日刊IWJガイド・非会員版「イスラエル軍は、ガザだけでなく、ヨルダン川西岸でもジェノサイドのやり放題! イスラエル国内と米国世論は、イスラエルの軍事行動に反対!」2025.8.5号~No.4586


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~イスラエル軍がガザで(イスラム文化圏で赤十字社に相当する)赤新月社の拠点を攻撃! 1人が死亡、3人がけが!! イスラエルのジェノサイドはガザだけではない! イスラエル軍は、ヨルダン川西岸でもジェノサイドのやり放題! しかしイスラエル国内世論と米国世論は、イスラエルの軍事行動反対に確実に変化している! 7月の最新世論調査では、イスラエル国民の7割以上が、戦争を終わらせたがっている! 米国国民の6割がイスラエルの軍事行動を支持していない!

■8月です! 第16期が始まりました! 7月末までの第15期は、残念ながら赤字が避けられなくなりました。しかし、IWJも、岩上安身も、めげません!! 困難は、国内外からやってきます! 向こう10年、日本の生存のために、死力を尽くして頑張るつもりです! より質の高い情報をお送りしつつ、今期16期こそは、黒字化し、累積する債務も少しでも返済したいと思います! そのためにも、思い切った改革を断行します! どうぞ今期16期も、ご期待ください! 緊急のご寄付、カンパをどうぞよろしくお願いいたします! 会員登録もぜひとも、よろしくお願いいたします!

■IWJは、市民の皆様お一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。7月のご寄付者様のご芳名を、感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆様、誠にありがとうございます!

■【中継番組表】

■<岩上安身による最新インタビュー報告!>「欧州は米国に、『自分達を利用して、ロシアと戦ってほしい』とさえ思っている」! 他方、「ロシア、中国、イラン、北朝鮮は、協力を望みつつも、実際には独立を維持したいと考えている」!! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(中編)(その2)

■【本日のニュースの一撃!】

■【第1弾! 米トランプ大統領が、一転して米軍を対ロシア最前線に投入! ポーランドの駐留米軍部隊を増強し、ウクライナ国境へ配備!?】1日にはロシアのメドベージェフ前大統領の「ロシアが核攻撃能力を保有していることを忘れてはならない」との発言に対して逆ギレして、「2隻の核兵器搭載の原子力潜水艦を適切な地域に配置するよう命じた」と明らかにしたばかり!(『U.Sマリンズ・ミリタリー』、2025年8月2日)

■<ジャック・ボー大佐かく語りき>西側諸国が「一度も国際法を守ったことのない」無法国家イスラエルを支持してきたのは、中東における欧米諸国の影響力を支える地政学的なメリットだったが、今やそれは失われた! 他の中東諸国は欧州に提供する豊かな社会を築いている! イスラエルは、今や問題ばかり引き起こすトラブルメーカーだ!
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■はじめに~イスラエル軍がガザで(イスラム文化圏で赤十字社に相当する)赤新月社の拠点を攻撃! 1人が死亡、3人がけが!! イスラエルのジェノサイドはガザだけではない! イスラエル軍は、ヨルダン川西岸でもジェノサイドのやり放題! しかしイスラエル国内世論と米国世論は、イスラエルの軍事行動反対に確実に変化している! 7月の最新世論調査では、イスラエル国民の7割以上が、戦争を終わらせたがっている! 米国国民の6割がイスラエルの軍事行動を支持していない!

 イスラエルによる、ガザでのジェノサイドが、止まりません。

 ガザの援助物資配布地点で、どういうことが起きているのか、元米グリーンベレーのアンソニー・アギラール隊員の詳細な証言を、7月31日付の『ウィキリークス』が、画像と共に伝えています。

 グリーンベレーのアギラール元隊員は、こう証言しています。

 「ディストピアの極みです。

 ひどい状況です。この若い男性(画像の男性)には、何も渡せるものがありませんでした。

 それでも彼は、地面に落ちていたものを拾い、それにさえ、とても感謝していました。

 そして彼は、私に近づいて手を差し出し、私は彼に前に進むようにうながしました。

 彼は私の手をつかみ、キスをして、『シュクラン、シュクラン(ありがとう)』と言いました。その気持ちは本物でした。

 そして彼は、私の手を握り、キスをしました。私は彼の顔を見て、人が気にかけていること、あなたは一人ではないこと、人が気にかけていることを伝えたくて、膝をつきました。

 彼は袋を下ろし、私の顔に手を置いてキスをしてくれました。

 そして彼は『ありがとう』と言いました。そして袋を拾い、グループに戻っていきました。それは援助物資の残り物を拾っていた最後のグループでした。

 IDF(イスラエル国防軍)は、人々を早く立ち去らせ、急がせるために、群衆に向けて機関銃を発砲しました。

 足元に撃ち、頭上を超えて撃ち、土手に撃ち込みました。

 この映像は存在し、検証されています。

 それが、私がそのような武力行使を初めて経験した瞬間でした…。

 彼が土手を歩いて行った後、銃声が聞こえたので、何が起こっているのかわからず、土手に走って見に行きました。

 そこには、死んだパレスチナ人達がいました。彼はその一人でした」。

※ウィキリークスのXへのポスト(2025年7月31日)
https://x.com/wikileaks/status/1950898759434408423

 8月3日には、イスラエル軍が、国際赤十字・赤新月運動の一員であり、パレスチナにおける救急医療・人道支援を担う主要な組織である「パレスチナ赤新月社」の、ガザ南部の拠点を攻撃しました。

 4日付『日テレニュース』は、「職員1人が死亡、民間人を含む3人がけがをした」「赤新月社は『攻撃は意図的だった』と強く非難」と報じています。

※【イスラエル軍】「パレスチナ赤新月社」を攻撃 職員1人死亡、民間人含む3人がケガ(日テレニュース、2025年8月4日)
https://youtu.be/SOwtsQ8RyPI

 ガザだけではなく、ヨルダン川西岸でも、イスラエル人入植者によるサディスティックなジェノサイドが激化しています。

 たとえば、7月12日付『AFPBB』は、「7月11日、パレスチナ人男性(23)がイスラエル人入植者に撲殺された」と伝えています。

 「パレスチナ自治政府保健省のアナス・アブ・エル・エズ報道官は、『AFP』に対し、サイフ・アッディーン・カミル・アブドゥル・カリム・ムサラトさん(23)が『本日(11日)午後、ラマラの北にある町シンジルで入植者から全身を激しく殴打され、死亡した』と述べた」。

※イスラエル人入植者、ヨルダン川西岸でパレスチナ人を撲殺 自治政府(AFPBB、2025年7月12日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3588403

 このムサラトさんが撲殺された時の状況も、ひどいものです。

 「近隣の村の住民は『この若者は負傷したが、4時間もそのまま放置された。イスラエル軍は私達が近づくのを阻止し、搬送も許可しなかった』『ようやくたどり着いた時、彼は息を引き取る寸前だった』と語った」。

 また、29日付『AFPBB』は、「イスラエル人入植者が、ヨルダン川西岸にあるキリスト教徒の村タイベを夜間に襲撃し、車に放火したり、脅迫的な落書きをしたりした」と報じました。理由などありません。無差別に、手当たり次第に、彼らは本来はパレスチナ人の自治領である土地に押し入って、人を殺し、家を焼き、土地を奪っているのです。

※イスラエル入植者、キリスト教徒の村を襲撃 ヨルダン川西岸(AFPBB、2025年7月29日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3590834

 「タイベ村とその周辺ではここ数ヶ月、古代ビザンチン様式の教会への放火など、入植者による暴力事件が相次いでいる。

 パレスチナ自治区最古のビール醸造所で知られるタイベの村人の多くは、米国籍も持つキリスト教徒だ。

 入植者達はここ数ヶ月、タイベ近隣のコミュニティーを攻撃。3人が死亡し、パレスチナ人の井戸が破壊され、少なくとも一つの牧畜民コミュニティーが移住を余儀なくされた」。

 イスラエル人による米国人へのテロなのですから、本来であれば、トランプ政権は、ネタニヤフ政権に対して宣戦布告してもおかしくない事態です。しかし、トランプ政権はイスラエル人による連日の暴力は見逃して、とがめようともしません。

 国連は7月15日、イスラエル占領下のヨルダン川西岸の避難民の数が、「占領開始以来約60年ぶりの高水準に達している」と警告しました。イスラエルのユダヤ人達は、ハマスにも、中東諸国にも邪魔をされない、トランプ政権の米国は徹底的に見のがしてくれる、今が土地収奪のチャンスだと、暴力に明け暮れているのです。

※ヨルダン川西岸の避難民、1967年以来最多「大部分からパレスチナ人いなくなった」 国連(AFPBB、2025年7月16日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3588958

 「国連人権高等弁務官事務所は、占領軍による大規模な強制移住は『民族浄化』に当たる可能性があると警告した」と同記事は伝えています。「可能性」どころか、イスラエルがやっていることは、「民族浄化」そのものでしょう。

 「人権高等弁務官事務所のタミーン・アル・キータン報道官は、イスラエル軍が1月に『アイアンウォール』作戦を開始して以来、『パレスチナ人約3万人が強制移住させられている』と述べた。

 同報道官は、イスラエル治安部隊が同時期にヨルダン川西岸北部で住宅約1400軒の破壊命令を出しており、『憂慮すべき』数字だと述べた。

 また、2023年10月以降、イスラエルによる破壊行為でヨルダン川西岸全域でパレスチナ人2907人が強制移住させられたとも指摘。

 さらに、イスラエル人入植者による行動の結果、パレスチナ人2400人(その半数近くが子ども)が強制移住させられたと付け加え、これらが相まって『ヨルダン川西岸の大部分からパレスチナ人がいなくなった』と嘆いた」。

 ヨルダン川西岸からの難民の多さこそ、イスラエル人入植者とイスラエル軍によるパレスチナ人へのジェノサイドが起きている、何よりの証拠です。

 国連特別報告者のフランチェスカ・アルバネーゼ氏は、7月21日、X(旧ツイッター)にこうポストしています。

 「イスラエル軍は今、ガザで飢えた子供達の頭部と睾丸を標的にし、ヨルダン川西岸では他の子供達を暴力的な狂人達と共にして恐怖に陥れています。

 過去650日間、イスラエルは人類の歴史の中でも最も暗いページを書き記しました。

 そして、EUの指導者がこの国にジェノサイドを終結させる代わりに、さらに経済的なパートナーシップで報いることは、絶対に吐き気を催すものです」。

※フランチェスカ・アルバネーゼ氏のXへのポスト(2025年7月21日)
https://x.com/FranceskAlbs/status/1946950607581200551

 しかし、アルバネーゼ氏の、この告発でも、イスラエルの狂気は止まりません。

※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!

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■8月です! 第16期が始まりました! 7月末までの第15期は、残念ながら赤字が避けられなくなりました。しかし、IWJも、岩上安身も、めげません!! 困難は、国内外からやってきます! 向こう10年、日本の生存のために、死力を尽くして頑張るつもりです! より質の高い情報をお送りしつつ、今期16期こそは、黒字化し、累積する債務も少しでも返済したいと思います! そのためにも、思い切った改革を断行します! どうぞ今期16期も、ご期待ください! 緊急のご寄付、カンパをどうぞよろしくお願いいたします! 会員登録もぜひとも、よろしくお願いいたします!

 会員の皆様、ご寄付・カンパによってご支援くださっている皆様、IWJの第15期をお支えいただき、誠にありがとうございました。

 8月1日から、IWJは、第16期に入りました!

 残念ながら、昨年8月から今年7月末までの第15期は、12ヶ月間で一度も、ご寄付が月間目標額に達することができませんでした。

 7月は、1日から31日までの31日間で、88件、182万3000円のご寄付・カンパをいただきました。残念ながら、7月も月間目標の350万円に届きませんでした。167万7000円のマイナスとなりました。

 第15期の期首の2024年8月1日から、11ヶ月経過した6月末の段階で、当初に設定したご寄付の年間目標額3850万円に対して、2025年6月30日現在の実績は、1750万円にとどまり、マイナス2100万円となっています。

 これに7月末までのマイナス167万7000円を加えると、第15期12ヶ月間のマイナスは2267万7000円となります。

 IWJの活動運営費は、約半分が、会員の皆様からの会費によって支えられています。残りの約半分が、ご寄付・カンパによって支えられています。

 2025年7月31日時点での会員数は1694名で、うちサポート会員様が654名、一般会員様が1040名です。

 会員数は、第15期は、前年度比で、サポート会員が208名、一般会員が375名、合計583名減少していて、会費収入に換算すると、前年度に比べて約930万円の減少となる見通しです。

 即ち、ご寄付・カンパの収入のマイナスと合計すると、収入は予定していた目標値を3197万7000円下回ることになります。

 ちなみに、遅れて納入する方もいらっしゃるので、これはまだ確定値ではありません。ぜひ、会費納入をお忘れになっている方、納入が遅れている方は、お早めに会費をお納めください! また、会員として再開される方、新規に会員となられる方、大歓迎です! ぜひとも、よろしくお願いいたします!

 支出については、経費など最大限の削減に努め、前年度比約1000万円ほど削っています。あくまで現時点の推計です。これから請求が上がってくる経費も当然、あります。差し引きますと、収支は約2198万円ほどのマイナスです。

 このままでは、大幅な赤字となってしまいますので、非常手段として、万が一の時に備えて、セーフティネットとして積み立ててきた役員保険(受取人はIWJです)を解約することを決断いたしました。解約金1640万円を計上して、赤字の穴埋めとします。これは、最後の手段です。こうしたセーフティネットはもうIWJに残されていません。それでも収支はあくまで概算ですが、558万円のマイナスとなります。

 昨年も、私、岩上安身が年頭にコロナに感染し、その後も後遺症に苦しめられてきたため、インタビューなど、オリジナルのインタビューなどがすこぶる減ってしまい、厳しい決算となりました。

 今期は、健康回復につとめるとともに、インタビューなどオリジナルコンテンツ制作のため、挽回するよう頑張りましたが、今年は、不況、インフレ、会員の方々の高齢化など、さまざまな要因で経済苦を訴える方のメールも多数、受け取っており、IWJを取り巻く外部の経済状況は、さらに厳しくなったと言わなければなりません。

 今回のように、長いこと積み立ててきた保険の解約のような非常手段も、これで最後です。第15期は、支出を思いきって、しぼりこまなければならないと覚悟しています。

 しかし、IWJも、岩上安身も、めげません! 困難は、国外からも日本国内からも、続々、やってきます。向こう10年が、東アジアでも、全世界においても、第3次世界大戦に巻き込まれるか否かの正念場です! 私、岩上安身は、もう安楽な老後生活を一切あきらめます! これも運命・天命です!!

 今期16期は、中身やポリシーは一切変えず、より質の高い情報を、なおもエッジをきかせて情報をお届けしつつ、経営面は、黒字に転換し、累積していた借金をバリバリ返済していきたいと思います! そのためにも、経営面では、思い切った改革を、断行します!

 どうぞ、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

 損益に直接の関係はありませんが、私の会社への貸付金はIWJからの返済が滞っていて(逆の言い方をすると、自分への返済を後回しにしていて)、2025年6月30日現在の貸付残高が、約1150万円あります。

 また、コロナ期に融資を受けた金融機関からの借入金残高は、2025年6月30日現在で、約1870万円となっています。こちらは、毎月、必ず返済していかなければなりません。この連帯保証人は、私、岩上安身1人です。事実上、IWJの代表取締役である私が借りて、私が返済する借金です。

 したがって、今期の収支とは無関係に、私の負っている借金は現在3000万円ほどになります。これらは、今期の赤字とは、また別の借金となります。

 今期の最終的な収支は、決算を終えないとわかりませんが、機材の故障のため、新機材の購入でまとまった出費が必要になるなど、突発的な出費がない限り、おおよそこの予測からは、大きく外れることはないと思われます。最終的な数字が固まり次第、皆様にご報告をさせていただきます。

 どうか、皆様のご寄付・カンパ、そして会費の納付によって、今月の目標額を達成し、さらには、赤字額を少しでも減らすことができれば、と存じます!

 どうぞ、よろしくお願いいたします!

 岩上安身 拝

※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。
(会員登録済みの方)https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php
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 年会費をまとまってお支払いいただければ、12ヶ月中2ヶ月分がサービスとなります。即ち、一般会員が月1100円で、年間だとその12ヶ月分1万3200円のところ、一括払いなら、1万1000円(消費税込み)となります。

 同じくサポート会員が、1ヶ月3300円で、毎月支払ってゆくと、12ヶ月で3万9600円のところ、一括払いですと、3万3000円(消費税込み)ですみます! 2ヶ月分おトクです! ぜひ、ご検討ください!

■IWJは、市民の皆様お一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。7月のご寄付者様のご芳名を、感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆様、誠にありがとうございます!

 7月は31日間で、88件、182万3000円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆様、本当にありがとうございます。

 ここに感謝のしるしとして、掲載の許可をいただいた方38名様につきましては、順に、お名前を掲載させていただきます。また、弊社ホームページにも掲載させていただくと同時に、X(旧ツイッター)、フェイスブック等のSNSにて告知させていただきます。

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K.A. 様
K.M. 様
K.K. 様
T,M. 様
マツモト ヤスアキ 様
Y.Y. 様
Y.M. 様
藤本ひさ子 様
井出 隆太 様
安田正行 様
山本賢二 様
松本益美 様
塩川 晃平 様
Y.S. 様
石崎俊行 様
K.B. 様
岡田 恒良 様
金 盛起 様
N.I. 様
高木康夫 様
石田 雄士 様
鈴木 美奈子 様
S.I. 様
J.M. 様
高木裕子 様
落合正明 様
T.N. 様
Y.N. 様
KAZUSHIGE KATAYOSE 様
N.H. 様
与那覇大智 様
井出 隆太 様
和木 英二 様
石嶋眞理 様
板倉 博 様
庄司芳幸 様
徳山匡 様
T.K. 様

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 皆様、インフレが激しく、税金と社会保険料が重くのしかかる今、誠にありがとうございました。

 いただいたご寄付は、大切に、また最大限有効に活用させていただきます。

 今後とも、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

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◆中継番組表◆

**2025.8.5 Tue.**

調整中

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◆中継番組表◆

**2025.8.6 Wed.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。

【撮りおろし初配信】19:00~
「イスラエルによるパレスチナ人の虐殺は、欧米人らの手による世界的な災厄の集大成!『理性はヨーロッパ人だけが持つ』と述べたカントら西洋哲学者の傲慢の延長線上にある! 欧米諸国政府の対中東政策を批判的に論じる思想家ハミッド・ダバシの新著『イスラエル=アメリカの新植民地主義:ガザ〈10.7〉以後の世界』を読む! 岩上安身によるインタビュー第1202回ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏第1回(前編)」
視聴URL: https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528676

 岩上安身による早尾貴紀氏インタビューを配信します。これまでIWJが報じてきた早尾貴紀氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e6%97%a9%e5%b0%be%e8%b2%b4%e7%b4%80

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

【撮りおろし初配信】米国に『利用』されただけのウクライナと核兵器を保有していないのに核施設を爆撃されたイランは、日本にとって他人事ではない! 世界中の有識者と対話を続けており『国際関係における中立性』を研究する専門家に訊く! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(後編) 2025.7.16
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528489

◆しばらくフルオープン! 動画をご視聴になり、記事をお読みになった方々は、ぜひ、この機会に会員登録をお願いします!◆

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「トランプ関税」の衝撃波が世界を襲う! 貿易政策と安全保障政策の融合!? 逆に米国と同盟国に、経済破綻と社会崩壊の危機が迫る!? 岩上安身によるインタビュー第1188回ゲスト エコノミスト・田代秀敏氏 第1弾 2025.5.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527367

40年間続いた米国債の価格上昇が、下落へ! 世界一米国債を保有する日本には、巨大な含み損が発生! 米国債務は対GDP比100%を超え、利払い費だけで、米防衛費を超過!「アメリカの、世界に対する覇権を支えている財政システムが、大変動を起こしている」! 岩上安身によるインタビュー第1195回ゲスト エコノミスト・田代秀敏氏 第2弾 前編 2025.6.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527763

フォン・デア・ライエン委員長は「我々が知っていた西側は、もはや存在しない」と宣言!「日本人がもっと真面目に考えないと。日本の立ち位置って何ですか?『西側の一員です』と。でも、その『西側』はないんです」! 米国債がクラッシュしてしまえば、最大保有国である日本は、最大の被害国に! 岩上安身によるインタビュー第1195回ゲスト エコノミスト・田代秀敏氏 第2弾 後編 2025.6.8
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527782

ヒンドゥー至上主義のインド・モディ政権によって酷い差別を受けているカシミールは、ユダヤ人至上主義によって民族浄化を受けるガザと共通性がある! パレスチナ問題とカシミール問題はともに大英帝国支配の負の遺産! しかし、英国は責任を果たさない! 岩上安身によるインタビュー第1194回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長 宮田律氏 第1回 2025.5.30
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527633

イスラエルは、トランプ米大統領のリゾート開発構想のために、ガザ戦争を再開! 毎日100人単位でパレスチナ人を殺害しているのに、主要メディアではほとんど報じられず、批判もされない! ユダヤ教の極右政党と連立するネタニヤフ政権は、UNRWA施設を破壊し、職員も殺害! 人道援助を妨害し、ガザは「国際法の墓場」に! 岩上安身によるインタビュー第1194回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長 宮田律氏 第2回 2025.6.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/527726

「トランプは戦争をしない」は嘘! 米大統領がバイデンでもトランプでも、イスラエルのやることは全部支持! キリスト教に妥協したユダヤ教徒と、キリスト教シオニストの福音派の猛烈な支持を抜きには考えられず、イスラエルの利益を最大限に追求!~岩上安身によるインタビュー第1176回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/526058

「戦争をやめさせる」はずのトランプ内閣が、ウクライナ紛争を剛腕で停戦させようとしているのに対し、イスラエルのジェノサイドはなぜ野放し!? その謎に迫る!!【ガザ戦争とハマス】15ヶ月に及ぶ戦争は中東地域に何をもたらしたか? トランプ政権によってパレスチナはどうなるのか? 岩上安身によるインタビュー第1184回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏 2025.2.25
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/526531

2024年を振り返る! そして1ヶ月後に始まる第2次トランプ政権で、米国は、そして世界はどう変わる!?~岩上安身によるインタビュー第1175回 ゲスト 元外務省国際情報局長・孫崎享氏
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/525988

ハミッド・ダバシ氏が指摘「ガザのおかげでヨーロッパ哲学の倫理的破綻が露呈した」!「ガザ攻撃における植民地主義の視点」~岩上安身によるインタビュー第1145回 ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏 2024.2.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521575

「イスラエルがどんな戦争犯罪、人道に対する罪を行っても一度も裁かれなかった。こういう国際社会の『伝統』がジェノサイドを可能にしている」!!~岩上安身によるインタビュー第1144回 ゲスト 早稲田大学文学学術院教授・京都大学名誉教授・岡真理氏 2024.2.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521515

イスラエルがパレスチナ・ガザ地区に対して行なっているのは「民族浄化」! イスラエルによる「報復」でもなければ、ハマスとの戦争でもない!~岩上安身によるインタビュー第1138回 ゲスト 東京経済大学教授 早尾貴紀氏 2023.11.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519713

「絶望」に突き動かされたハマスがイスラエルを急襲! イスラエルは、「報復」の名のもとに「民族浄化」を開始! パレスチナ人の「完全追放」まで至るのか!?「第2のナクバ」に~岩上安身によるインタビュー第1137回 ゲスト 放送大学名誉教授 高橋和夫氏 2023.11.9
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519653

対等な者同士の「ハマス・イスラエル戦争」ではない!「植民地主義とそれへの抵抗であるという基本的な視点が必要」~岩上安身によるインタビュー第1136回 ゲスト 東京大学名誉教授 板垣雄三氏 2023.11.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519527

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■<岩上安身による最新インタビュー報告!>「欧州は米国に、『自分達を利用して、ロシアと戦ってほしい』とさえ思っている」! 他方、「ロシア、中国、イラン、北朝鮮は、協力を望みつつも、実際には独立を維持したいと考えている」!! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(中編)(その2)

 8月1日午後7時より、「岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(中編)」を撮りおろし初配信しました。

 1日に初配信したインタビュー(中編)の前半部分では、ウクライナ紛争の停戦実現の可能性について、ロッタ博士の見解をうかがいました。

※<岩上安身による最新インタビュー報告!>「トランプは完全に信頼を失っている。ロシアは西側をいかなる形でも信頼できない。西側のロシアに対する信頼は最低限の状態で、1990年代以前よりもはるかに低い水準にある」! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(中編)(その1)(日刊IWJガイド、2025年8月4日)
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 続けて岩上安身は、「欧州は、景気が後退し、米国は、財政赤字がひどくなってきている」と指摘し、「戦争の力、ウォーパワーというのは、背景に国力、国の経済力があってこそのパワーであった」と、経済的な側面からも、西側諸国のウクライナ支援=ウクライナの戦争継続能力に、懐疑的な見方を示しました。

 これに対してロッタ博士は、「産業能力、つまり物を生産する能力は、過去30年間で、米国が失った(産業が、中国やベトナムに移転した)もの」だと指摘し、「米国や欧州は、武器製造能力も失い」「その工業力を取り戻すことは、非常に困難」だと、以下のように論じました。

 「米国は、武器製造においても、問題を抱えています。米国は、大規模な軍産複合体を保有し、大規模な武器製造企業を保有しています。これらの企業は、特に核心的な技術である弾薬やミサイルにおける製造において、もはや優れているとは言えません。

 技術は優れています。しかし、彼らは、大量に製造する能力に問題を抱えています。

 ロシアは、より多くの数のミサイル、(極超音速ミサイルの)オレシュニクのようなミサイルを製造することができます。米国は、製造能力を失いました。ヨーロッパ諸国は、さらに取り戻すこともできないでいます。

 この能力を再建するには、数十年の年月を要します。そして、それは非常に大きな戦略的脆弱性です。

 当然ながら、米国人は、その点に取り組んでいます。しかし、ひとたび工業力を金融力に置き換えてしまった後では、その工業力を取り戻すことは、非常に困難なことです」。

 岩上安身は、「(武器製造で)重要なのは半導体」だと述べ、「その製造のために必要なレアアースは、中国が持っている」と指摘した上で、「米国には武器を作る技術があっても、素材がないということを報じたニュースは見たことがない」と強調しました。

 ロッタ博士は、「ヨーロッパ諸国はとてつもない過ちを犯していると思います。それは、今後20年から30年にわたって、彼らを苦しめることになるでしょう」と、特にエネルギー問題の面から、次のように語りました。

 「エネルギーを米国に完全に依存するという決定、つまり、非常に高価な米国のLNG(液化天然ガス)を選び、ロシアから直接得られる、もっと安価なガスや石油を避けたという判断、それ自体が、重大な誤りだったのです。

 さらに、『インドから石油を輸入すればいい』という発想もそうです。彼らは、それがロシア産の石油である(インドがロシアから原油を輸入して、精製した上で欧州へ売っている)ことを承知の上で、インドから輸入しているのです。それは、完全に明白です。にもかかわらず、今のヨーロッパ諸国は、自分達が掲げる基準に従って行動しているふりをしているだけなのです。

 私にはなかなか理解しがたいのですが、これを理解するには、今のヨーロッパの政治指導層が、ある特定のナラティブ(物語)に完全に取り込まれている、という事実を認識することが、ひとつの道です。

 彼らは、『1.ロシア抜きで進む』、『1.中国に対抗する形で進む』、そして『1.大西洋を挟んだトランスアトランティック(米欧の)ネットワークの中で進む』という、この3つの道しかないと感じているのです。

 だから、彼らにとっては、実際、これが理にかなっているのです。

 しかし、私には、これは、米国がヨーロッパへの政治的将来に対する直接的な支配力を強めるための手段のようにしか見えません。それは、各国や欧州連合がある程度の独立性を維持すべきだ、という観点から見ると、ほとんどまったく、理にかなっていないのです。

 たとえ、アゼルバイジャンの石油に直接アクセスできたとしても、その石油を何らかの形で輸送する必要があります。パイプラインを建設しなければなりません。そして、アゼルバイジャンとトルコの間には、(犬猿の仲である)アルメニアも存在していますよね?

 さらに、アルメニアも現在、政治的に困難な状況にあります。欧州連合(EU)は、与党によるすべての野党への強権的な弾圧を支持しており、まさにそれが行われているのです。これは、EUが掲げている価値観や理念とまったく矛盾する、完全な偽善と言わざるを得ません」。

※今度は、ロシアとアゼルバイジャンが一触即発!? アゼルバイジャンは、ウクライナ・欧州・イスラエルのエネルギーハブであると同時に、ロシアとイランを結ぶ南北輸送回廊の経由地! ロシアを苛立たせたいウクライナ、アゼルバイジャンをけしかけてロシアを挑発し、イランを困らせたいイスラエル、アゼルバイジャンに疑念を募らせるイラン! マクレガー大佐は「新しい長期戦」は「イスラエルと、アゼルバイジャン・トルコ同盟が、イラン北部を攻撃し、併合するかもしれない」と予測! イラン北部には、たしかにアゼルバイジャン人と同じアゼリー人が住むが、イラン最高指導者ハメネイ師もアゼリー人!
(日刊IWJガイド、2025年7月11日)
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 さらにロッタ博士は、「なぜ、ヨーロッパ諸国は、『ヨーロッパ自身のゲーム』をしないのか?」と、次のように、対米従属姿勢を批判しました。

 「実のところ、ヨーロッパは、『米国のゲーム』をプレイしていて、時には米国以上に積極的に動いていることさえあります。彼らは、米国に、『自分達を利用して、ロシアと戦ってほしい』とさえ思っているくらいです。

 それは、イデオロギーを考慮に入れない限り、なかなか理解できないことです。

 ヨーロッパにおける支配的なイデオロギーとは、『1.唯一の良い関係とは、トランスアトランティック(米欧)関係であり、それ以外のものはすべて敵対されるか、嘲笑されるか、無視されるべきものだ』という考え方ですよね。

 つまり、ヨーロッパは『アフリカ、特に北アフリカと協力する』という発想を、まったく持っていないのです。ヨーロッパは、アフリカを自分達の裏庭のように考えており、完全に見下しています。

 それは、非常に大きな戦略的ミスだと思います」。

 続いて岩上安身は、ロシアやイランが、ドローンと、オレシュニクやキンジャールといった極超音速ミサイルを併用して、米国製やイスラエル製の迎撃ミサイルシステムを実質的に無力化したことを指摘しました。

 これに対してロッタ博士は、「論理的に考える人達は、米国製の迎撃ミサイルシステムが、思っていたほど役に立たないと気づき始めている」「特に、東京のような、非常に脆弱な都市にとっては大問題」だと認めました。

 その一方で、ロッタ博士は、「ウクライナも、ロシアの心臓部に、直接攻撃を仕掛けることができる」「イスラエルは、イランの科学者やジャーナリスト、政治指導者達を含む約900人を攻撃し、殺害することができた」と指摘しました。

 さらにロッタ博士は、「『核兵器を持っていれば、攻撃されないだろう』という考えが、ウクライナによるロシアへの攻撃や、イスラエルによるイランへの攻撃で、否定された。それは、攻撃する側のイスラエルや、ウクライナの背後にいる米国が、核兵器保有国だから」であり、「核兵器による抑止力」という考えが、「真実ではなかった」と論じました。

 岩上安身は、「確かにイスラエルは、暗殺に成功したが、ロシアやイランは、戦略兵器(ミサイル)で勝利した」と述べ、ロシア、中国、イラン、北朝鮮が軍事的な協力関係にあることを指摘して、「これは致命的なことではないか」と言及すると、ロッタ博士は、次のように、懐疑的な見方を示しました。

 「私達にとって、理解しにくいであろう一つの点は、ロシア、中国、イラン、北朝鮮といった国々が、同じ陣営にいるように見えるものの、実際にはそうではないということです。

 彼らは、過度な統合には非常に大きなリスクがあることを、強く認識していると思います。特にイランは、その意識が強いでしょう。

 イランは、ロシアと友好的な関係にあり、ロシアとの間で協定も結んでいます。しかし、イランは、慎重な姿勢です。数十年前には、良好な関係ではなかったことを覚えているのです。第2次世界大戦中に、イランが、イギリスとソ連によって侵攻されたことも、記憶しているのです。

 英国とソ連は、共同でイランに侵攻しました。これらの出来事は、今でも人々の記憶に強く残っており、特に軍部や、独立を守りたい民族主義者達の間で、強く意識されています。

 なぜなら、一度でも統合すれば、パートナーである相手に対して、自らが脆弱になるような構造を作り出してしまうからです。

 現在も、北朝鮮を含む彼らすべてが、協力を望みつつも、独立を維持したいと考えていることが見て取れます。

 しかし、その独立には、戦略的なコストが伴います。イランに起きた出来事が、その計算を変えるかどうかという疑問があります。

 問題なのは、例えばイランも、ロシアと同様に、統一された存在ではなく、さまざまな派閥が存在しているということです。

 イランには、複数の省庁があり、さらに2つの異なる軍隊を持っていますよね。

 イランには、革命防衛隊と正規軍があり、両者ともに、陸・海・空の三軍を保持しています。そして、それぞれが、一定の意思決定権を持っています。

 イランとしての最終決定権は、アヤトラ・ハメネイにありますが、彼はしばしば、異なる派閥間の調停者のように振る舞っています。

 なぜなら、イランが核兵器を製造すべきかどうかさえ、まだ決定されていない問題だからです。国内には、さまざまな意見があります。

 ロシアも同様に、今後の方針について、異なる意見が存在しています。

 ロシアは、ウラジーミル・プーチンだけの国ではありません。ウラジーミル・プーチンは、多くの権力中枢の一つに過ぎず、他の権力主体と互いに交渉しあっています。

 このため、民族主義的要素は別として、軍の垂直的な統合は進みにくい状況にあります。

 一方で、ヨーロッパと米国は、はるかに一致した立場にあります。ヨーロッパ諸国は、米国に取り込まれること、より深い統合を望んでおり、実際に、すでに高度な統合が進んでいます。

 これは、BRICS諸国には当てはまりません。BRICSの国々は、垂直統合にはあまり乗り気ではなく、むしろ『独立性を保ちながら、部分的に協力する』ことを望んでいます。

 つまり、連携はするけれども、それぞれの主権や戦略的自由は維持したいと考えているのです。(中略)

 協力という形は、戦略的な自由を維持する一方で、その代償として『能力の弱さ』や、『統一的な行動力の欠如』といった課題が伴います。

 というのも、それぞれ異なる制度や意思決定プロセスを持っており、それらを調整するのは、非常に難しいからです。

 たとえば、極超音速ミサイルのような高度な兵器システムを、簡単に他国に共有するわけにはいきません。単に兵器を『渡す』だけではなく、訓練を施し、信頼関係を築き、軍と軍の間に継続的な関係を構築する必要があります。

 これには、当然ながら時間がかかります。ですから、中国が航空機を提供するにしても、あるいはロシアが軍事技術を供与するにしても、それは数年がかりのプロセスになるのです。(中略)

 イラン、ロシア、中国、北朝鮮といった国々の協力関係は、NATOのような『垂直的な統合』とは異なり、水平的に協力しています」。

 このあと、岩上安身とロッタ博士は、有事の際の米韓の統合指揮系統と、自衛隊の米軍との指揮命令系統の法的な違いや、日本政府のイランや中国、G7との戦略的な関係構築などについて、議論を深めました。

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※東西ドイツを統合するために、ゴルバチョフソ連大統領(当時)に「NATOを1インチも東方拡大しない」と表明したベイカー米国務長官(当時)の約束を、「条約ではないから無効」だと主張する米国に、ロッタ博士が重要な指摘!「ハーグ国際司法裁判所(ICJ)の1974年の判決で、条約がなくても、口頭での約束にも法的に拘束力があると明言されている」! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(前編)
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■【本日のニュースの一撃!】

■【第1弾! 米トランプ大統領が、一転して米軍を対ロシア最前線に投入! ポーランドの駐留米軍部隊を増強し、ウクライナ国境へ配備!?】1日にはロシアのメドベージェフ前大統領の「ロシアが核攻撃能力を保有していることを忘れてはならない」との発言に対して逆ギレして、「2隻の核兵器搭載の原子力潜水艦を適切な地域に配置するよう命じた」と明らかにしたばかり!(『U.Sマリンズ・ミリタリー』、2025年8月2日)

 YouTubeの『U.Sマリンズ・ミリタリー』というチャンネル(米海軍や海兵隊の公式チャンネルではない)が、8月2日、「米軍の第2騎兵連隊が、ポーランドのウクライナ国境付近に到着した」との動画を配信しました。

 『U.Sマリンズ・ミリタリー』は、「激化すると予想される、ロシア・ウクライナ戦争の中、NATOの東部防衛を強化するもの」だと報じています。

※ロシアに衝撃!米軍と第2騎兵連隊がポーランド・ウクライナ国境付近に到着(U.S Marines Military、2025年8月2日)
https://youtu.be/d6yCxDg4DRM

★IWJとしては、この『U.Sマリンズ・ミリタリー』の動画が本物であるかどうか、また、報じられている内容が事実かどうかは、確認できていません。

 しかし、『U.Sマリンズ・ミリタリー』は、ポーランドに到着した米軍部隊が、英軍やルーマニア軍で構成される多国籍部隊に加わったと報じています。

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■<ジャック・ボー大佐かく語りき>西側諸国が「一度も国際法を守ったことのない」無法国家イスラエルを支持してきたのは、中東における欧米諸国の影響力を支える地政学的なメリットだったが、今やそれは失われた! 他の中東諸国は欧州に提供する豊かな社会を築いている! イスラエルは、今や問題ばかり引き起こすトラブルメーカーだ!

 スイス情報局の元参謀本部大佐・元スイス戦略情報部員の、ジャック・ボー氏が、ノルウェー南東大学教授で、モスクワのシンクタンク、ヴァルダイ・ディスカッション・クラブに所属しているロシアの外交政策、政治経済の専門家、グレン・ディーゼン教授のYouTube番組に登壇し、「イスラエルは存在しなくなる可能性がある」と題して、ウクライナ情勢と中東情勢について語りました。

※Jacques Baud: “Israel May Cease to Exist”(Glenn Diesen、2025年7月29日)
https://youtu.be/gq68hwEA2Ec

 その中で、ボー大佐は、欧州諸国がイスラエル批判に回り始めた理由を、「欧州諸国にとって、イスラエルを支持する地政学的なメリットが少なくなってきたから」だと指摘しています。

 以下に、イスラエルについての、ジャック・ボー大佐の発言を抜粋でご紹介します。

 ジャック・ボー大佐は、西側諸国が「一度も国際法を守ったことのない」無法国家イスラエルを支持してきたのは、イスラエルが、中東における欧米諸国の影響力を支える「一種の拠点」であり、冷戦時代には、ソ連邦が中東に及ぼす影響力を抑制することができたからだと分析しています。

 ボー大佐は、しかし現在、西側諸国にとってのイスラエルの地政学的なメリットが失われつつあるのと対照的に、イスラエル以外の中東諸国との関係の方がより重要になりつつあり、それが西側諸国とイスラエルの関係に影響を与えている、と指摘しています。きわめて斬新な見方です。

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