日刊IWJガイド・特別公開版「重要土地法など進む戦争準備! 背景に米中対立・緊張激化! IWJは徹底的リアリズムで戦争回避し平和と民主主義守る方途探ります! 財政危機に緊急ご支援お願いします」2021.06.17号~No.3199号


┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━━
■はじめに~重要土地利用規制法など、国内で着々と進む戦争準備! その背景に米中の対立・緊張関係の激化! IWJは徹底したリアリズムに立脚しながら、戦争を回避し平和と民主主義を守る方途を探り続けます!IWJの財政危機に、どうか緊急のご支援をお願いいたします!
■【中継番組表】
■菅総理が東芝幹部との会食で「強引にやれば外為でつかまえられるだろう」と発言!10日に開かれた東芝の株主総会の運営について調査する第三者委員会の記者会見で、株主に経産省が圧力をかけたとされる報告書が公表される。
■7月4日投開票の都議選は五輪のあり方を問う選挙に! 都民ファーストは「無観客開催」、 自民公明の候補者は五輪については「触らぬ神に祟りなし」で一切触れず! 共産党は「中止してコロナに全力を!」、立民は候補者ごとに温度差!
■【緊急シリーズ特集!日本は歴史的分水嶺を越えた!? コロナ禍の陰で改憲と一体の国民投票法が成立!戦争への道を許すな!! 7】「NAJAT代表・杉原浩司氏『米国の敵地攻撃能力が数々の戦争犯罪を犯してきた。今、日本がアメリカと共同して東アジアや中東でそれをやろうとしている!』――1.16止めよう!敵地先制攻撃大軍拡~2021年度防衛予算分析会」を再配信します!
■メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」より、改正国民投票法がいかにひどい欠陥法かをテーマにした「岩上安身による小西洋之参議院議員インタビュー」4本をすべて、IWJサイトで6月末までの期間限定で特別公開中! ぜひ、ご登録を!!
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■はじめに~重要土地利用規制法など、国内で着々と進む戦争準備! その背景に米中の対立・緊張関係の激化! IWJは徹底したリアリズムに立脚しながら、戦争を回避し平和と民主主義を守る方途を探り続けます!IWJの財政危機に、どうか緊急のご支援をお願いいたします!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 昨日未明、多くの市民や市民団体、野党の反対にも関らず、参議院本会議で、「国家安全保障上重要な土地等に係る取引等の規制等に関する法律案」(通称、「重要土地利用規制法案」)が、慎重な審議を求める野党の要求をふり切り、与党および維新等の改憲派勢力による強行採決によって、可決・成立してしまいました。

 安保法制(2016年)、共謀罪(2017年)、秘密保護法(2013年)、デジタル監視法(2021年)、国民投票法の改悪(2021年)といった一連の戦時体制確立のための法整備の動きの中に、この重要土地利用規制法を位置づけないと、その本質的な危険性は見えてきません。

 これらの法体系は、いずれも国家権力が国民に対して、度を越した基本的人権の制限と監視を行うという側面があります。それは、改憲による緊急事態条項の、部分的な先取りであることは明らかです。究極の独裁条項である緊急事態条項の導入と発令は、民主主義、基本的人権の尊重、法の支配、権力分立、平和主義といった現行憲法秩序の心肺停止を意味するとともに、日本が「普遍的価値を共有する民主主義国家グループ」からの脱落をももたらします。

 与党がこうした戦時体制の法整備や改憲による緊急事態条項の導入をあわただしく急ぐのは、国際社会におけるパワーバランスの急激な変化、とりわけ米国の動向と大きくリンクします。上述した法体系はすべて、背後に米軍の影が見え隠れします。米軍の影がちらつく法案に関しては、自・公・維新・国民民主党ら、改憲勢力の面々は異様な執念を持って成立を急ぎます。これらの政党が、事実上、誰のエージェントなのかをこの点がよく物語っています。

 重要土地利用規制法は、日本共産党の田村智子議員が、反対討論で「何一つ条文へ記載せず、政令と内閣府令で定めるとしており、およそ法律としての体をなさない、内閣総理大臣への白紙委任の法案だ」と批判したように、内閣総理大臣に法律の基本方針の策定や区域指定、現地調査まで行う強大な権限が付与されています。

 事実上、この法律は、名称の「国家安全保障上重要な土地等に係る取引等の規制等に関する法律」だけが存在し、法の具体的な内容は、内閣総理大臣が決めるという建付けになっているのです。

※国家安全保障上重要な土地等に係る取引等の規制等に関する法律案
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/204/pdf/t1002040182040.pdf

 この点において、先述したように、緊急時に憲法の保障する人権や財産権などを停止して、内閣が立法府の制定する法律に代わって、法律と同等の政令を勝手に出せる自民党改憲案の緊急事態条項の部分的先取りと言うことができます。

 社会民主党は、昨日可決・成立した重要土地利用規制法に対して次のような抗議談話を出しています。

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 【談話】重要土地規制法成立に抗議する

2021年月6月16日
社会民主党幹事長 服部良一

1、安全保障上重要とみなされる施設周辺の土地利用を規制するための重要土地調査規制法が、16日未明の参院本会議で可決・成立した。野党は恣意的運用や不当な私権制限のおそれがあるとして徹底審議を求め、参議院内閣委員長や議院運営委員長の解任決議を相次いで提出するなどして激しく抵抗したが、政府・与党は未明までかけて採決を強行し、成立させた。

2、衆参の委員会での審議は計26時間に過ぎず、規制や調査、罰則の対象など法案の根本に関わる多くの基準が明示されず、政府が答弁を避ける場面が続出した。疑問や懸念ばかりが浮かび上がるなかでの強引な採決であり、断じて許されない。

3、この法律によって、「重要施設」の周囲約1キロや国境離島が注視区域に指定され、所有者の調査や妨害行為への中止勧告・命令が可能になる。特別注視区域に指定しされると一定面積以上の売買に事前届け出が義務付けられ、従わない場合は刑事罰も課される。

4、また基地建設や機能強化に反対する市民の行動にこの法律が適用される懸念が強く、沖縄をはじめ基地周辺住民にさらなる負担を強いることになりかねない。市民の思想調査が行なわれ、事実上強制的な土地収用も可能となっている。憲法が保障する財産権、居住・移転の自由、表現の自由、思想・良心の自由、プライバシー権などが侵害されるおそれが強い。

5、政府は、何が重要施設に該当し、どのような行為が中止勧告・命令の対象になるのかなど国会審議で不明確さを指摘された面も含め制度の具体化に着手するが、市民の権利が不当に侵害することがないように慎重な制度設計と運用を求める。本法は指定された場所への立ち入りや撮影、測量を禁じた「要塞塞地帯法」の再来ともいわれる悪法であり、日本国憲法の理念ともとうてい相いれないものだ。社民党として強く反対し、施行せずに直ちに廃止することを強く求める。
以上

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 内閣に権力を集中し、フリーハンドを与えてしまうことは、世界の地政学的なの状況の変化次第、とりわけ米国の戦略上の都合次第で、上記の戦争法体系が一丸となって機能し始め、有無を言わせず国民を破滅的な戦争へと動員してゆくことにつながります。

 法案に反対した立憲民主党の吉川さおり議員は、6月16日の本会議で以下のように述べています。

 「包括委任規定を含む法律案は、細目的事項を具体的に明示せずに、実施命令の根拠規定を法律に設けようとするものであり、法律による行政の原理の意味を埋没させるおそれがあるとともに、立法府の空洞化を招来しかねないといった問題を抱えている。国会は憲法上、国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関として、法律による行政の根拠である法律を制定するとともに行政執行全般を監督する責務と権限を有している。国会の憲法上の責務と権限を侵害しかねないような束ね法案と包括的委任規定については、立法府と行政府の関係が改めて問われている今こそ、与党、野党かは関係なく、行政府に対して厳に慎むべきと主張すべきではないか」

※【参院本会議】議院運営委員長解任決議案、吉川沙織議員が趣旨説明(立憲民主党HP、2021年6月16日)
https://cdp-japan.jp/news/20210615_1557

 同じく立憲民主党の小西洋之議員も、審議の進行に合わせてツイートしています。

 「重要土地規制法案は、委員長職権で審議再開、21時過ぎに採決とのこと。 先週の私の質疑での委員会資料要求で『自衛官による戸別訪問はしない』などの制限を掛けることが出来ましたが、自衛官が写真撮影し定期観察する等々、依然として大問題の内容です。 こんな法案を成立させる国会が信じられない」

※小西ひろゆき (参議院議員)@konishihiroyuki(ツイッター、午後7:52・2021年6月15日)
https://twitter.com/konishihiroyuki/status/1404753703299522564

 「21時35分、可決されました。 立憲も賛成して附帯決議が付されたようです。 参院立憲は、外防委との連合審査や参考人質疑などを実現して頑張りましたが、衆院でもう少し踏ん張ることが出来ていればと無念です。 何が何でも廃案に追い込む強固な方針と戦略が党全体で実行できたのか、反省が必要です」

※小西ひろゆき (参議院議員)@konishihiroyuki(ツイッター、午後9:48・2021年6月15日)
https://twitter.com/konishihiroyuki/status/1404782989486157825

 「衆院審議の前、立憲部会で『立憲修正案は法案の最も悪質な点である調査・監視の抜本改善がなく、そのため、報道等を十分に喚起できず、政治戦略としても誤りだ』と再三意見しました。 結果、危惧していた通りになってしまいました。 党内論議を漏らすのは流儀ではないですが、説明責任を優先します」

※小西ひろゆき (参議院議員)@konishihiroyuki(ツイッター、午後10:12・2021年6月15日)
https://twitter.com/konishihiroyuki/status/1404788962569322504

 「実は、自民党に来ないかと複数の自民党幹部の方から言われていますが、違憲立法を強行する政党に行くぐらいなら議員を辞職します。 そもそも、自民党は違憲立法以前に、まともな法律や予算でコロナ禍から国民を救うことが全く出来ていない。 立憲民主を国民を救える政権政党にするべく頑張ります」

※小西ひろゆき (参議院議員)@konishihiroyuki(ツイッター、午後10:35・2021年6月15日)
https://twitter.com/konishihiroyuki/status/1404794633826222082

 「この時間に本会議に土地規制法案を上程すれば、採決は24時を超えてしまう。 そうまでする自民党は本当に異常だと思う。 明日の朝の上程でも全然可能だからだ。 明日の閉会後、午後から地元に帰る自民党議員のためではないかと邪推してしまう」

※小西ひろゆき (参議院議員)@konishihiroyuki(ツイッター、午後10:42・2021年6月15日)
https://twitter.com/konishihiroyuki/status/1404796537658609669

 「今晩の参院本会議は午前3時近くまでかかるとのことです。 これは自民党がどうしても土地規制法案を今晩中に本会議で採決したいとしたからです。 パンデミックの最中に徹夜国会を強いる自民党の異常さに、なおさらこの政党に政権は任せられないと痛感しています」

※小西ひろゆき (参議院議員)@konishihiroyuki(ツイッター、午後11:52・2021年6月15日)
https://twitter.com/konishihiroyuki/status/1404814169338269706

 「土地規制法案は午前2時30分に参院本会議で可決されました。 衆院本会議では立憲は反対討論さえできなかったのを、参院では委員長解任案の提出等をして頑張りました。 しかし、内容的にズタボロで効果も殆ど全くない法案を廃案に追い込めなかった立憲の力量不足は深く反省しなければなりません」

※小西ひろゆき (参議院議員)@konishihiroyuki(ツイッター、午前2:40・2021年6月16日)
https://twitter.com/konishihiroyuki/status/1404856291017695235

 共産党は、志位和夫委員長が以下のようにツイートしました。

 「本日未明の土地利用規制法の採決強行に、強い憤りをもって抗議する。法案審議が進むにつれ、国民を監視し、財産権を侵害する違憲立法の正体が浮き彫りになり、与党推薦の参考人からも危惧が語られるなど、問題点噴出のもと強行は許せない。違憲立法による人権侵害を許さず、廃止するために奮闘する」

※志位和夫@shiikazuo(ツイッター、午前8:59・2021年6月16日)
https://twitter.com/shiikazuo/status/1404951725966905344

 同じく共産党の山添拓参議院議員も、以下のようにツイートしました。

 「会期末、未明までの国会で土地利用規制法案を採決強行したことに断固抗議したい。 審議すればするほど問題点が浮き彫りになり、大臣も政府も説明できず立ち往生する場面が何度もあった。調査の名で市民監視を強める悪法。使わせることなく廃止するため、引き続きがんばりたい」

※山添拓@pioneertaku84(ツイッター、午後3:35・2021年6月16日)
https://twitter.com/pioneertaku84/status/1405051286773321731

 馬奈木厳太郎弁護士の談話が、「重要土地利用規制法」の影響が最も懸念される沖縄の『琉球新報』に掲載されました。

 馬奈木弁護士は「土地利用規制法の成立により沖縄が全国で最も影響を受けるのは確実だ」とし、宮古島や石垣島、与那国などは島全体が「注視区域」や「特別注視区域」に指定されるおそれがあり、「本島は特に中部地域に米軍基地が密集しており、丸ごと含まれるだろう」と指摘しています。

 馬奈木弁護士は、「重要土地利用規制法」は人々の活動を萎縮させる懸念があると述べています。

 「米軍基地への座り込み抗議にも影響を与える。まずは重要施設周辺の事務所を借りている人や出入り者はひそかに調査対象にされ、活動に萎縮効果を与える」

 「(外国人の土地取得の)リスクの有無や程度が曖昧なままで、この規模の私権制限と地方自治体も巻き込んで網を掛けるほどの話だろうか。バランスの悪さにはすさまじいものがある」

※【識者談話】土地利用規制法、沖縄への影響とは? 尾行や監視などの可能性も 馬奈木厳太郎弁護士(琉球新報、2021年6月16日)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1339180.html

 政府は「重要土地利用規制法」について、外国人の土地取得が問題になっていることを立法事実に挙げていますが、外国人や外資による土地の取得を制限する条文はなく、「注視区域」や「特別注視区域」に土地や家屋を持つ日本国民を調査することを可能にする法案なのです。安全保障のためと言いながら、「重要施設」にはガス、上下水道、電気など「生活関連施設」も含まれています。

 世界の地政学的な状況は、大きく、激しく、揺れ動いています。

 日刊IWJガイド6月14日号でもお伝えしましたが、G7の場で中国包囲網を形成しようとする米英日の動きと、米中対立に巻き込まれまいとするフランス、イタリア等の欧州大陸諸国との温度差が明らかになりました。米国が圧倒的な軍事力・国力で揺るぎなき単独覇権を築いていた時代は過去のものとなりつつあることが印象づけられました。

※G7サミットでの「中国包囲網」に中国が猛反発! 在英中国大使館が「『小グループ』の利益にもとづき集団政治を行うことは偽の多国間主義だ」との談話を発表! 菅総理は、バイデン大統領に「日米首脳会談等の成果も踏まえ、力強いメッセージを発出すべき」と、わざわざ中国の神経を逆撫でする提案!(日刊IWJガイド、2021.06.14号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/48930#idx-3

 他方、G7の共同声明に、短くではありますが、G7始まって以来初めて「台湾海峡問題」が明記されたことで、日米欧陣営(自由主義陣営)と中国陣営(国家資本主義陣営)の間の緊張と対立は、以後容易には戻れないレベルにまで高まると指摘する識者もいます。

※中国と“全面衝突”は不可避か。G7首脳宣言に「台湾明記」の大バクチ(MAG2NEWS、2021年6月14日)
https://www.mag2.com/p/news/500506

 G7共同声明第60節(71語)には、以下のように台湾海峡のことが書かれています。

 「我々は、包括的で法の支配にもとづく、自由で開かれたインド・太平洋を維持することの重要性を再確認する。我々は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、両岸の問題の平和的解決を奨励する。我々は、東シナ海および南シナ海の状況に引き続き深刻な懸念を抱いており、現状を変更し、緊張を高めるいかなる一方的な試みにも強く反対する」。

※CARBIS BAY G7 SUMMIT COMMUNIQUE(The White House、2021年6月13日)
https://www.whitehouse.gov/briefing-room/statements-releases/2021/06/13/carbis-bay-g7-summit-communique/

 御覧の通り、「中国」という国名は書かれていません。この共同声明の中にはロシアを名指しで批判する箇所は見受けられるものの、中国を国名をあげて非難することは慎重に避けています。ここに米英と仏独伊等の亀裂と妥協の痕跡が見てとれます。

 とはいえ、14日にブリュッセルで首脳会議が開かれたNATOも、昨年出した報告書の中で、初めて中国に触れ、その影響力の拡大とNATOとしての対応の必要性に言及しています。

※NATO首脳会議 バイデン大統領初出席 揺らいだ結束の強化図る(NHK、2021年6月14日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210614/k10013085041000.html

 このように、世界の地政学的波乱を含みながら、米国が中国との衝突に向かって歩を進め、その一方で自力だけでなく、同盟国を「動員」しようと躍起になっている様子が見てとれます。

 日本のマスメディアは「インド太平洋戦略のわれわれのアプローチは、誰とも連携しないことだ」「私が提唱したいのは、中国の奴隷にはならず、この問題で米国とも連携しないという立場だ。欧州(EU)にも(同調)を期待したい」という、6月10日のマクロン仏大統領の発言をほとんど報じておらず、「動員」されることに、欧州強国が抵抗していることを知らない人々がほとんどです。

 IWJでは、このニュースを重く見て、以下のように6月12日号の日刊IWJガイドで、このマクロン大統領の発言を伝えたロイターの記事を紹介しました。

※G7直前、マクロン大統領が「フランスは中国の奴隷にはならず、インド太平洋戦略では誰とも連携しない」と表明! 対中包囲網による結束を訴えたいバイデン米大統領の思惑をくじく! 日米豪印のクアッドプラス英仏独蘭による対中包囲網の足並みが乱れ、「自由で開かれたインド太平洋」戦略にほころびが!(日刊IWJガイド、2021.06.12号)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/48918#idx-3

 このロイターに追随して、マクロン大統領の発言を報じたのは日本のメディアでは産経のみです。他のマスコミはダンマリを決め込み、米欧日が一枚岩であるかのような情報操作を相変わらず行っています。

 日本政府は、こうした日本の記者クラブメディアの「協力」も得て、欧州の、米国に対する「不服従」などなかったかのように、ひたすら米国への「自発的な隷従」の道を突き進みつつあります。

 土地利用規制法の強行採決は、何も自分の目や耳では見ない・聞かない、自分の頭では考えない日本の政府与党の米国への「盲従」だけが、際立ちます。

 目を見開いてさえいれば、大変な時代を、私たちは今、生きているのだということを、誰でも理解できることでしょう。

 こうした歴史の曲がり角をIWJのように「直視」して伝えるメディアは、残念ながら少数です。危機感を伝えるのは容易ではありません。

 6月も半分を経過しました。1日から14日まで間に76件、110万5500円のご寄付・カンパを頂戴しました。誠にありがとうございます。しかしながらこの金額は、5月までの不足分から算出し直した6月、7月の新たな月間目標額である826万7150円の22.1%であり、3分の1に届いていません。このままでは6月もさらに累積不足額を増やしてしまうことになります!

 さらに、コロナ禍による会員の減少によって会費収入が前期比20%減となり、IWJの財政は大きく悪化しています。

 前期の会費収入は8322万円でしたが、今期の予想はマイナス1672万円の6650万円になるだろうと予測しています。これは、あくまで現状で会員数が下げ止まり、維持されると仮定した予測です。会員数がさらに減れば、もっと状況は厳しくなってしまいます。

 このままでは、7月末の期末は大幅な赤字に転落して迎えることになってしまいます。それは即ち、IWJが存続の危機に直面することを意味します。

 IWJの活動にご期待、ご賛同いただける方は、ぜひ緊急のご支援をお願いいたします! 1人でも多くの方々からご支援いただき、1歩でも2歩でも目標額に近づきたいと願っています! 少額でもけっこうですので、ご寄付・カンパをぜひよろしくお願いいたします。

 そして、まだ会員ではない方は、この機会にぜひご登録を! 会員登録はしたけれど会費未納で休眠状態という方は、ぜひ再開して、会費をお納めいただき、会員としてIWJをお支えください。

 赤字が重なれば、これまでのようにIWJを存続させ、何ものにも忖度しない、権力にもスポンサーにもこびない、独立したジャーナリズム活動を貫き続けていくことは困難になってしまいます。

 現在、IWJ代表の岩上安身は自身の報酬を100%カットし、今期末まで「ただ働き」のまま、「手弁当」どころか「持ち出し」で、日々の激務に取り組んでいます。しかし、岩上安身個人にしわ寄せをする「異常」な状況が続いては、この先、IWJが存続し、活動し続けることはできません。

 IWJは、岩上安身個人からこれまで993万5000円借り入れており、まったく返済できてはおりません。

 他方、岩上安身が、IWJの危機に直面しても、これ以上私財を投入できないのは、すでに1000万円近い金額をIWJに貸しているからです。

 しかもIWJから報酬を得ることなく「ただ働き」で働き続けているので、貯金は増えることなく、日々減り続けており、これ以上IWJに私財を投じれば、貯金が本当に底を尽いてしまうからです。

 つまり、岩上安身が「無報酬」を余儀なくされるような「異常」な状態が続くと、岩上安身がつなぎ資金を貸すこともできなくなり、IWJは行き詰ってしまうのです。

 多くの方々からご寄付・カンパをいただきましたが、今年に入ってから、現状、ご寄付すべてIWJの運営費にあてており、岩上安身への返済には1円も回しておりません。

 岩上安身も一人の人間であり、生活者であり、扶養しなければならない家族もいます。老後の貯えを削ることにも限界があります。

 今期、IWJが赤字転落した場合、岩上安身がこれ以上個人でIWJを支えるのは不可能です。

 私たちは、ご寄付や会費という形で、市民の皆さまから託された期待に対し、権力にこびず、忖度しない、特定スポンサーに買収されない独立メディアとして使命を果たしたいと思っています。

 政府は国民に対してろくに説明せず、マスコミも正面切ってまともに伝えようとしませんが、日本は今、急激な勢いで、勝算のまったくない、米国の国益と覇権を守るためだけで自国は守らない、無謀な戦争への道をひた走りつつあります。

 日本を破滅へと導く、改憲による緊急事態条項の導入を与党が急ぐのも、防衛省が隣国に届く、「差し違え」ミサイルを配備しようとしているのも、「重要土地調査規制法案」の可決を急ぐのも、すべて戦争準備のためです。その後に起こるのは、米中が覇権をかけて戦う戦争において、日本が「捨て駒」としていいように使われ、戦場とされてしまう事態です。

 IWJは、他のメディアが沈黙を続けても、断固として沈黙せず、タブーを破り、近づく戦争の危機について警鐘を鳴らし続けます!

 改憲による緊急事態条項によって、破滅に至る戦争への突入を阻止すべく、徹底的に抵抗し抜くためには、IWJの姿勢に共感し、IWJを支えてくださる市民の皆さまのご支援、ご協力が、どうしても必要です!

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◆中継番組表◆

**2021.6.17 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch6】15:30~「日本共産党 志位和夫委員長 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch6

 日本共産党 志位和夫委員長による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた志位和夫氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%bf%97%e4%bd%8d%e5%92%8c%e5%a4%ab
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【緊急シリーズ特集!日本は歴史的分水嶺を越えた!? コロナ禍の陰で改憲と一体の国民投票法が成立!戦争への道を許すな!! 7・IWJ_YouTube Live】19:30~「NAJAT代表・杉原浩司氏『米国の敵地攻撃能力が数々の戦争犯罪を犯してきた。今、日本がアメリカと共同して東アジアや中東でそれをやろうとしている!』――1.16止めよう!敵地先制攻撃大軍拡~2021年度防衛予算分析会」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 1月16日に収録した「大軍拡と基地強化にNO!アクション2020」主催の「止めよう!敵地先制攻撃大軍拡 2021年度防衛予算分析会」を再配信します。これまでIWJが報じてきた敵基地攻撃能力関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%95%b5%e5%9f%ba%e5%9c%b0%e6%94%bb%e6%92%83%e8%83%bd%e5%8a%9b

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/487745

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◆中継番組表◆

**2021.6.18 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・エリアCh5・東京】18:10~「原発反対八王子行動(スタンディング)」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach5

 「キンパチデモ実行委員会」主催の原発反対八王子行動を中継します。これまでIWJが報じてきたキンパチデモ実行委員会関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/kinpachi-demo-executive-committee
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【緊急シリーズ特集!日本は歴史的分水嶺を越えた!? コロナ禍の陰で改憲と一体の国民投票法が成立!戦争への道を許すな!! 8・IWJ_YouTube Live】20:00~「『自衛隊の国民監視差し止め訴訟』の小野寺弁護士が出演!自衛隊のイラク派兵反対派をすべて監視していた自衛隊『情報保全隊のような事を合法化してしまう!』~6.10『重要土地調査規制法案』の廃案を!院内集会」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

 6月10日に収録した、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」主催の院内集会を再配信します。これまでIWJが報じてきた重要土地等調査規制法案関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e9%87%8d%e8%a6%81%e5%9c%9f%e5%9c%b0%e7%ad%89%e8%aa%bf%e6%9f%bb%e8%a6%8f%e5%88%b6%e6%b3%95%e6%a1%88

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/492997

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

「重要土地規制法案の目的は、台湾有事を想定した日本全土1000ヶ所へのミサイル配備か?」IWJ記者の質問に岸大臣からミサイル配備への回答はなし!!~6.15岸信夫防衛大臣定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/493146

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■菅総理が東芝幹部との会食で「強引にやれば外為でつかまえられるだろう」と発言!10日に開かれた東芝の株主総会の運営について調査する第三者委員会の記者会見で、株主に経産省が圧力をかけたとされる報告書が公表される。

2021年6月10日、東芝の株主総会の運営を調査する第三者委員会は会見を開き、昨年7月に開かれた株主総会の運営は「公正とはいえない」とする124ページの調査報告書を公表しました。

※第三者委員会が公表した報告書(2021年6月10日)
https://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20210610_1.pdf

 第三者委員会の報告書によると、東芝は、昨年7月の株主総会で経済産業省と共同し、筆頭株主が提案した人事案を妨げるために、一部の株主に圧力をかけたとされています。

 その圧力のため、総会において、圧力をかけられた株主が正当な議決権を行使できなかったと報告されており、運営の公正さに疑問の声があがっています。

 今回の報告書は、株主総会の運営に疑問を持った株主側が、自ら弁護士を選定して第三者委員会をつくり、調査を行った結果です。

 報告書では東芝の車谷暢昭(くるまたに のぶあき)元CEO、加茂正治(かも まさはる)常務がそれぞれ、菅義偉総理(当時は官房長官)との朝食会に出席し、東芝が置かれていた状況について報告したとさています。

 また、2020年7月27日の加茂常務との朝食会で菅総理は「強引にやれば外為でつかまえられるだろう」と発言したとされています。

 これに対して、朝日新聞は6月10日の菅総理のぶら下がり会見で、以下のように質問しています。

 「原発や防衛装備などを担う東芝の昨夏の株主総会をめぐって、東芝と政府が連携して一部の株主に不当な影響を及ぼしたとする調査結果がまとまりました。報告書には10日に先駆け、当時官房長官だった菅総理が、当時社長だった車谷社長から説明を受け、総理が『強引にやれば外為で捕まえられるんだろう?』と、コメントしたとの記述があります。事実関係と受け止めを教えてください」

 朝日新聞の質問に対して、菅総理は「まったく承知をしておりません。そのようなことはありません」と、発言した事実自体を否定しました。

※菅総理ぶらさがり会見(総理官邸ホームページ、2021年6月10日)
https://www.kantei.go.jp/jp/99_suga/statement/2021/0610kaiken.html

 6月11日の加藤勝信官房長官の会見で、NHKの記者が「両氏が総理との朝食会に出席していたことと、報告書に記されたやり取りの事実関係について。また事実と違うと認識してる場合、弁護士側に抗議や訂正を求めることは検討していますか」と、質問しました。

 加藤官房長官は「昨日、総理のぶら下がり記者会見で同様な質問があり、総理は『まったく承知をしていません。そのようなことはありません』と発言されたと承知をしています。それにつきるところであります」と、総理の発言を全面的に肯定しました。

※加藤勝信官房長官会見(総理官邸ホームページ、2021年6月11日)
https://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/202106/11_a.html

 時事通信は、6月11日の梶山弘志経済産業大臣の定例会見で、東芝の株主総会をめぐり経済産業省が東芝に加担した報道を受け、事実関係と今後の対応について質問しました。

 それに対して、梶山大臣は「本件は東芝のガバナンスに関することでありまして、東芝の調査報告書を慎重に検討の上、対応を開示することとしております。経済産業省としては、まずは今後の東芝の対応に関する検討を待ちたいと思います」と、経産省側の責任について言及しませんでした。

※梶山経済産業大臣定例会見(経済産業省Youtube、2021年6月11)
https://www.youtube.com/channel/UCAMvYSb3oO7oQpcaHZQYv7A

 東芝は報告書の発表を受けて、永山治(ながやま おさむ)取締役会議長が14日に会見を開き、一部の株主の権利を妨害したとされる問題について、社外取締役2名を取締役から外す処分を行ったと発表しました。

 永山氏は「経産省との関係を含め、ガバナンスの認識が十分でなかった点など、当社において改善すべき点があることは承知しております」と述べ、「真相の究明を行い、責任の所在を明確化する」との見解を示しました。

※永山治取締役会議長会見(テレ東BIZ、2021年6月14日)
https://www.youtube.com/watch?v=XW0OFjvgfl8&t=809s

 梶山大臣は6月15日の定例会見で「東芝が担っている重要な事業、技術の安定的な発達をはかるために経産省の政策として当然のことを行った」と、報告書の内容を認め、前回の会見での姿勢を一変させました。

 報告書に経産省職員の行動が記されていることについて、梶山大臣は「事実関係に疑問を持たざるをえない箇所もあります」とし、職員への処分ついては否定的な考えを示しました。

※梶山経済産業大臣定例会見(経済産業省Youtube、2021年6月15日)
https://www.youtube.com/watch?v=pnM3C11E0L4

 経済産業省が東芝の株主に圧力をかけたとされる行為は、原発事業や軍事部門などを請け負う東芝側への異常な加担であると考えられます。

 民間企業の株主に対し国が圧力をかけるという一線を超えた対応は「当然のことを行った」と、述べてすむものではなく、市場の透明性や公正さを著しく歪めるものです。徹底して真相の究明と説明が求められます。
 

■7月4日投開票の都議選は五輪のあり方を問う選挙に! 都民ファーストは「無観客開催」、 自民公明の候補者は五輪については「触らぬ神に祟りなし」で一切触れず! 共産党は「中止してコロナに全力を!」、立民は候補者ごとに温度差!

7月4日に都議選(定数127人)が行われます。各党の公約で注目されるのは、その19日後の7月23日に開催される東京五輪のあり方です。

 都議会最大会派(46人)で小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」は15日、東京五輪の無観客開催を求めることを公約に掲げると発表しました。

※都民ファは五輪の「無観客」を主張 都議選の公約を発表(朝日新聞、2021年6月15日)
https://digital.asahi.com/articles/ASP6H63V3P6HUTIL043.html

※会派構成・会派略称一覧(東京都議会、2021年4月20日現在)
https://www.gikai.metro.tokyo.jp/outline/factional.html

 「都民ファーストの会」が掲げる3本柱は、「1. 『爆速』ワクチン接種で経済活動再開へ」、「2. 都民を守る『都民ファースト・ケア』」、そして3番目が「3.あらゆる事態を想定すべき。国が強行開催するならば東京オリパラ大会は最低でも『無観客』」です。

 「都」や「IOC」ではなく、「国が強行開催するならば」という但し書きには違和感がありますが、国政より都民に近い都政においては、東京五輪を「国が強行開催しようとしている。犠牲になるのは我々都民だ」という都民の反発を肌で感じている候補者が多いのでしょうか。

※都民ファーストの会政策集2021(重点)(都民ファーストの会HP、2021年6月15日)
https://tomin1st.jp/wp-content/uploads/2021/06/6121a11f8662f699308fb6ebc26d2637.pdf

 ただし、詳細が書かれた『都民ファーストの会政策集2021』を見ると、15の「都民ファーストの会 分野別実績・基本政策」のうち、15番目の「15.オリパラ大会:安全・安心な大会&レガシーの活用」では、主な実績として「大会の透明性の向上」(経費削減など)と、「大会レガシー創出に向けた取組」(バリアフリーの進展やベイエリアの活用など)が紹介されているだけで、五輪に向けて何をするのか、無観客開催には触れていません。こうしてみると、無観客試合は、直近になって思いついたものではないかと思われます。

※都民ファーストの会政策集2021(都民ファーストの会HP、2021年6月15日)
https://tomin1st.jp/wp-content/uploads/2021/06/824191fff6cf965e1124b6e9e840320e.pdf

 他方、政府は、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言とまん延防止等重点措置を解除後、大規模イベントの参加人数制限を緩和する方針を固めました。宣言と重点措置の対象地域で「5000人以下」としているのを、解除から1か月程度は経過措置として「1万人以下」とします。この1万人という数字は、東京五輪にも適用される可能性が高いものです。

※イベント上限1万人 まん延防止解除後の経過措置―東京など、宣言から切り替えへ(時事ドットコムニュース、2021年6月16日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021061600757&g=soc

 「都民ファーストの会」に次ぐ会派は自民党の25人です。与党である自民党は政府の方針に従い、1万人を上限とした有観客試合を主張する可能性が高いと見られます。

 自民党の「命を守る。東京を動かす。」というキャッチコピーのついたパンフレットの1ページ目トップには「ワクチン接種の加速化」が掲げられています。16の政策には東京五輪は含まれていませんが、裏表紙に「命を守る。安全なTOKYO2020 オリンピック・パラリンピック」と、1ヶ所だけ五輪の名前が出ていますが、開催方法や安全をどう守るのかといった記述は何もありません。

※命を守る。東京を動かす。(TOKYO自民党、都議会議員選挙 2021)
https://election.tokyo-jimin.jp/togisen2021/pdf/2021_pamphlet.pdf

 都議会で第3の会派である公明党(23人)は、公約8つの中に、東京五輪のあり方は入れていません。公約外しで争点をぼかす戦術であることは明らかです。

※東京都議選(公明党、2021年6月16日閲覧)
https://www.komei.or.jp/special/togisen2021/challenge/

 公明党の立候補者23人の公約をすべて確認しましたが、どの候補も五輪の五の字もありません。与党の候補として、都政を担うには無責任ではないでしょうか。

※東京都議選(公明党、2021年6月16日閲覧)
https://www.komei.or.jp/special/togisen2021/

 第4の会派は、共産党の18人です。共産党は都議選に33人の立候補者を立てます。

 共産党は重点公約のトップで、東京五輪に言及し、「今夏の東京五輪の中止をただちに決断し、コロナ対策に全力集中を」と謳っています。共産党は、五輪開催によってコロナ禍が長引く、あるいは悪化する懸念を正面からとらえ、最大の争点とする構えです。

※2021都議選 訴えと重点公約(共産党、2021年6月16日閲覧)
https://www.jcp-tokyo.net/2021togisen_appeal

 第5会派は、立憲民主党の7人です。立候補者は33人で、共産党と並びます。

※東京都議会議員選挙(立憲民主党、2021年6月16日閲覧)
https://cdp-japan.jp/election/57

 この33人の候補のうち、東京五輪に公約で言及したのは3人だけでした。「東京五輪よりコロナ対策を」という公約を掲げたのが2人、もう1人は、「適切な費用で五輪開催を」というコロナ対策と五輪を切り離した公約でした。党としての統一した公約は今のところ見当たりません。

 今後、7月4日までの各会派の動向が注目されます。

■【緊急シリーズ特集!日本は歴史的分水嶺を越えた!? コロナ禍の陰で改憲と一体の国民投票法が成立!戦争への道を許すな!! 7】「NAJAT代表・杉原浩司氏『米国の敵地攻撃能力が数々の戦争犯罪を犯してきた。今、日本がアメリカと共同して東アジアや中東でそれをやろうとしている!』――1.16止めよう!敵地先制攻撃大軍拡~2021年度防衛予算分析会」を再配信します!

 昨日閉会した今国会では、国民投票法の改悪が行われて緊急事態条項の導入を謳う自民党案による改憲に大きく前進したうえに、重要土地規制法が成立してしまいました。

 重要土地規制法は、国民の監視と権利制限を行うだけでも大きな問題がある法律ですが、法執行に必要な判断や権限を内閣総理大臣に集中するうえ、さらに、条文には「その他」「等」といった曖昧な文言が利用されていて法の適用範囲がどこまで拡大されるかわからない危険な代物です。

 改憲準備や緊急事態条項の先取りといえる法律の導入を与党が急いだのも、防衛省が隣国に届く「差し違え」ミサイルを配備しようとしているのも、すべて「戦争準備」のためと見られます。日本は軍拡への道を大きく踏み出し、米中が覇権をかけて戦う戦争が起きた際に、日本が「捨て駒」としていいように使われ、戦場とされてしまう事態がいよいよ現実のものになろうとしています。

 そこで本日は、2021年1月16日午後1時半より、東京都豊島区のとしま区民センターにおいて、「大軍拡と基地強化にNO!アクション2020」の主催で開催された「止めよう!敵地先制攻撃大軍拡~2021年度防衛予算分析会」を再配信します。

 分析会は全部で6つの報告から構成され、「陸上自衛隊」、「海上自衛隊」、「航空自衛隊」などの全体的な問題、そして、「敵地(敵基地)攻撃能力」、「宇宙、サイバー空間、電磁波」、「『島嶼防衛』南西シフト」といった個別の問題についての発表が行われます。

 武器取引反対ネットワークNAJAT代表の杉原浩司氏は、「敵地攻撃能力」についての報告の中で次のように述べています。

 「やはり、敵地攻撃能力の問題で強調すべきなのは、アメリカの敵地攻撃能力がグローバルに使われて、在日米軍が出撃して、数々の戦争犯罪を犯してきた。

 そして、その延長に日本が共同して、これから、東アジアや中東などでそれをやっていこうとしている動きの現れであるから、そういう側面から根源的な批判をしていかなければならないということだ」

 また、6つの報告のあとは、報告者と参加者による質疑応答が行われ、真摯な議論が行われます。

 詳しくは午後7時30分からの再配信をご視聴ください。

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【緊急シリーズ特集!日本は歴史的分水嶺を越えた!? コロナ禍の陰で改憲と一体の国民投票法が成立!戦争への道を許すな!! 7・IWJ_YouTube Live】19:30~
NAJAT代表・杉原浩司氏「米国の敵地攻撃能力が数々の戦争犯罪を犯してきた。今、日本がアメリカと共同して東アジアや中東でそれをやろうとしている!」――1.16止めよう!敵地先制攻撃大軍拡~2021年度防衛予算分析会
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/featured

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 なお、YouTubeでのライブ配信は当日限りの公開となりますが、IWJの一般会員様は再配信終了後から2ヶ月間、サポート会員様はいつでも、以下のURLから動画をご視聴いただけます。ぜひ、会員へのご登録をご検討ください。

※NAJAT代表・杉原浩司氏「米国の敵地攻撃能力が数々の戦争犯罪を犯してきた。今、日本がアメリカと共同して東アジアや中東でそれをやろうとしている!」――1.16止めよう!敵地先制攻撃大軍拡~2021年度防衛予算分析会 2021.1.16
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/487745

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■メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」より、改正国民投票法がいかにひどい欠陥法かをテーマにした「岩上安身による小西洋之参議院議員インタビュー」4本をすべて、IWJサイトで6月末までの期間限定で特別公開中! ぜひ、ご登録を!!

 6月11日、参院本会議で憲法改正を定める改正国民投票法が、CM規制や最低投票率の問題など、公正・公平に関わる重大な欠陥を置き去りにしたまま、可決・成立してしまいました。

 法施行後3年をめどに、CMや運動資金に関する規制を検討し、必要な措置を講じることが附則に明記されましたが、与党側は「(措置が講じられるまで)法的に憲法論議や発議を妨げるものではない」と明言しています。

 衆参の憲法審査会では、自民の議員を中心に「コロナ禍に対応するため、憲法に緊急事態条項が必要だ」という意見が繰り返し主張されてきました。

 さらに法案成立目前の6月10日には、自民、公明、維新、国民民主などの議員からなる超党派の新憲法制定議員同盟が憲政記念館で開いた集会「中曽根康弘会長を偲び、新しい憲法を制定する推進大会」に、菅義偉総理がビデオメッセージを寄せ、緊急事態条項の創設を訴えました。

 10日付け産経新聞は、「首相は緊急時に限って政府の権限強化などを可能とする緊急事態条項を憲法に設けることについて『世論調査において賛成が7割近い』と指摘。その上で、『国家や国民がどのような役割を果たし国難を乗り越えていくべきか、憲法にどのように位置づけるかは極めて重く大切な課題だ』と指摘した」と報じました。

※新憲法制定へ推進大会 首相「改正は当然」(産経新聞、2021年6月10日)
https://www.sankei.com/article/20210610-RMVXWIT57VJUBEZO35X6ZEY3BI/

 自民党は憲法に戦時独裁条項である緊急事態条項を創設しようと、世論の誘導をはかっています。

 IWJではメルマガサイト「まぐまぐ」で、「岩上安身によるインタビュー」をフルテキスト化し、詳細な注釈をつけて、「岩上安身のIWJ特報!」として毎月発行しています。

 「岩上安身のIWJ特報!」では、今年4月22日に行われた「岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビュー」から、国民投票法「改悪」についてうかがった部分を抜粋して、5月31日に第516号(その1)を、そして6月6日に第517号(その2)から第519号(その4)までを発行しました。

 この4本の記事を、緊急性と公共性に鑑み、IWJのサイトで期間限定で特別公開しています。

※【第516号】岩上安身のIWJ特報! 日米首脳会談で対中強硬姿勢が加速! 菅政権はコロナ禍のドサクサに紛れて改憲のための国民投票法改悪採決を画策! 「原発を抱いたまま米国の戦争に自動参戦する国」に! 岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビュー第1弾(その1) 2021.6.1
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/492700

※【第517号】岩上安身のIWJ特報! 日米首脳会談で対中強硬姿勢が加速! 菅政権はコロナ禍のドサクサに紛れて改憲のための国民投票法改悪採決を画策! 「原発を抱いたまま米国の戦争に自動参戦する国」に! 岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビュー第1弾(その2)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/492877

※【第518号】岩上安身のIWJ特報! 日米首脳会談で対中強硬姿勢が加速! 菅政権はコロナ禍のドサクサに紛れて改憲のための国民投票法改悪採決を画策! 「原発を抱いたまま米国の戦争に自動参戦する国」に! 岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビュー第1弾(その3)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/492891

※【第519号】岩上安身のIWJ特報! 日米首脳会談で対中強硬姿勢が加速! 菅政権はコロナ禍のドサクサに紛れて改憲のための国民投票法改悪採決を画策! 「原発を抱いたまま米国の戦争に自動参戦する国」に! 岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビュー第1弾(その4)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/492910

 新聞・テレビが一体となったマスコミは、民放連が自主規制をせず、無制限に改憲CMを受け入れる方針のため、「改憲CMビジネス」で大儲けできる見込みがあり、テレビ局とそれぞれ一対となった大手新聞も含め、この国民投票法の「改悪」について、批判的に検証し、報じることは、まずありません!

 大新聞・地上波のテレビ局など、マスコミが頼りにならない今こそ、独立メディアであるIWJが、声を枯らして世にこの問題の先行きの危うさを伝えるべく、今回、有料メルマガを特別公開する次第です! ぜひ、多くの人に拡散してお知らせくださるよう、ご協力をお願いします!

 「目の前の危機(コロナ禍)から国民を守らない与党が、緊急事態のために改憲が必要だと言う。じゃあ、緊急事態条項で、内閣に特別な権限を与えて、何かできるんですか!?」(小西洋之参議院議員)

 岩上安身によるインタビューにおいて、小西議員は上記のように、有効な対策が打てずに新型コロナウイルスの感染を抑えられないような無能な政権が、あろうことかコロナ禍を利用して、憲法改正に有利なように、今国会で国民投票法を改正しようとすることに強い危機感を示しました。

 5月3日、菅総理は改憲派の憲法集会に送ったビデオメッセージで「新型コロナ対応で緊急事態への備えに関心が高まっている」と述べ、緊急事態条項の新設を訴え、国民投票法改正案を「憲法改正議論を進める最初の一歩」と強調しました。

 これは、国民がコロナで苦しんでいる、その窮状を悪用し、「特措法の緊急事態宣言」と「改憲による緊急事態条項」はまったく別物なのに、その差異をろくに国民に説明することなく、あたかも改憲による緊急事態条項の導入が、コロナ禍克服の決め手になるかのような虚偽のプロパガンダを展開して、国民を騙し討ちにしようとするものです。こんな卑劣な話はありません!

 岩上安身によるインタビューで小西議員は「現状、国民投票法のCM規制は空っぽで、多額の資金を用意できる個人や団体が、メディアに改憲賛成CMを流すことを規制できない。外国の資金でCMを作ることも可能だ。国民の皆さんが冷静な判断ができなくなる。今のままで国民投票、憲法改正をやるとめちゃくちゃになる」と強い懸念を表明しました。

 さらに小西議員は衆参ともに改憲派議員が3分の2を超える現状を説明し、「国民投票法を改正したら、いつでも憲法改正できるようになる」と、この法案が可決されてしまったあとの危険性の大きさを訴えました。

 小西議員は「衆議院選挙と改憲(国民投票)、ダブル選挙もできる。衆議院でもう1回、3分の2を取られたら、来年の参院選で国民投票と、ダブル選挙だってできる」と述べ、「これは本当、目の前の危機ですよ!」と強調しました。

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 岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビューは、以下のURLから全編動画を御覧いただけます。こちらもぜひ、あわせて御覧ください。

※日米首脳会談で対中強硬姿勢が加速! 菅政権はコロナ禍のドサクサに紛れて改憲のための国民投票法改悪採決を画策!「原発を抱いたまま米国の戦争に自動参戦する国」に! ~岩上安身によるインタビュー 第1038回 ゲスト 立憲民主党・小西洋之参議院議員 2021.4.22
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/491229

※5月6日の連休明けにコロナ禍のドサクサに紛れて国民投票法改悪案が衆議院で可決!? 日本は「原発を抱いたまま米国の戦争に自動参戦する国」に! 「不要不急」の改憲の目的はナチスばりの戦時独裁体制の樹立!~岩上安身によるインタビュー 第1039回 ゲスト 立憲民主党・小西洋之参議院議員 2021.4.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/491497

※国民投票法「改悪」案、5月6日にも衆院採決か!?  国民投票法の次はナチスばりの緊急事態条項を含む自民党改憲へなだれ込むリスクが! 「不要不急」の改憲の目的はナチスばりの戦時独裁体制の樹立!~岩上安身によるインタビュー 第1040回 ゲスト 立憲民主党・小西洋之参議院議員 2021.4.30
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/491635

 それでは、本日も1日よろしくお願いします。

IWJ編集部(岩上安身、仲川正紀、富樫航、尾内達也、六反田千恵、木原匡康)

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