることを懸念しているのでしょう。

 ドイツは「レオパルト2」をウクライナに送るならば、米国製の「M1エイブラムス」を送るべきだと条件をつけています。ドイツだけでロシアの怒りを買って攻撃の標的となるのはまっぴらだ、戦争をたきつけ、武器支援で炎にガソリンをくべている米国がまず、自国製の戦車を投入せよ、という主張です。これに対し、米国は自国製の戦車を投じることに同意していません。ドイツとすれば自分たちだけにリスクを負わせ、米国は同等のリスクを負っていないではないか、という思いがあると思われます。

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■<IWJ取材報告>神宮外苑再開発着工目前! 事業者の暴走を都が追認!? 正当な手続きで行われなかった環境アセスに原科幸彦・東京工業大学名誉教授が異議を訴え!~1.19 緊急記者会見<神宮外苑再開発~環境アセスメント危機的局面を報告>

 三井不動産などが進める、神宮外苑再開発事業(神宮外苑地区まちづくり)を巡り、識者や市民から「十分な環境配慮がなされないままの計画は反対」「都心の貴重な自然を残してほしい」など疑問の声があがっている問題で、東京都は環境アセス(環境影響評価)審議会を延長するなど、注目を集めてきました。

※神宮外苑まちづくり(三井不動産)
https://www.jingugaienmachidukuri.jp/background/

 こうした中、都は、2022年12月26日(月)に突如、当該の審議会総会を開催しました。都議会や都民に十分に知らされないままでした。このことを受け、2023年1月19日(木)、都庁記者クラブで、「議題も知らせず、情報公開から程遠い、民主的なプロセスを踏んでいないやり方だ」と、環境アセスメントの第一人者である原科幸彦氏(千葉商科大学学長・東京工業大学名誉教授)が緊急記者会見を行いました。

 原科氏は、神宮外苑は「100年前の創建時には国民が献金、献木してボランティアでつくったという世界に誇るべき事例だ」と説明し、「以降、公共空間として都民に親しまれ、国際的に評価されてきた。インバウンドとしても非常に重要な空間であり、都市にオープンスペースを取ることは大変大事なことである」とその価値について触れました。

 また、「これまで都のアセスプロセスは情報公開に消極的で形式的な参加が目立っていた」としながらも、審議会の専門委員については「委員のみなさんは専門家としての責任を果たしてこられたと思う。しかし進め方としては少々強引ではあったかと思う」との見解を示し、意見書や都民の意見を聞く場での「意味ある応答=アカウント(事実に立脚して説明すること)」の重要さを語りました。

 樹木約1000本が伐採される危機に加え、この計画で懸念される問題の一つに、イチョウ並木の危機があげられます。再開発計画では、イチョウ並木の6mギリギリに迫る近距離に、高さ20mの神宮球場が新設される予定です。このイチョウ並木は樹齢100年ほどですが、600年~800年は生きるとのこと。しかし、日差しがなくなるばかりか、根を傷つけ、生育を阻害させるなどの影響も懸念されており、計画が実行されると、数十年後には球場側のイチョウが枯れてしまうことが心配されています。

 審議会では、事業者と審議会の合同でのイチョウ並木の根系調査を行うとしていましたが、審議会に知らされないまま、2023年1月11日~20日の期間で、事業者による根系調査が突如始まりました。

 12月26日の審議会では、根系調査は事後調査で報告するとされていました。つまり、手続き上「事後調査」の位置づけである根系調査が始まったということは、事業者がすでに着工届を都に提出したことになります。しかし、事後調査を行うために必要な事後調査計画書の公表は、行われていません。しかも事後調査計画書の公表を行うために必要な届出もありません。

 さらに着工するには、評価書を都が認めて確定し、公示した日から起算して15日間、縦覧にかけなければなりません。ところが、これらの手続きも行われていません。

 原科氏は「評価書を確定していない。縦覧もしていない。だけど、事後調査で報告するものを調査している。びっくりした」と、都の公表している手続きとの矛盾を指摘しました。

 原科氏は記者会見当日にも都の担当者にこの件について確認したが、「評価書が提出されたかどうかは言えない」との回答を得た上で、「(事業者から都に)事業者の評価書を受け取ったかどうか、『事業者の情報だから言えない』というのはまったくおかしなことで、本来は公表しなければならないことだ」と断じました。

※「(仮称)神宮外苑地区市街地再開発事業」環境影響評価書案(東京都環境局)
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/assessment/information/toshokohyo/publishdetail/357_jinngugaien_tosho_an.html

 また、「都はこの調査自体を『事業者の自主的な調査だ』と言っているが、この手続きの踏み方はあいまいな状況なので、きちんとしたプロセスをたどってほしい」「『しっかりとしたアセスメントをしなさい』という指示を出している都知事は、このプロセスをご存じないかもしれない。きちんと把握してほしい」と訴えました。

 最後に「この神宮外苑のプロセスがこのまま行ってしまうと、日本の公園計画が狂ってしまう。アセスメントの専門家として黙っているわけにはいかない。専門家の責任です。アセスメントとはこういうものですよ、とみなさんにわかっていただかなくてはいけない」と締めくくりました。

 その後、1月21日付け『日本経済新聞』は、「東京都は20日、神宮外苑地区の再開発事業を担う三井不動産など4事業者が提出した環境影響評価(環境アセスメント)書を告示した。公開された評価書では、再開発による生態系への影響について『神宮外苑の豊かな自然環境は維持・保全される』と示された。事業者が都に着工届などを提出し、施行認可を得たら工事に着手できる」と報じました。

※神宮外苑再開発「自然環境は維持」 都が評価書告示(日本経済新聞、2023年1月20日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC201ZG0Q3A120C2000000/

 詳しくは、ぜひ全編動画を御覧ください。

※神宮外苑再開発着工目前! 事業者の暴走を都が追認!? 正当な手続きで行われなかった環境アセスに原科幸彦・東京工業大学名誉教授が異議を訴え!~1.19 緊急記者会見<神宮外苑再開発~環境アセスメント危機的局面を報告>
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/513648

 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵、山内美穂、中村尚貴)

※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20230123

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