日刊IWJガイド・非会員版「ロシア軍がウクライナ紛争の天王山、東部ドネツク州のポクロフスクを制圧!」2025.12.3号~No.4667


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~ロシア軍がウクライナ紛争の天王山、東部ドネツク州のポクロフスクを制圧!

■12月です! 11月は55%の目標達成率でした! 月間目標達成額に到達するには、159万2860円が足りませんでした! 真実を伝えていく活動を続けていくために、有料会員登録と、ご寄付・カンパによるご支援によって、12月も、どうぞ皆様、お支えください! よろしくお願いいたします!

■【中継番組表】

■仕事に行く途中、警察に捕まり、連行され、そのまま、ウクライナ軍の軍隊に入れられて、前線に送られた、軍務経験のない48歳のウクライナ人男性! ロシア軍の捕虜となり、自分の身の上を語る!(その2) ロシア軍に包囲された部隊に投降も避難も認めず、そこに留まれと命じるウクライナ軍司令官!「戦うことに意味はなく、和平を結ぶべきだと私は言い続けた」! 他方、『TBS』は、ウクライナ側からの取材で、ロシア軍の捕虜をインタビュー! この2つのインタビューから見えてくるウクライナ軍とロシア軍の違いとは?

■<IWJ取材報告>「高市政権は、中国と台湾の統一問題は『一つの中国』の内政問題であると考えているのか、または台湾の併合を阻止するためならば、我が国が米国とともに軍事介入すべき問題であり、中国との戦争も辞さないと考えているのか?」IWJ記者の質問に「二者択一で答えられない問題もある」と茂木外相~11.28茂木敏充 外務大臣 定例会見
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■はじめに~ロシア軍がウクライナ紛争の天王山、東部ドネツク州のポクロフスクを制圧!

 IWJ編集部です。

 ロシア軍が、ウクライナの都市、ポクロフスクとヴォフチャンスクを制圧したと発表しました。

 ロシア軍のワレリー・ゲラシモフ参謀総長は、プーチン大統領が11月30日に未公表の軍司令所を訪問した際、ロシア軍がポクロフスク(ロシア語名はクラースノアルメイスク)を制圧したと報告しました。

※Russia says it has captured Ukrainian towns of Pokrovsk, Vovchansk(ロイター、2025年12月2日)
https://www.msn.com/en-us/news/world/russia-says-it-has-captured-ukrainian-towns-of-pokrovsk-vovchansk/ar-AA1RwctW

 IWJは、8月の段階から、複数の幹線道路と鉄道が交差する「補給路のハブ」で、軍事上の要衝であるポクロフスクの陥落が間近であり、11月には事実上陥落状態であることをお伝えしてきました。今回のゲラシモフ参謀総長の報告は、完全に制圧が終わったことを伝えるものだったと思われます。

※ウクライナ紛争の天下分け目の天王山・ポクロフスクがロシア軍の猛攻に陥落間近! ロシア軍によるポクロフスク包囲網が北西、北東、南西と複数の方角から進行中! ポクロフスク北西の都市、ドブロピリャの攻略が大きなポイントに!(日刊IWJガイド、2025年8月14日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20250814#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/55022#idx-1

※ロシア軍は、米露会談の見込みがなくなった10月下旬に攻撃を再強化、クピャンスクとポクロフスクはすでに事実上陥落、リマン、セヴェルスク、コンスタンチノフスカなど接触線上の諸都市も時間の問題か!? ロシア軍はウクライナのエネルギーインフラへの攻撃も強化! 停電が続き、ガス施設の60%が稼働していないウクライナは、この冬を乗り切れるのか!? プーチン大統領は、ウクライナや西側諸国のジャーナリストを最前線に招待! ロシア軍は、戦場での勝利と同時に、西側のプロパガンダ戦に対する勝利も宣言!!(日刊IWJガイド、2025年11月4日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20251104#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/55207#idx-1

 ポクロフスクの陥落は、ウクライナ軍にしてみれば、東部への補給線を失ったことを意味し、逆にロシア側は東部から中部南部領域への進軍の足がかりを得たことになります。

 実際、「ポクロフスクの陥落は、ドンバス地域におけるロシアの支配やさらなる前進の“跳躍台(springboard)”になりうる」と報じられてきました。

※Is the fall of Pokrovsk, Ukraine’s key eastern stronghold, inevitable?(アルジャジーラ、2025年11月10日)
https://www.aljazeera.com/features/2025/11/10/is-the-fall-of-pokrovsk-ukraines-key-eastern-stronghold-inevitable

 ウクライナ側にとっては、ポクロフスクは、防御の要のひとつです。

 ユーロ・マイダン・クーデターが起きて、ウクライナ各地のロシア語話者の住民が虐殺され始めた2014年以降、各地に防衛線の拠点が構築されましたが、その最後の砦とも言われ、ここを失えば防衛線全体が崩壊、他の拠点が次々と危険にさらされることになるという、最重要の都市なのです。

 実は、ゲラシモフ参謀総長が制圧したと報告したもう一つの都市、ヴォフチャンスクは、ポクロフスクがドネツク州の要衝であるのに対して、ハリコフ州北東にある国境の都市です。

 2022年の侵攻当初、ロシア軍はこの地域からハリコフ方面に進軍し、その後、撤退しました。

 この都市を押さえると、国境からの砲撃・偵察が容易になり、ロシア軍とすれば、ハリコフへ再攻勢をかける足がかりとなります。

 ポクロフスクとヴォフチャンスクを制圧したということは、ロシア軍が、東部と北東部の二方向へ、同時に圧力をかけていることを意味します。

 もう一つ、注目すべきは、『共同通信』のような、西側大手のオールド・メディアでさえも、「ロシア『ドネツク州要衝制圧』ウクライナは大打撃」という見出しで、ようやく報じ始めたということです。

※ロシア「ドネツク州要衝制圧」 ウクライナは大打撃(共同通信、2025年12月2日)
https://youtu.be/Zrb-pkE-t44?si=kcXLd1g3OXLKVjiH

 戦場での決着は、ほぼついてきました。

 それと同時に、イェルマーク大統領府長官が汚職で辞任し、逃亡して、ゼレンスキー体制の崩壊が確実になってきました。

※<ウクライナ紛争の転換点(その5)>米国とロシアの協議は難航!? ここに来て、ゼレンスキー氏の最側近、イェルマーク大統領府長官・ウクライナ交渉団団長が、汚職問題の捜査を受けて辞任! ゼレンスキー政権の中核が崩壊! プーチン大統領は、「ウクライナ軍が占領地域から撤退すれば、戦闘は停止するでしょう。撤退しなければ、軍事力で達成するだけです。以上」!「最後のウクライナ人が死ぬまで戦闘を続けるべきだと主張する人々もいます」が、「我々はこれに備えています」!(日刊IWJガイド、2025年12月1日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20251201#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/55263#idx-1

 ウクライナ国内では、ゼレンスキー氏の退任とその後任が、公然と語られるようになってきました。

 年内には、ゼレンスキー氏の排除も現実になるかもしれません。

 そのとき、ゼレンスキーも、側近と同様、イスラエルに逃げ込むのでしょうか?

■12月です! 11月は55%の目標達成率でした! 月間目標達成額に到達するには、159万2860円が足りませんでした! 真実を伝えていく活動を続けていくために、有料会員登録と、ご寄付・カンパによるご支援によって、12月も、どうぞ皆様、お支えください! よろしくお願いいたします!

 11月は1日から30日までで、月間目標額の55%に相当する、46件、190万7140円のご寄付・カンパをいただきました。

 誠にありがとうございます。

 しかし、月間目標額の350万円まで、45%、159万2860円届きませんでした!

 12月こそは、有料会員登録と、ご寄付・カンパによるご支援を、どうぞ皆様、よろしくお願いいたします!

 第16期がスタートして以降、ご寄付・カンパによるご支援は、月間目標額350万円に対し、8月は16%、9月は14%、10月は33%、11月は55%にとどまりました。ご支援くださった皆様、本当にありがとうございます。しかし、これで4ヶ月連続、目標未達です。1年の3分の1が過ぎて、ご寄付・カンパが月間目標額に届いておらず、安定的な活動のための資金が不足しています。財政的には厳しい状況が続いており、真実を伝えていく活動の困難を、痛感しています!

 IWJを2010年にスタートさせてからのこの15年間、あるいはそれ以前から、私、岩上安身は、機会があるごとに米国の従属国の地位に甘んじることの危険性に対し、絶えず警鐘を鳴らしてきました。

 第104代の内閣総理大臣に、高市早苗氏が就任しました。

 総理となる前の、自民党の総裁選の段階から、中国との戦争の話を絶えず繰り返し、「米軍が中国軍の矢面に立つのではなく、まず日本が正面に立つ」などということまで、テレビの地上波で発言してきた高市早苗氏が総理となり、予期された通りに、さっそく中国との関係を悪化させてしまいました。これは一時的な失言問題ではありません。いよいよ日本が「代理戦争」の「捨て駒」となる懸念が、今、まさに現実化しつつあるのを痛感しています。

 また、外交・安全保障分野で、まったく政治家としてのキャリアを積んでいない高市氏が、トランプ大統領との初会談で、報道陣の前で腕を組んだり、はしゃいだり、米国に頼りきった媚びる態度に終始したこと、反対に中国に対しては、挑発的な姿勢で、中台関係に介入する姿勢を見せたことに、強い懸念を覚えます。

 あまりの突出ぶりに、外交的なポーズであれ、トランプ大統領が高市総理にフライングをいさめたとも伝えられています。対中関係は現実に急速に悪化し始め、外交的に収拾する見通しが見られません。

 東西冷戦の終わりによって、世界大戦の危機、とりわけ核戦争の危機は遠ざかったと安堵して、約35年が経ちますが、現在、冷戦後で最も戦争の危機が近づいていると感じられます。

 軍事力を支える、肝心の工業力が空洞化してしまっている米国にのみ頼り、米国の戦略に従って、対中国との戦争の矢面に立て、と言われて、「代理戦争」の駒とされる、そんな危機に直面しているのに、政府も、与野党も、大小のメディアも、世論も、いつまでも、現実を否認しているように感じられます。

 今、日本に必要な指導者は、米国に依存し、虎の威を借りる好戦的な指導者ではなく、戦争回避能力に長けている、外交力のある指導者です。核保有国である中国に対して、非核保有国である日本が通常戦力で挑もうとするような、空疎で勇ましい言葉ばかり吐く、無知で無謀な指導者ではありません!

 日本を第2のウクライナに、日本の首相を第2のゼレンスキーにしてはいけないのです!

 国難は避けられない、としても、大難を小難にとどめることはできるはずです。日本が対米自立を果たし、「敵国」ばかりになっている周辺国と和解して、各国と平和条約を結び、「敵」と戦うのではなく、「敵」と和解して、「敵」を消し去ることができるかどうか。

 対米自立と、周辺国との自力での平和構築に失敗すれば、日本は、大きな試練に直面します。平和の上にしか、国家としての繁栄も、国民としての日々の穏やかな暮らしも、築くことができません。

 間に合うでしょうか。懸念は尽きません。

 肝心なことは、リアルな現実をまず直視することです。大小問わず、ほとんどのメディアが、現実直視を避けています。

 IWJは現実を直視し、お伝えし続けています。しかし、現実は苦いものです。苦い現実を直視したくない心理が働くからこそ、甘い嘘をつくプロパガンダに人は飛びつき、騙されてしまうのです。

 ウクライナ紛争以降は、特に、西側諸国ではプロパガンダの洪水が続いているような状態です。

 我々はプロパガンダの波にのまれることなく、ジャーナリズムの本道を歩み、リアルを伝えるという、当然のことを、貫いていきます!

 そうやって、苦いリアルな現実を直視した上で、なお、前向きな希望を信じる力が残っているかどうかが問われています。

 IWJは、厳しい経営が続いています。そのIWJの行方は、リアルと対峙してなお希望をもてるかどうかだと思います。

 市民メディアであるIWJの活動運営費は、約半分が、会員の皆様からの会費によって支えられています。残りの約半分が、ご寄付・カンパによって支えられています。特定のスポンサーをつけず、スポンサーの意向に左右されることもありません。

 困難は、迫ってきています。向こう数年以内が、東アジアにおいて、日本が、「代理戦争」の「捨て駒」として使われてしまうかどうかの正念場です! そうした事態は、絶対に回避しなければなりません!

 しかし、そのリスクは、高市氏が総理大臣となり、小泉進次郎氏が防衛大臣となったことで、残念なことに加速しつつあります!

 今期16期もIWJは、日本だけでなく、西側に広がるプロパガンダにのみこまれず、真実をお伝えしていきたいと思います!

 どうぞ、緊急のご支援のほど、よろしくお願いいたします!

 岩上安身 拝

※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

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 同じくサポート会員が、1ヶ月3300円で、毎月支払ってゆくと、12ヶ月で3万9600円のところ、一括払いですと、3万3000円(消費税込み)ですみます! 2ヶ月分おトクです! ぜひ、ご検討ください!

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◆中継番組表◆

**2025.12.3 Wed.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2025.12.4 Thu.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

大変厳しい状況が続くIWJに温かいご支援をいただき、まことにありがとうございます。お力添えいただきましたみなさまへ心より御礼を申し上げるとともに、お名前を掲載させていただきます<ご寄付・カンパのお礼とご報告(2025年11月)
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「高市政権は、中国と台湾の統一問題は『一つの中国』の内政問題であると考えているのか、または台湾の併合を阻止するためならば、我が国が米国とともに軍事介入すべき問題であり、中国との戦争も辞さないと考えているのか?」IWJ記者の質問に「二者択一で答えられない問題もある」と茂木外相~11.28茂木敏充 外務大臣 定例会見
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「トランプ関税」の衝撃波が世界を襲う! 貿易政策と安全保障政策の融合!? 逆に米国と同盟国に、経済破綻と社会崩壊の危機が迫る!? 岩上安身によるインタビュー第1188回ゲスト エコノミスト・田代秀敏氏 第1弾 2025.5.2
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フォン・デア・ライエン委員長は「我々が知っていた西側は、もはや存在しない」と宣言!「日本人がもっと真面目に考えないと。日本の立ち位置って何ですか?『西側の一員です』と。でも、その『西側』はないんです」! 米国債がクラッシュしてしまえば、最大保有国である日本は、最大の被害国に! 岩上安身によるインタビュー第1195回ゲスト エコノミスト・田代秀敏氏 第2弾 後編 2025.6.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527782

ヒンドゥー至上主義のインド・モディ政権によって酷い差別を受けているカシミールは、ユダヤ人至上主義によって民族浄化を受けるガザと共通性がある! パレスチナ問題とカシミール問題はともに大英帝国支配の負の遺産! しかし、英国は責任を果たさない! 岩上安身によるインタビュー第1194回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長 宮田律氏 第1回 2025.5.30
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527633

イスラエルは、トランプ米大統領のリゾート開発構想のために、ガザ戦争を再開! 毎日100人単位でパレスチナ人を殺害しているのに、主要メディアではほとんど報じられず、批判もされない! ユダヤ教の極右政党と連立するネタニヤフ政権は、UNRWA施設を破壊し、職員も殺害! 人道援助を妨害し、ガザは「国際法の墓場」に! 岩上安身によるインタビュー第1194回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長 宮田律氏 第2回 2025.6.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527726

「トランプは戦争をしない」は嘘! 米大統領がバイデンでもトランプでも、イスラエルのやることは全部支持! キリスト教に妥協したユダヤ教徒と、キリスト教シオニストの福音派の猛烈な支持を抜きには考えられず、イスラエルの利益を最大限に追求!~岩上安身によるインタビュー第1176回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/526058

「戦争をやめさせる」はずのトランプ内閣が、ウクライナ紛争を剛腕で停戦させようとしているのに対し、イスラエルのジェノサイドはなぜ野放し!? その謎に迫る!!【ガザ戦争とハマス】15ヶ月に及ぶ戦争は中東地域に何をもたらしたか? トランプ政権によってパレスチナはどうなるのか? 岩上安身によるインタビュー第1184回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏 2025.2.25
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/526531

2024年を振り返る! そして1ヶ月後に始まる第2次トランプ政権で、米国は、そして世界はどう変わる!?~岩上安身によるインタビュー第1175回 ゲスト 元外務省国際情報局長・孫崎享氏
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/525988

ハミッド・ダバシ氏が指摘「ガザのおかげでヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈した」!「ガザ攻撃における植民地主義の視点」~岩上安身によるインタビュー第1145回 ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏 2024.2.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521575

「イスラエルがどんな戦争犯罪、人道に対する罪を行っても一度も裁かれなかった。こういう国際社会の『伝統』がジェノサイドを可能にしている」!!~岩上安身によるインタビュー第1144回 ゲスト 早稲田大学文学学術院教授・京都大学名誉教授・岡真理氏 2024.2.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521515

イスラエルがパレスチナ・ガザ地区に対して行なっているのは「民族浄化」! イスラエルによる「報復」でもなければ、ハマスとの戦争でもない!~岩上安身によるインタビュー第1138回 ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏 2023.11.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519713

「絶望」に突き動かされたハマスがイスラエルを急襲! イスラエルは、「報復」の名のもとに「民族浄化」を開始! パレスチナ人の「完全追放」まで至るのか!?「第2のナクバ」に~岩上安身によるインタビュー第1137回 ゲスト 放送大学名誉教授 高橋和夫氏 2023.11.9
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519653

対等な者同士の「ハマス・イスラエル戦争」ではない!「植民地主義とそれへの抵抗であるという基本的な視点が必要」~岩上安身によるインタビュー第1136回 ゲスト 東京大学名誉教授 板垣雄三氏 2023.11.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519527

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■仕事に行く途中、警察に捕まり、連行され、そのまま、ウクライナ軍の軍隊に入れられて、前線に送られた、軍務経験のない48歳のウクライナ人男性! ロシア軍の捕虜となり、自分の身の上を語る!(その2) ロシア軍に包囲された部隊に投降も避難も認めず、そこに留まれと命じるウクライナ軍司令官!「戦うことに意味はなく、和平を結ぶべきだと私は言い続けた」! 他方、『TBS』は、ウクライナ側からの取材で、ロシア軍の捕虜をインタビュー! この2つのインタビューから見えてくるウクライナ軍とロシア軍の違いとは?

 ウクライナ軍の捕虜となった兵士が、自身がどのようにして街中で強制的に連行され、本人の意思に反して動員され、ほとんど訓練も受けないまま最前線へ送られたのかを、ロシア側のインタビューで語っています。

 その証言は、強制動員の実態や塹壕での生活、そして今日多くのウクライナ男性達が直面している絶望的な状況を、明らかにしています。

※Ukrainian POW Explains How He Was Forcibly Mobilized and Captured(ミリタリー・スケジュール、2025年11月13日)
https://youtu.be/Kham1UWHt9Q?si=vaUBYWJPY7ipU8ga

※ウクライナ人捕虜が強制的に動員されその後、捕虜になった経緯を語る  2025年11月13日 (グローバル政経ナビチャンネル、2025年11月13日)
https://youtu.be/qRRP7PHNSCs

 このウクライナ軍第66旅団第1中隊のライフル兵として勤務していたアンドレイ・アナトリー・パンコフ氏の証言と、ウクライナ軍の極秘施設に収容されたロシア軍捕虜への『TBS』のインタビューを比較してみます。ただし、『TBS』のインタビューは2年前のものです。

※【極秘施設】「3日間の訓練と言われ戦場に…」見捨てられたロシア兵捕虜の証言 “極秘”の捕虜収容施設を独自取材【news23】(TBS NEWS DIG、2023年2月18日)
https://youtu.be/NUeDt-46n-4

 本稿(その2)は、ウクライナ軍第66旅団第1中隊のライフル兵として勤務していたアンドレイ・アナトリー・パンコフ氏の証言の続きです。

 パンコフ氏の証言では、現場のウクライナ軍兵士と、それを指揮する司令部との意識のギャップが鮮明です。司令部は、兵士の人命を何とも思わず、使い捨ての駒のように扱い、現場は、そうした司令部に不信感を募らせていることがわかります。

 以下、パンコフ氏およびインタビュアーの発言を抄訳でお伝えします。

パンコフ氏「私達は、誰も自分の意志でここにいるわけではないことを、人々は理解しています。私は望んだからではなく、強制されたから、そこに行ったのです。私はリウネ地方から移動しているとき、お金と書類を持っていきました。

 バスから飛び降りて逃げようとも考えましたが、彼らは、私を機関銃を持って先導していたので、うまくいきませんでした。一人が逃げました。彼らは、(逃亡した兵士に対して)発砲しました。

 さらに、バスが私達を乗せて走る間に、一人か二人が逃げました。そのうちの一人がバス停で撃たれました。

 あなたの国の国民と同じように、苦しんでいるのは、一般のウクライナ人です。それは理解しています。しかし、彼ら(ウクライナ国民)は、誰の行動で苦しんでいるのですか?

 彼ら自身の、(ウクライナ)当局の行動によってです」

パンコフ氏「私はザポリージャ市に住んでいます。動員の前、彼らが私を連行する前の2年間、私は隠れていました。私は国営企業で働いていましたが、にもかかわらず、徴兵通知を発行されるのを、うまく避けることができました。

 私は、2年間、通勤していました。警察官とうまく折り合えたことが数回ありました。しかし今、彼らは自分達が(戦闘に)行かなくても済むように、できるだけ多くの人々を前線に送るためのノルマを与えられています」

インタビュアー「現在ウクライナに住んでいる人々は、日常生活をどのように乗り切っていますか?」

パンコフ氏「私達は、これらの攻撃を恐れて生きています。物価は上がり続けており、暖房の問題があります。今は冬で、暖房の状況は不確実です。昨年は暖房がひどく、電力の供給もひどいものでした。停電がありました。私達は、電気なしで座っていました。人々は厳しい生活を送っています」

インタビュアー「あなたは、ゼレンスキーと政府について、どう感じていますか?」

パンコフ氏「ゼレンスキーについては、彼は再選される必要(大統領の任期が切れているので、選挙によって国民の信を問う必要)があると思います。今でなくても、いつか。

 そして、政府も変えるべきです。しかし、誰に?

 ゼレンスキーも、選挙中には、(汚職対策など)すべてを行うと言いました。彼は、すべてを約束しました。しかし、彼は実際に行ったでしょうか? 次の大統領は、前の大統領(ゼレンスキー氏)よりも良くなるでしょうか?

 私達の歴史では、常にそうですが、事態は悪化する一方であることがわかります。誰もが、自分自身から盗んでいます。まさに、ゼレンスキーです。私にはそう見えます。

 彼(ゼレンスキー氏)は買収されたか、あるいは何か罪を問われる証拠があったのか、どちらかでしょう。これは、私の個人的な意見です。彼らは彼を罠にかけました。『我々の言う通りにしないなら、全てを暴露するぞ。いずれにせよ、お前は我々のやり方で終わることになる』と。

 これは単なる私の意見です。外から見ると、私にはそう見えます」

 汚職が日常と化しているウクライナの人々の目から見ると、ゼレンスキー政権に、汚職の疑惑がかけられていることは、その事実を以前から何者かに握られて、無駄な戦争継続を強要されていたのではないかと見えるようです。

 これがウクライナ人一般の「日常感覚」なのか、彼の言う通り、「個人的な意見」なのかは、判然としません。しかし、「汚職が風土病となっているウクライナで生きる」とは、そういう疑心暗鬼を常に抱いて生きるということなのでしょう。

インタビュアー「何が、そんなに恐ろしかったのですか? 戦闘に参加していた間に覚えていることはありますか?」

パンコフ氏「周り一面に転がっている死体です。私達が歩いていたとき、たくさんの死体がありました。

 私達の陣地の近くでさえ、無実の人々がただそこに横たわり、腐敗している死体がありました。

 私のすぐ近くでも爆発はありましたが、幸いなことに死なずにすみました。

 私は運が良かったのです。あの爆発、焦げた場所、大きなクレーター、木立が破壊されていました」

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■<IWJ取材報告>「高市政権は、中国と台湾の統一問題は『一つの中国』の内政問題であると考えているのか、または台湾の併合を阻止するためならば、我が国が米国とともに軍事介入すべき問題であり、中国との戦争も辞さないと考えているのか?」IWJ記者の質問に「二者択一で答えられない問題もある」と茂木外相~11.28茂木敏充 外務大臣 定例会見

 2025年11月28日、午後5時55分より、東京都千代田区の外務省にて、茂木敏充 外務大臣の定例会見が行われました。

 「北京政府が戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうるケースだと私は考える」。

 11月7日の衆議院予算委員会での高市早苗総理による「存立危機事態」に関する発言がもたらした影響は、12月1日、中国の傅聡国連大使が、高市首相の国会答弁の撤回を求める2度目の書簡を国連のグテレス事務総長に送るなど、収束するどころか、各方面へとますます拡大しているように見えます。

 11月25日、元外務省情報局長の孫崎享氏が、東京都千代田区のたんぽぽ舎にて、『国際情報と外交、そしてスパイの物語』と題する講演(※)を行い、その講演の中で、1972年の日中共同声明をキーワードに、高市首相の「存立危機事態」発言について解説しました。

 IWJはその講演の模様を、録画収録しています。以下の記事を、ご確認ください。

※高市早苗総理の「存立危機事態発言」について、孫崎享氏が、「日本は1972年の『日中共同声明』を破った」と指摘!「周恩来は、東アジア、中国の安定のために、日本に対する賠償の権利を放棄した。それと対(つい)になっているのが、『台湾は中国の一部だ』ということを日本が理解し、尊重すること」!!~11.25 国際情報と外交、そしてスパイの物語―講演:東アジア共同体研究所理事・所長 孫崎 享氏
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/529731

 IWJ記者は、孫崎氏の講演内容から引用する形で、以下の通り、質問しました。

IWJ記者「日中共同声明についてうかがいます。

 元外務省情報局長の孫崎享氏は、日中共同声明について、『台湾問題での中国の立場を日本が「十分理解し尊重する」ことを明記する代わりに、中国側が戦争賠償請求を放棄するという因果関係がある。

 日本はこの重い約束を無視し、「尊重」の部分を捨てることで、信義違反の国になりつつある』として、また、『本来外務省が、高市首相にその約束を説明すべきである』とおっしゃっています。

 孫崎氏のこの指摘、また田中角栄内閣始め、自民党の先達の方々が、日中の協調関係構築のために、非常に困難な交渉の末に合意に達した日中共同声明の意義について、大臣の認識をお聞かせください。

 また、高市政権は、中国と台湾の統一問題は『一つの中国』の内政問題であると考えているのか、または台湾の併合を阻止するためならば、我が国が米国とともに軍事介入すべき問題であり、中国との戦争も辞さないと考えているのか、二者択一でお答えください。よろしくお願いします」

 茂木大臣は、次のように答弁しました。

茂木大臣「なかなか、二者択一で答えられない問題もあるということを、ぜひ御理解いただきたいと思っております。

 それから、例えば、今、外務省の現役の局長であったりとか、幹部、もしくはいろいろな方々、もしくは大使、こういった人達の発言については、私の下で、しっかりと統一的な見解を示したいと思います。

 もう既にお辞めになった方も含めて、それは評論家の方もいらっしゃいますし、いろいろな方がいらっしゃるわけでありまして、いろいろな発信、それは毎日のように、雑誌も新聞もSNSもいろいろなところで発信というのはなされているわけでありまして、その一つ一つの発信について、また発言について、コメントするということは控えたいと、思っておりますが、我が国の台湾に対する基本的な立場、これは1972年の日中共同声明の通りであります。

 そして、台湾をめぐる問題というのが、対話により平和的に解決されることを期待するというのが、我が国の従来からの一貫した立場であります」

 茂木大臣の答弁は、現在の政府のスタンスに与する者以外の「外野」からの情報はいちいち相手にしない、と言っているようにも聞こえます。茂木大臣は、OBは論外で、現役の官僚達は誤ることはないと考えているのでしょうか。

 また、「日中共同声明についての意義の認識」は、「我が国の台湾に対する基本的立場」という言葉に替えられています。二者択一の、ごく基本的な質問には答えず、質問をかわしたい、という姿勢は伝わりましたが、それでも最後には、「72年の日中共同声明の通り」と言っています。

 ということは、「一つの中国」という中華人民共和国の認識を認め、台湾(中華民国)と国交を断絶し、中華人民共和国政府のみを合法的な政府として国交を回復する、ということが日本政府の姿勢になります。

 そして、「サンフランシスコ平和条約で(日本は)全ての権限を放棄しており、台湾の法的地位を認定する立場にはない」という、11月26日の高市総理の国会での発言とあわせ、日本は、台湾と中国の関係について、72年の日中共同声明にある通り、何も関与はしないし、できない、ということに帰着するはずです。

※高市早苗総理の「存立危機事態」発言によって生じる日本の損失額は、観光業だけで年間約2.2兆円にのぼる!! 日本映画上映停止! 日本人アーティストの公演にも影響! さらに日本の海産物の全面輸入停止へ! 日米中関係のそもそもの火種は、サンフランシスコ講和条約にあった! 高市総理も、日本の外務省も、御用学者も、アメポチ右派論者も、台湾問題の原点にある、米国の政策の戦略的曖昧さ、そして米国に追従すると、敗戦後の日本の対中外交と矛盾をきたしてしまうパラドクッスを、根本から批判することができない!(日刊IWJガイド、2025.12.2号)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20251202#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/55267#idx-1

 茂木大臣が言われたように、「72年の日中共同声明の通りであり、口も手も出さないが、日本としては、交渉によって両者が平和的に問題を解決することを期待したい」と答えておけば、「期待」を述べただけなので、中国からとがめられることはなかっただろうと思われます。

 高市総理の発言の「存立危機事態」という発言は、この茂木大臣の発言の線で、早期に訂正すべきであろうと思われます。

 会見の詳細については、全編動画を御覧ください。

「高市政権は、中国と台湾の統一問題は『一つの中国』の内政問題であると考えているのか、または台湾の併合を阻止するためならば、我が国が米国とともに軍事介入すべき問題であり、中国との戦争も辞さないと考えているのか?」IWJ記者の質問に「二者択一で答えられない問題もある」と茂木外相~11.28茂木敏充 外務大臣 定例会見 2025.11.28
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/529784

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