┏━━【目次】━━━━
┠■はじめに~<岩上安身によるインタビュー配信!!>本日午後7時より、「米国に『利用』されただけのウクライナと核兵器を保有していないのに核施設を爆撃されたイランは、日本にとって他人事ではない! 世界中の有識者と対話を続けており『国際関係における中立性』を研究する専門家に訊く! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(後編)」を撮りおろし初配信します! 配信終了後、会員向けIWJサイトのアーカイブにアップします! ぜひ、お見逃しなく! 会員登録もお忘れなく!
┃
┠■8月です! 第16期が始まりました! 7月末までの第15期は、残念ながら赤字が避けられなくなりました。しかし、IWJも、岩上安身も、めげません!! 困難は、国内外からやってきます! 向こう10年、日本の生存のために、死力を尽くして頑張るつもりです! より質の高い情報をお送りしつつ、今期16期こそは、黒字化し、累積する債務も少しでも返済したいと思います! そのためにも、思い切った改革を断行します! どうぞ今期16期も、ご期待ください! 緊急のご寄付、カンパをどうぞよろしくお願いいたします! 会員登録もぜひとも、よろしくお願いいたします!
┃
┠■【中継番組表】
┃
┠■<岩上安身による最新インタビュー報告!>「トランプは完全に信頼を失っている。ロシアは西側をいかなる形でも信頼できない。西側のロシアに対する信頼は最低限の状態で、1990年代以前よりもはるかに低い水準にある」! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(中編)(その1)
┃
┠■ポクロフスクはウクライナ紛争の天王山!(その2)ロシア軍側がチャフシヤールを制圧し、ドネツク州北部掌握への道が開かれる! コンスタンチノフスカに大釜が形成されつつある! ポクロフスクの大釜を閉じた後、ロシア軍はドネツク州を超えてドニプロペトロシク州に入り、NATOとの対決を想定したドニエプル川西岸地域の制圧に向かう!?
┃
┠■ガザにおけるジェノサイドに対して、イスラエル国民の中ですらも、疑問の声が大きくなっている!『ハアレツ』はイスラエル軍内で「トラウマ的な戦闘体験を経験した兵士」の自殺が急増していると指摘! イスラエルの2つの人権団体「ベツレム」と「人権のための医師会」は、「私達のジェノサイド」と題したレポートを公表!『ハアレツ』のコラムニスト、ギデオン・レヴィ氏「これは単なる戦争ではない。ジェノサイドだ。そしてそれは、私達の名のもとに行われている」!
┗━━━━━
■はじめに~<岩上安身によるインタビュー配信!!>本日午後7時より、「米国に『利用』されただけのウクライナと核兵器を保有していないのに核施設を爆撃されたイランは、日本にとって他人事ではない! 世界中の有識者と対話を続けており『国際関係における中立性』を研究する専門家に訊く! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(後編)」を撮りおろし初配信します! 配信終了後、会員向けIWJサイトのアーカイブにアップします! ぜひ、お見逃しなく! 会員登録もお忘れなく!
おはようございます。IWJ編集部です。
本日午後7時より、「岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(後編)」を撮りおろし初配信します!
スイス国籍のパスカル・ロッタ博士は、国際関係における中立性の研究を専門とする学者で、2019年から早稲田大学の准教授を務め、2023年から、現在は京都大学大学院法学研究科の准教授です。
ロッタ博士は、『ニュートラリティ・スタディーズ(Neutrality Studies)』というYouTube番組を主宰しています。ロッタ博士によると、『ニュートラリティ・スタディーズ』は、「もともとは学術的なウェビナー(オンラインセミナー)をアップロードするための場所として始めたが、2022年2月、ロシアによるウクライナへの軍事攻撃の数週間前から、インタビュー番組として活用し始めた」とのことです。
「有識者の方々と直接対話できる素晴らしいツールであることに気づき、続けていくうちに、自然とチャンネルも成長した」とのことで、現在、チャンネル登録者は、22.8万人に達しています。
※Neutrality Studies https://www.youtube.com/@neutralitystudies
『ニュートラリティ・スタディーズ』での会話は英語ですが、フランス語、スペイン語、ドイツ語、ロシア語、アラビア語、中国語、イタリア語、ポルトガル語、インドネシア語などのチャンネルがあり、日本語チャンネルでは、日本語の吹き替え音声で視聴することができます。
※Neutrality Studies Japanese https://www.youtube.com/@NeutralityStudiesJP
岩上安身によるインタビューは、質問を日本語で行い、ロッタ博士には英語で答えていただきました。
編集によって全体で3時間にまとめたこのインタビューを、前編、中編、後編に分け、それぞれに日本語の字幕をつける作業を行いました。
本日撮りおろし初配信するインタビューの後編のメインテーマは、前編・中編に続き、「ウクライナ紛争」です。
対露制裁で安価にパイプライン経由で供給されるロシア産ガスを禁輸して、米国産の高価なLNGを選んだ欧州の選択の失敗、ロシアやイランが有する極超音速ミサイルと、それを迎撃できない米国やイスラエル、BRICSの台頭と、NATOとは異なる「連携」のあり方、日米安保とNATOに見られる「相互運用」のあり方の違い、「西側の一員」としてふるまう日本、改憲による緊急事態条項の導入の懸念、などについてお話をうかがいました。
詳しくは、本日初配信する「岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士インタビュー(後編)」を、ぜひご視聴ください!
インタビューは、会員向けサイトのアーカイブにて、4日間、全公開で、その後はハイライトは公開、全編動画は会員限定となります。お見逃しの場合は、ぜひ、IWJの会員となって、全編を御覧ください!
―――――――
【撮りおろし初配信】19:00~
米国に「利用」されただけのウクライナと核兵器を保有していないのに核施設を爆撃されたイランは、日本にとって他人事ではない! 世界中の有識者と対話を続けており「国際関係における中立性」を研究する専門家に訊く! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(後編)
視聴URL:https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528489
―――――――
ご好評につき、後編の公開にあわせて、前編と中編の特別公開期間を延長します。
※東西ドイツを統合するために、ゴルバチョフソ連大統領(当時)に「NATOを1インチも東方拡大しない」と表明したベイカー米国務長官(当時)の約束を、「条約ではないから無効」だと主張する米国に、ロッタ博士が重要な指摘!「ハーグ国際司法裁判所(ICJ)の1974年の判決で、条約がなくても、口頭での約束にも法的に拘束力があると明言されている」! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(前編)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528365
※岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士インタビュー(中編)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528488
■8月です! 第16期が始まりました! 7月末までの第15期は、残念ながら赤字が避けられなくなりました。しかし、IWJも、岩上安身も、めげません!! 困難は、国内外からやってきます! 向こう10年、日本の生存のために、死力を尽くして頑張るつもりです! より質の高い情報をお送りしつつ、今期16期こそは、黒字化し、累積する債務も少しでも返済したいと思います! そのためにも、思い切った改革を断行します! どうぞ今期16期も、ご期待ください! 緊急のご寄付、カンパをどうぞよろしくお願いいたします! 会員登録もぜひとも、よろしくお願いいたします!
会員の皆様、ご寄付・カンパによってご支援くださっている皆様、IWJの第15期をお支えいただき、誠にありがとうございました。
8月1日から、IWJは、第16期に入りました!
残念ながら、昨年8月から今年7月末までの第15期は、12ヶ月間で一度も、ご寄付が月間目標額に達することができませんでした。
7月は、1日から31日までの31日間で、88件、182万3000円のご寄付・カンパをいただきました。残念ながら、7月も月間目標の350万円に届きませんでした。167万7000円のマイナスとなりました。
第15期の期首の2024年8月1日から、11ヶ月経過した6月末の段階で、当初に設定したご寄付の年間目標額3850万円に対して、2025年6月30日現在の実績は、1750万円にとどまり、マイナス2100万円となっています。
これに7月末までのマイナス167万7000円を加えると、第15期12ヶ月間のマイナスは2267万7000円となります。
IWJの活動運営費は、約半分が、会員の皆様からの会費によって支えられています。残りの約半分が、ご寄付・カンパによって支えられています。
2025年7月31日時点での会員数は1694名で、うちサポート会員様が654名、一般会員様が1040名です。
会員数は、第15期は、前年度比で、サポート会員が208名、一般会員が375名、合計583名減少していて、会費収入に換算すると、前年度に比べて約930万円の減少となる見通しです。
即ち、ご寄付・カンパの収入のマイナスと合計すると、収入は予定していた目標値を3197万7000円下回ることになります。
ちなみに、遅れて納入する方もいらっしゃるので、これはまだ確定値ではありません。ぜひ、会費納入をお忘れになっている方、納入が遅れている方は、お早めに会費をお納めください! また、会員として再開される方、新規に会員となられる方、大歓迎です! ぜひとも、よろしくお願いいたします!
支出については、経費など最大限の削減に努め、前年度比約1000万円ほど削っています。あくまで現時点の推計です。これから請求が上がってくる経費も当然、あります。差し引きますと、収支は約2198万円ほどのマイナスです。
このままでは、大幅な赤字となってしまいますので、非常手段として、万が一の時に備えて、セーフティネットとして積み立ててきた役員保険(受取人はIWJです)を解約することを決断いたしました。解約金1640万円を計上して、赤字の穴埋めとします。これは、最後の手段です。こうしたセーフティネットはもうIWJに残されていません。それでも収支はあくまで概算ですが、558万円のマイナスとなります。
昨年も、私、岩上安身が年頭にコロナに感染し、その後も後遺症に苦しめられてきたため、インタビューなど、オリジナルのインタビューなどがすこぶる減ってしまい、厳しい決算となりました。
今期は、健康回復につとめるとともに、インタビューなどオリジナルコンテンツ制作のため、挽回するよう頑張りましたが、今年は、不況、インフレ、会員の方々の高齢化など、さまざまな要因で経済苦を訴える方のメールも多数、受け取っており、IWJを取り巻く外部の経済状況は、さらに厳しくなったと言わなければなりません。
今回のように、長いこと積み立ててきた保険の解約のような非常手段も、これで最後です。第15期は、支出を思いきって、しぼりこまなければならないと覚悟しています。
しかし、IWJも、岩上安身も、めげません! 困難は、国外からも日本国内からも、続々、やってきます。向こう10年が、東アジアでも、全世界においても、第3次世界大戦に巻き込まれるか否かの正念場です! 私、岩上安身は、もう安楽な老後生活を一切あきらめます! これも運命・天命です!!
今期16期は、中身やポリシーは一切変えず、より質の高い情報を、なおもエッジをきかせて情報をお届けしつつ、経営面は、黒字に転換し、累積していた借金をバリバリ返済していきたいと思います! そのためにも、経営面では、思い切った改革を、断行します!
どうぞ、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。
損益に直接の関係はありませんが、私の会社への貸付金はIWJからの返済が滞っていて(逆の言い方をすると、自分への返済を後回しにしていて)、2025年6月30日現在の貸付残高が、約1150万円あります。
また、コロナ期に融資を受けた金融機関からの借入金残高は、2025年6月30日現在で、約1870万円となっています。こちらは、毎月、必ず返済していかなければなりません。この連帯保証人は、私、岩上安身1人です。事実上、IWJの代表取締役である私が借りて、私が返済する借金です。
したがって、今期の収支とは無関係に、私の負っている借金は現在3000万円ほどになります。これらは、今期の赤字とは、また別の借金となります。
今期の最終的な収支は、決算を終えないとわかりませんが、機材の故障のため、新機材の購入でまとまった出費が必要になるなど、突発的な出費がない限り、おおよそこの予測からは、大きく外れることはないと思われます。最終的な数字が固まり次第、皆様にご報告をさせていただきます。
どうか、皆様のご寄付・カンパ、そして会費の納付によって、今月の目標額を達成し、さらには、赤字額を少しでも減らすことができれば、と存じます!
どうぞ、よろしくお願いいたします!
岩上安身 拝
※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!
みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル
城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル
ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
IWJホームページからも、お振り込みいただけます。
※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html
※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。
(会員登録済みの方)https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php
(新規会員登録の方)https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
年会費をまとまってお支払いいただければ、12ヶ月中2ヶ月分がサービスとなります。即ち、一般会員が月1100円で、年間だとその12ヶ月分1万3200円のところ、一括払いなら、1万1000円(消費税込み)となります。
同じくサポート会員が、1ヶ月3300円で、毎月支払ってゆくと、12ヶ月で3万9600円のところ、一括払いですと、3万3000円(消費税込み)ですみます! 2ヶ月分おトクです! ぜひ、ご検討ください!
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
◆中継番組表◆
**2025.8.4 Mon.**
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。
【撮りおろし初配信】19:00~「米国に『利用』されただけのウクライナと核兵器を保有していないのに核施設を爆撃されたイランは、日本にとって他人事ではない! 世界中の有識者と対話を続けており『国際関係における中立性』を研究する専門家に訊く! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士インタビュー(後編)」
視聴URL: https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528489
岩上安身によるパスカル・ロッタ氏インタビューを配信します。これまでIWJが報じてきたパスカル・ロッタ氏関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e3%83%91%e3%82%b9%e3%82%ab%e3%83%ab%e3%83%bb%e3%83%ad%e3%83%83%e3%82%bf
========
◆中継番組表◆
**2025.8.5 Tue.**
調整中
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
◆昨日アップした記事はこちらです◆
【IWJ号外】ロシア・ウクライナ紛争からロシア・欧州戦争へ!? ラブロフ外相は「ヨーロッパは完全に狂っている」「歴史上初めて、ロシアは西側諸国全体と対決している!」と宣言!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528707
【第689号-691号】岩上安身のIWJ特報!米CDC元所長が上院で証言「新型コロナワクチンはビッグミステークだった」! 全身の細胞が取り込んだナノ粒子の毒性で急増した癌! 跳ね上がった死亡率!! 後遺症の症状に、岩上安身もあてはまる! 福島雅典氏 岩上安身によるインタビュー第1185回ゲスト 京都大学名誉教授・ワクチン問題研究会代表理事 福島雅典氏、外務省元国際情報局長 孫崎享氏
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528528
米国に「利用」されただけのウクライナと核兵器を保有していないのに核施設を爆撃されたイランは、日本にとって他人事ではない! 世界中の有識者と対話を続けており「国際関係における中立性」を研究する専門家に訊く! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士インタビュー(中編)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528488
「日本が米国の『暴力的支配と収奪の対象』であることは、先の関税交渉での80兆円の投資を日本に強制し、その利益の9割を米国がぶん取るという、搾取そのものの屈辱的な不平等合意のゴリ押しでも明らか。この屈辱をはねのける気概が、日本政府、及び外務省にはないのか?」とのIWJ記者の質問に、「日米間の経済安全保障上の結びつきを強化し、日米関係の、より強化をはかっていくという点で、大きな意義がある合意だった。収奪されたとか簒奪されたという御指摘は当たらない」と岩屋大臣!~8.1 岩屋毅 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528715
◆昨日テキストアップした記事はこちらです◆
「トランプ関税」の15%への引き下げの見返りである約86兆円の対米投資は、「今後、米国依存を徐々に減らして、リスクを回避していこうという戦略的な考えを持てるなら、高い勉強にはなるが、対米自立のロードマップになる」!! 岩上安身によるインタビュー第1201回ゲスト 一水会代表・木村三浩氏(前編)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528478
東西ドイツを統合するために、ゴルバチョフソ連大統領(当時)に「NATOを1インチも東方拡大しない」と表明したベイカー米国務長官(当時)の約束を、「条約ではないから無効」だと主張する米国に、ロッタ博士が重要な指摘!「ハーグ国際司法裁判所(ICJ)の1974年の判決で、条約がなくても、口頭での約束にも法的に拘束力があると明言されている」! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士インタビュー(前編)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528365
民族派のリーダーとともに、戦後80年経っても、在日米軍が駐留しているのは「屈辱以外の何ものでもない」と吠える!! 日米安保を破棄し、周辺諸国との総合安全保障で『大調和・総調和』の関係を維持し、自衛隊は専守防衛に徹して、非戦の論理で、独立、永世中立、対米自立を! 岩上安身によるインタビュー第1201回ゲスト 一水会代表・木村三浩氏(後編)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528540
「スパイ防止法の導入について、どのように考えているか?」とのIWJ記者の質問に、「スパイ防止法とよく言われるが、どんな情報を、どのような行為を罰するのか、どういう量刑にするのかということが明らかにされないまま、言葉だけが躍っている。イメージだけで議論するというのはいかがなものか」と岩屋外務大臣~7.29 岩屋毅 外務大臣 定例会見
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528546
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■<岩上安身による最新インタビュー報告!>「トランプは完全に信頼を失っている。ロシアは西側をいかなる形でも信頼できない。西側のロシアに対する信頼は最低限の状態で、1990年代以前よりもはるかに低い水準にある」! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(中編)(その1)
8月1日午後7時より、「岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(中編)」を撮りおろし初配信しました。2回に分けて、その前半を、以下に報告します。
(前半部分の主な項目)
・ウクライナ紛争の停戦は実現するか? 米「まず停止」か、ロシア「合意を締結してから停止」か。
・ロシア軍側は南東部4州を越えてオデッサに進むか? ロシア側がさらに踏み込めば、多くの命が、ウクライナ側だけでなく、ロシア側でも失われる。
・トランプは、完全に信頼を失っている。ロシアは、西側をいかなる形でも信頼できない。西側のロシアに対する信頼は、最低限の状態で、1990年代以前よりもはるかに低い水準にある。
― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ―
<ウクライナ紛争の停戦は実現するか? 米「まず停止」か、ロシア「合意を締結してから停止」か>
岩上安身は、ウクライナの戦況について、「着地点は、いったいどのあたりで、どういう形になるのだろうか」「トランプ大統領による、ロシアへの制裁だけを一方的に強めた停戦圧力というのは、有効なのだろうか?」と、質問をしました。
パスカル・ロッタ氏「私が考えるに、考慮すべき点は2つあります。
1つ目は、現在、ロシアは戦場で依然として勝ち続けているという点です。2022年から続くこの戦争は(これを紛争ではなく戦争と呼ぶことにしましょう)、様々な形態を帯びた戦争でしたね?
ロシアはゼレンスキーを早期の停戦交渉に追い込み、彼らを本当に脅かすことを目的として、ウクライナに侵攻しました。
ロシアの計画は、ほぼ成功寸前までいきました。4月には、ウクライナの中立化と非軍事化などに関する合意がほぼ成立寸前までいっていました。
しかし、その合意は、ボリス・ジョンソン(英前首相)によって、沈没させられました。そして、米国は、『戦うべきだ』と主張しました。
そして、ゼレンスキーは『わかった、戦う』と言いました。
ロシアは(当初、戦いを継続するための)十分な兵力を投入せずに、ウクライナに侵攻しました。彼らは、再編成のため撤退を余儀なくされました。
そして、約1年をかけて、軍を再編成し、過去3年間続いた消耗戦を展開できる態勢を整えました。
ロシアの戦略の全体は、ウクライナ軍を大幅に削減することでした。そして、ウクライナ軍だけでなく、NATOの装備もですね。彼らは、NATOがウクライナに与えたすべての兵器を破壊しました。なぜなら、それがもうひとつの武装解除の方法だからです。
可能であれば、合意によって武装解除することもできましたが、ロシアはウクライナを武装解除するために、兵士を殺害し、装備を破壊しました。
約6~8ヶ月前、9ヶ月前から、ロシアは攻勢に転じ、少しずつ、少しずつ、領土を奪うという、戦争の新たな段階に入りました。ロシアは、過度に領土を拡大しないよう、とても慎重に進めています。
彼らは現在、遅かれ早かれ、戦闘の終結を確立するために、領土を獲得しようとしています。ロシアも、他の国々と同じように、いずれは戦闘を停止する必要があることを知っているからですよね。
問題は、どのようにして止めるかです。今や、米国側は、停戦を望んでいると言っていますが、勝っている側にとって、停戦はナンセンスです。
ロシア側は、『安全地帯や緩衝地帯を確立しないまま、今ここで停戦すれば、ウクライナ側に再軍備する時間を与え、さらにNATOに武器を供給する時間を与える。彼らは、再び、我々を攻撃するだろう』と主張しています。
ロシア側は、『我々はそういうことはしない』と述べています。ただし、重要な点は、ロシア側が『交渉しない』とは言っていない、ということです。
彼らは、ウクライナ人と会い、米国人と交渉しました。ドナルド・トランプがうまくやったことの1つは、外交を再開したことです。ロシアが、ついに相手側と話しあいができるようになったことを、喜んでいる様子が伝わってきました。
ロシア側は、交渉に応じる用意がありました。しかし、この交渉戦略は、ロシアを停止させることを目的としています。ロシアは『いや、我々は(戦闘を)続ける。軍事的手段と外交的手段を同時に進める』と言いました。
それは、米国人が受け入れたくない点です。彼らは、『まず停止すべきだ。その後で合意を締結しよう』と言いました。しかし、ロシアは、『合意を締結してから、停止する』と主張しました。
ロシアにとって、『合意』とは、紛争を根本から解決するための合意であり、そのための構造を指すのです。これによって、1年や2年で再び問題が再発するのを防ぐことができます。そのため、彼らは包括的な和平合意を求めています。
米国は、停戦を求めています。『即時停止し、後で再開するにしろ、現在は、一時停止する』。
しかし、ロシアは『いいえ、和平合意で終結するか、軍事的に終結するか、どちらかを選択し、両方を同時に実行する』と主張しています。
これが現在の状況です」
<ロシア軍側は南東部4州を越えてオデッサに進むか? ロシア側がさらに踏み込めば、多くの命が、ウクライナ側だけでなく、ロシア側でも失われる>
岩上安身は、現在、ロシア軍側は東部のルガンスク州全体と支配下に収め、そして要衝都市ポクロフスクなどで戦闘の続くドネツク州で前進し、あとは黒海沿岸の港湾都市オデッサがひとつの焦点になるのではないか、と問いました。オデッサは、ロシア語話者の多く住む都市です。
2014年のユーロマイダン・クーデターの直鬼は、ウクライナ各地でロシア語話者が、「単にロシア語を話す」というだけで暴力の対象となりましたが、このオデッサでは、象徴的な事件が起こりました。
ネオナチの暴力から逃げたロシア語話者の市民が、労働会館という建物に逃げ込み、その建物ごと放火され、ひと晩中燃やされて数十人が惨殺されたむごたらしい事件が起きたのです。
ウクライナ政府は、こうしたポグロム(レイシズムにもとづく無差別殺人)に際して、暴力の停止や、犯人の捜査を行なっていません。放置するがままでした。
※【岩上安身の「ニュースのトリセツ」】オデッサの「惨劇」、緊迫続くウクライナ東部 米国はウクライナを「戦場」にするのか(IWJウィークリー48号より) 2024.5.3再掲載、公開は2015.5.3)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/138337
ロッタ氏「私にはわかりません。(中略)
つまり、2014年に戦争が始まったとみるならば、ロシアの8年間にわたる戦略は、ドンバスをウクライナ内に留めることだったことがわかります。
クリミアは、そうではありませんでした。クリミアは、常に別格でした。
そのため、ロシアはクリミアを非常に迅速に占領し、『これは戦略的要衝であり、いかなる形であれ、クリミアへのアクセスを断つことは容認できない』と主張しました。そうやって、彼らはクリミアを占領しました。
ロシア人にとって、常に、クリミアは、(ロシアと)ともにあるべきだということは、明白でした。
しかし、ドンバスについては、それをウクライナ国内に留める戦略でした。なぜなら、そうすれば、次期政府の選挙など、公の投票結果をコントロールできるからです。ロシア語話者達が、ヤヌコビッチ型の中立派政府などに、再び投票するといった機会が得られるからです。
それが(ロシアの)戦略でした。その戦略は、2022年に変更を余儀なくされました。なぜなら、ロシアがNATOの統合が進む脅威に対応して、ドンバスへの爆撃を強化したからです。
私達は今日、これが単なるロシアの妄想のようなものではなかったことを知っています。
『ニューヨーク・タイムズ』は、2014年からCIAが(ウクライナ領内に)基地を構築し、CIAがこの地域に浸透していたと報じています(※)。
(※)The Spy War: How the C.I.A. Secretly Helps Ukraine Fight Putin(The New York Times、2024年2月15日)
https://www.nytimes.com/2024/02/25/world/europe/cia-ukraine-intelligence-russia-war.html
※米CIAは2014年から2022年まで丸8年間も秘密の「CIA訓練プログラム」でウクライナ軍に関与していた! この秘密の「CIA訓練プログラム」は、ドンバス戦争でのウクライナ軍支援が目的だった! しかも、ロシア軍の侵攻直前までプログラムは稼働!(日刊IWJガイド、2022年3月26日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20220326#idx-1
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/50477#idx-1
※【号外第15弾】CIAのウクライナ関与の初期の拠点は米国南部の非公開施設だった! 2015年よりCIAは秘密集中訓練プログラムを実施!『このプログラムはウクライナ人に「ロシア人を殺す方法」を教えている』!『米国は内乱軍を訓練している』!『アフガニスタンで我々に起こったことはすべて確実にロシア軍にも起こるだろう』 2022.4.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/504410
※CIAがウクライナに「12の秘密スパイ基地」を建設し、過去10年にわたり影の戦争をしていたことが、『ニューヨーク・タイムズ』の調査報道で明らかに!! 他方、スコット・リッター氏は、「ナワルヌイは、プーチンを打倒するために、CIAと英国MI6の資金で『反体制派』に育てられた」と暴露!! IWJは近日中にこのスコット・リッター氏の重要論文を仮訳・粗訳し、IWJ号外として出します! 必読です!(日刊IWJガイド、2024年2月28日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20240228#idx-4
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/53258#idx-4
CIAは、ウクライナに浸透していました。彼ら自身が認めたことは、事実です。そのため、ロシアは、正当か否かに関わらず、侵攻しましたが、その戦略は適切でした。
ドンバスは、ロシアの一部となり、ウクライナの残る地域は、武装解除されるはずでした。そして、ウクライナを中立化し、武装解除し、ナチズムを排除する合意が成立するはずでしたね。
しかし、それは、実際にはうまくいきませんでした。そのため、ロシアはさらに踏み込まざるを得なくなり、現在、ロシアの主張に対する道義的な非難が、私達の方からも向けられるようになりました。
そして、オデッサ。ロシア国内には、オデッサが必要だと主張する政治家達がいます。その人物は、プーチン氏の前任である、元大統領のメドベージェフ氏です。メドベージェフ氏は、非常に強力で極端なタカ派、ですよね?
彼は、『オデッサは、私達のものになるべきだ』などと言います。
しかし、ロシア国内では、これはまだ、規定事項ではありません。交渉の行方と、軍事的にどのような判断が下されるかにかかっています。
もちろん、ロシアが政治的な目的を達成できず、(戦闘を)継続せざるを得ないか、続ける場合、オデッサの占領は、次の論理的なステップとなるでしょう。ただし、オデッサを奪う戦いは、極めて困難で、過酷な戦いとなることを、過小評価してはなりません。
ロシアは、繰り返し、交渉を通じて合意に達することができるのであれば、戦闘による解決よりもそのほうがいい、と表明してきました。したがって、状況の展開次第でかわってくるでしょう。
しかし、ヨーロッパ諸国と米国が、ウクライナへの武器供与を継続するならば、その場合、ロシアは『わかった、では戦場で決着をつけよう』と言うだろうと、私は確信しています。
それは、おそらく可能でしょう。しかし、繰り返しますが、ロシア側でも多くの命が失われることになります。ウクライナ側だけでなく、ロシア側も、です」
<トランプは、完全に信頼を失っている。ロシアは、西側をいかなる形でも信頼できない。西側のロシアに対する信頼は、最低限の状態で、1990年代以前よりもはるかに低い水準にある>
岩上安身は「ロシアは、どこかで妥協できるという思いが、もうないんだなというふうに感じ取れる」と指摘し、「プーチンは、腹を決めてしまっているんじゃないかと、とても悲観的な感じがする」と述べました。
ロッタ氏「私達は、いくつもの問題を抱えています。
1つ目は、当然ながら彼(トランプ)は、完全に信頼を失っています。
ロシアは、西側をいかなる形でも信頼できません。できることは、エスカレーションを防ぐための、検証可能なメカニズムを構築することだけです。
検証可能なメカニズムとは、例えば、スコット・リッター氏が支持するような仕組み、弾道ミサイル防衛条約(ABM条約※)のようなものになるでしょう。
※弾道弾迎撃ミサイル制限条約。1972年に米ソ間で締結された。米国は、2002年、ジョージ・W・ブッシュ政権の時に、ABM条約から離脱した。
現地に監視要員を派遣し、実際に何が起こっているかを監視するのです。そのような仕組みは、依然として可能ですが、信頼は徹底的に失われています。
問題は、西側についてもあります。ロシアに対する信頼は、最低限の状態にあります。ドイツ人やフランス人、イギリス人の言い分を聞けば、彼らは皆、『ロシアは常に嘘をつき、約束を破る』と言います。
つまり、両者が、互いに相手方が常に約束を破っていると主張しています。個人的には、ロシアの方がそう主張する理由は、はるかに多いと思いますが、その点は置いておきましょう。重要なのは、彼らが何を信じているか、です。
ロシアの政策決定者は、何を信じているのか。そして西側の政策決定者は、何を信じているのか?
現在、彼らは互いに、相手を信頼できないと信じています。つまり、その帰結は、論理的に正しい行動は、自分が所有すべきだと信じるものを得るためには、軍事的手段を行使することだ、ということになります。
ヨーロッパ人と米国人は、武器の供給を続けていますが、その(既存の)在庫は尽きつつあります。
ロシアも、武器を生産しています。しかし、ミアシャイマーが指摘するように、私達は現在、安全保障のジレンマに直面しており、ロシアは、より多くの武器を生産している、という状況にあります。
ヨーロッパ人は『(防衛費をGDP)5%にする必要がある』と言いますが、ロシア人は『平和を望むなら、それは何だ? わかった、我々は能力を強化する』と言うでしょう。
ただし、ロシアは事実、より多くの能力を有していますが、これは他の国にも影響を及ぼします。
今、フィンランドは、対人地雷禁止条約から脱退することを決定しました(※)。対人地雷を禁止する条約がありますよね? 地面に設置され、人が踏むと爆発する地雷です。
(※)フィンランド議会、対人地雷禁止条約からの離脱を可決(ロイター、2025年6月20日)
https://jp.reuters.com/world/ukraine/WIJIJGBZYJOIVOHSTXYOGMX54U-2025-06-20/
その地雷を禁止する条約があります。なぜなら、これらの恐ろしい兵器は、地面に残ったままになり、いつか民間人を傷つけるからです。
フィンランドは、その条約の当事国の一つでしたが、バルト3国やポーランドと共に、その条約から脱退する意向を表明しました。
彼らは、ロシアからの脅威を感じているため、自国の国境地帯に地雷を埋めたいのです。
そこで再び、ロシアはそれを察知して、『あなた達は私達との戦争を準備しているのだろう』と指摘するでしょう。
このように、今、私達は、古典的な安全保障のジレンマの中にあるのです。
この状況から脱却する唯一の方法は、信頼を構築する措置によるものです。
しかし、そのようなことが起こる可能性は、1990年代以前よりもはるかに低い水準にあります。つまり、1980年代よりも低いのです。なぜなら、1980年代には、条約や、信頼を構築する措置が存在していたからです」
― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ―
「岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(中編)」の詳細は、会員向けサイトのアーカイブにて、ぜひ以下のURLから御覧ください! 会員にまだなっていない方は、この機会にぜひ、会員登録をお願いします! 会員となって、IWJの活動をお支えください!
なお、ご好評につき、後編のオープン期間いっぱいまで、前編と中編も特別公開期間を延長します。ぜひとも、無料公開で御覧になった方々は、よろしければ、会員登録、ご寄付・カンパによるご支援をお願いします!
※東西ドイツを統合するために、ゴルバチョフソ連大統領(当時)に「NATOを1インチも東方拡大しない」と表明したベイカー米国務長官(当時)の約束を、「条約ではないから無効」だと主張する米国に、ロッタ博士が重要な指摘!「ハーグ国際司法裁判所(ICJ)の1974年の判決で、条約がなくても、口頭での約束にも法的に拘束力があると明言されている」! 岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(前編)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528365
※岩上安身によるインタビュー第1200回ゲスト neutralitystudies.com主宰 京都大学大学院法学研究科・准教授パスカル・ロッタ博士(中編)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/528488
※会員登録のご案内
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
■ポクロフスクはウクライナ紛争の天王山!(その2)ロシア軍側がチャフシヤールを制圧し、ドネツク州北部掌握への道が開かれる! コンスタンチノフスカに大釜が形成されつつある! ポクロフスクの大釜を閉じた後、ロシア軍はドネツク州を超えてドニプロペトロシク州に入り、NATOとの対決を想定したドニエプル川西岸地域の制圧に向かう!?
ロシア軍が、ドネツク州の要衝であるポクロフスクの制圧に向けて着々と前進し続けています。
7月31日の『日刊IWJガイド』でお伝えした、ポクロフスクの戦況の続編をお送りします。
※ポクロフスクはウクライナ紛争の天王山!「もしポクロフスクを失えば、前線全体が崩壊する」! ポクロフスクは東部前線の広範囲に兵站物資や予備兵力を運ぶ『ハブ(中心軸)』として機能している! ポクロフスクの背後には、小規模な防衛拠点しかなく、ポクロフスクさえ突破されれば、ロシア軍がなだれを打ってウクライナ内陸部へ深く侵入する可能性もある!(日刊IWJガイド、2025年7月31日)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20250731#idx-3
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/54983#idx-3
<ロシア軍側がチャフシヤールを制圧>
8月1日、プーチン大統領が、「チャフシヤールを完全に制圧した」と述べました。
ロシア国防省は、7月31日にチャフシヤール制圧を発表しました。同省によれば、ウクライナ軍はチャフシヤールの戦いで、約7500人の命を失いました。(Interfax、2025年8月1日)
チャフシヤールは、バフムート市とコンスタンチノフスカ市の中間に位置し、高台にある優位な立地に恵まれ、ドネツクにおけるウクライナ軍最強の要塞のひとつとされていました。(TASS、2025年8月3日)
ウクライナ軍は、チャフシヤール周辺からコンスタンチノフスカ方面へ撤退しています。(TASS、2025年8月3日)
ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、「ロシア軍がチャフシヤールを掌握すれば、ドネツク北部の主要都市、クラマトルスク市に到達する可能性がある」と述べています。(Interfax、2025年8月1日)
以下、行政単位としてはそれぞれの地名に「市」をつけて示し、戦略上の拠点としては地名のみを示します。
※Путин заявил, что Часов Яр был взят под контроль несколько дней назад(プーチン大統領は、チャフシヤールは数日前に制圧されたと述べた、Interfax、2025年8月1日)
https://www.interfax.ru/russia/1039242
※Kiev pulls troops from Chasov Yar to Kostiantinovka to build defense ― Russian expert(TASS、2025年8月3日)
https://tass.com/defense/1997483
<ロシア軍側にドネツク州北部掌握への道が開かれる>
もちろん、クラマトルスク市のさらに北に位置するスロビアンスク市への道も開かれるため、ドネツク州北部の掌握への道が開かれます。
これまでに、ロシア軍側は、ルガンスク州をほぼ全域制圧していますが、ドネツク州はまだ、北部と西部がウクライナ軍の支配下にありました。
チャフシヤールの陥落によって、ドネツク州北部のウクライナ軍は、東隣のルガンスク州と南側からのロシア軍側の攻撃にさらされることになります。
※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
―――――――
■ガザにおけるジェノサイドに対して、イスラエル国民の中ですらも、疑問の声が大きくなっている!『ハアレツ』はイスラエル軍内で「トラウマ的な戦闘体験を経験した兵士」の自殺が急増していると指摘! イスラエルの2つの人権団体「ベツレム」と「人権のための医師会」は、「私達のジェノサイド」と題したレポートを公表!『ハアレツ』のコラムニスト、ギデオン・レヴィ氏「これは単なる戦争ではない。ジェノサイドだ。そしてそれは、私達の名のもとに行われている」!
7月24日に、フランスのマクロン大統領が、9月に開催される第80回国連総会で、G7加盟国として初めて、パレスチナ国家を承認すると表明してから、英国のスターマー首相、カナダのカーニー首相も同様の表明をし、これまで盲目的にイスラエルを支持してきた西側諸国の間で、イスラエルに対する批判が高まっています。
国際世論だけではなく、イスラエルの内部からも、あまりにも凄惨なガザにおけるジェノサイドに対する、イスラエル国民の疑問の声が、大きくなっています。
『ブルームバーグ』の上級編集員、イーサン・ブロンナー氏は、7月29日、「イスラエル人は、ガザでの戦争の道徳性に疑問を抱き始めている」との記事を出しました。
ブロンナー氏によると、イスラエルの主要テレビ局のニュースで「ガザの飢餓が、世界中でどのように描かれているか」が報じられ、番組の最後に、キャスターは、「これは広報上の失敗ではなく、道徳的な失敗だったと認めるべき時が来たのかもしれない」と述べました。
キャスターのヨニット・レヴィ氏の発言の切り抜きが、以下にあります。
※Yonit Levi: “Maybe it’s time to acknowledge that this isn’t a PR problem, but a moral problem.”(Israel From Inside、2025年7月28日)
https://danielgordis.substack.com/p/yonit-levi-maybe-its-time-to-acknowledge
ブロンナー氏は、「Whats Appのグループチャットから、イスラエルの人権団体による新たな報告に至るまで」イスラエルの、ハマスやパレスチナに対する戦争を強く支持する雰囲気が薄れつつある、と指摘しています。
ブロンナー氏は、イスラエルのガザにおけるジェノサイドを疑問視する声の事例として、著名人や、団体の発言を紹介しています。まだまだ自分達イスラエルに生ぬるい、甘い認識ですが、それでも、大きく変わりつつあります。
・中道系新聞『イディオト・アハロノス』のコラムニスト、ナフム・バルネア氏「(2023年10月7日の)虐殺のあと、たとえ民間人の犠牲を払ってでも、全力でハマスを攻撃することが不可欠だった。(中略)しかし、軍人の犠牲、イスラエルの国際的地位、そして民間人の犠牲という被害は、悪化している。ハマスにも責任があるが、イスラエルにも責任がある」
・経済コンサルティンググループを運営するシャーウィン・ポメランツ氏「2年前は、正義の戦争だったものが、今では不正義の戦争であり、終わらせなければならない」(『エルサレム・ポスト』)
※Has the war become unjust? – opinion(The Jerusalem Post、2025年7月17日)
https://www.jpost.com/opinion/article-862514
・イスラエルの二つの人権団体、ベツレムとイスラエル人権医師会(Physicians for Human Rights Israel)が、はじめてガザの状況を「ジェノサイド」と表現。
・7月28日、イスラエルの5大学の学長らが、ネタニヤフ首相に公開書簡で、「現在ガザ地区を苦しめている深刻な飢餓危機への取り組みを強化する」等、求めた。
「多くのイスラエル人と同様に、私達もガザの光景に恐怖を感じています。飢餓と病気で毎日亡くなる幼児達の姿も、そのひとつです。(中略)
ホロコーストの恐怖を耐え抜いた民族として、私達には、罪のない男女、そして子供達への残酷で無差別な危害を防ぐために、あらゆる手段を講じる責任があります」。
・イスラエルの野党(中道政党イェシュ・アティッド)の党首ヤイール・ラピド氏が、今週、演説で「この戦争は、惨事であり、失敗だった」と訴えた。
※Israelis Begin to Question the Morality of Their War in Gaza(Bloomberg、2025年7月29日)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-07-29/israel-gaza-war-citizens-begin-to-question-morality-of-conflict?embedded-checkout=true
イスラエルの『ハアレツ』は、7月21日、「2023年10月7日の戦争開始以来、イスラエル軍兵士の自殺率は急上昇している」と報じました。特に、戦闘に参加した経験のある自殺者数が、増加を示しています。
イスラエル軍内では、自殺が相次ぎ、7月初旬以降だけで、5人の兵士が自殺し、そのうち3人は、現役の戦闘部隊員で、残りの2人は、ガザ紛争中の長期予備役任務を終えた予備役兵だった、ということです。
イスラエル軍内では、2023年10月7日に戦争が始まって以来、イスラエル兵士の自殺率が急上昇しており、2023年は、10月7日以降に7人、2024年には、少なくとも21人、今年は、これまでにすでに16人の自殺が報告されています。
『ハアレツ』は、個人的な理由の自殺は減少しており、「トラウマ的な戦闘体験を経験した兵士」の自殺が増えている、と分析しています。
※IDF Trainee Dies After Suicide Attempt as Military Suicides Continue to Rise(Haaretz、2025年7月21日)
https://www.haaretz.com/israel-news/2025-07-21/ty-article/.premium/idf-trainee-dies-after-suicide-attempt-as-military-suicides-continue-to-rise/00000198-2b7e-da4b-a7d9-3ffe4d8f0000
『ハアレツ』紙のコラムニストであり、同紙の編集委員会のメンバーでもあるギデオン・レヴィ氏は、30日、「これは単なる戦争ではない。ジェノサイドだ。そしてそれは私達の名のもとに行われている」との「オピニオン」記事を、『ハアレツ』に出しました。やっとまともで正常な認識が、形になって、表に現れてきました。
レヴィ氏は、2008年にユーロメッドジャーナリスト賞、2001年にライプツィヒ自由賞、1997年にイスラエルジャーナリスト連合賞、1996年にイスラエル人権協会賞を受賞ています。また、『The Punishment of Gaza(ガザの懲罰)』(2010、Verso Books)という著書もあります。
記事の書き出しは、強烈です。
※ここから先は【会員版】となります。会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して、御覧になってください!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
―――――――
― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ― – ―
それでは、本日も1日、よろしくお願いします。
YouTubeへの高評価とチャンネル登録も、よろしくお願いします。10万人登録まであと少しです!
ご支援のほども、よろしくお願いします。
※日刊IWJガイドのフルバージョン(会員版)は下記URLより御覧ください。
https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20250804
IWJ編集部(岩上安身、六反田千恵)
IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト【 https://iwj.co.jp/ 】
公式X(旧ツイッター)アカウント【 https://twitter.com/iwakami_staff 】