「米国にいくミサイルを日本が攻撃すれば日本にミサイルが飛んでくる」――先制攻撃による敵基地攻撃が北朝鮮の容赦ない反撃を招く!? 岩上安身が元外務省国際情報局長・孫崎享氏に訊く! 2017.8.12

記事公開日:2017.8.12取材地: テキスト動画独自
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(文:尾内達也・城石エマ 記事構成:岩上安身)

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※9月2日、テキストを追加しました。

 8月29日午前5時58分頃、北朝鮮がミサイルを発射し、6時12分頃に北海道の襟裳岬(えりもみさき)の東約1180キロの太平洋上に落下したと発表された。政府は今回のミサイル発射実験を受け、Jアラート(全国瞬時警報システム)を発動。北海道や青森県などの12道県に「頑丈な建物や地下に避難せよ」と警告が出された。

▲首相官邸の速報ツイート

 しかし、Jアラートのアナウンスがあったのは6時2分で、6時5分頃から約2分間、ミサイルは北海道上空を通過していたという。アナウンスからわずか3分の間に頑丈な建物や地下に避難などできるはずもない。

 ものものしい「国民保護サイレン」の音や携帯電話に配信された緊急速報は、結果的に、いたずらに国民の不安を駆り立てただけで、何ら役に立たなかった。また、ミサイルの破片など日本への落下物はなく、被害を受けた人々もいなかった。

 そもそも、このミサイルは日本を標的に攻撃を仕掛けたものではなく、日本への着弾の可能性はきわめて低く、弾頭も空であった。目的は実験(ないしは示威目的)であって、本来ならば国民をパニックに陥らせないために日本政府は国民に冷静な対応を呼びかけるべきだったはずである。

 安倍総理は早朝の会見で、「我が国に北朝鮮がミサイルを発射」したなどと述べたが、明らかなミスリードである。

 もちろん、北朝鮮が度重なるミサイル発射実験を強行することは対外的な緊張を増すばかりであり、国際社会と連携し、徹底的に批判すべきであることはいうまでもない。

 朝鮮中央通信によれば、今回発射されたミサイルは中距離弾道ミサイル(ICBM)「火星12」。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は今回のミサイル発射について、「侵略の前哨基地であるグアム島を牽制する意味深い前奏曲となる」などと米国を挑発している。

 これまでも米朝では激しい挑発合戦が続いてきた。2017年7月に北朝鮮が2発のICBMを発射して以来、ニューヨークの株式が200ドル超下落。8月9日には、北朝鮮の金絡謙(キム・ラクギョム)戦略軍司令官が「火星12」をグアム島沖30キロ~40キロの海上に4発同時に着弾させる計画を発表。これに対し、米軍はグアムに配備しているB1爆撃機(※)による北朝鮮への爆撃準備を整え、緊張が高まっていた。

▲戦略爆撃機・B1-B Lancer(ウィキメディア・コモンズより)

※B1爆撃機:米ソの冷戦期、超低空を高速で飛行し、防空網をすり抜けて敵地に核爆弾を投下する戦略爆撃機として計画された。開発当時、「ステルス」という概念はまだ存在しなかったが、敵のレーダーに捕捉される確率を低下させようと、機体を滑らかな曲線で構成するブレンデッドウイングボディーを採用。超音速飛行と安定した離着陸性能の両立を目指し、飛行中に主翼の後退角を変化させられる可変翼を備えた。また、発動機は新開発のアフターバーナー付きターボファンエンジンを4基搭載、超低空を飛行するための地形追随機能を持つレーダーや電波高度計など当時の最新テクノロジーも取り入れた(時事ドットコムニュース、B1ランサー爆撃機 写真特集)

 このミサイルのもつ意味は、北朝鮮からの、米国への「核ミサイルをもつ独立主権国家として北朝鮮を承認せよ」というアピールである。日本は眼中にない。

 にもかかわらず、本来であれば「局外」に置かれているはずの日本政府は、同盟国・アメリカの「危機」を見て、PAC3を陸上自衛隊の高知駐屯地に配備した。命じたのは8月3日の第3次内閣改造で防衛大臣に返り咲いた小野寺五典氏である。

 小野寺氏は防衛大臣に就任する直前に発売された、極右月刊誌『WiLL』8月号に掲載された「専守防衛から先制攻撃へ」と題する座談会で、あろうことか「ミサイル発射前に敵基地を攻撃する」先制攻撃の必要性を熱心に説いていた人物である。先制攻撃後に日本が残存核戦力によって報復攻撃を受けるリスクや、その破滅的な被害想定など、一切考慮も言及もない。一太刀浴びせることだけで頭がいっぱいで、その後のことは何も考えない。日本の「伝統的お家芸」とも言うべき短慮がむきだしである。

 繰り返すが、北朝鮮は、米国しか相手にしていない。北朝鮮の目的は、米国に対し、核を保有したまま北朝鮮を独立主権国家として承認させることにある。日本は眼中にない。

 休戦中の朝鮮戦争の戦う主体は米国・韓国軍対北朝鮮軍であり、本来日本の出る幕はない。北朝鮮のトップの狙いはグアムだとさんざん言っているのに、日本国内にあたかも北朝鮮のミサイルが着弾する可能性があるかのように見当違いの方向で政府が騒ぎたてる。国内で緊張を高め、北朝鮮ミサイルの話題一色にしてしまって、森友・加計学園問題という安倍政権のスキャンダルを忘れさせようという意図が見え見えである。

 米国・韓国軍対北朝鮮軍の争いに首を突っ込み、日本列島を狙っているわけでもないミサイルを日本が途中で迎撃すると小野寺防衛相は発表した。これに対して北朝鮮は8月9日、小野寺防衛相を名指しで批判。「朝鮮民主主義人民共和国はすでに、日本列島を瞬時に焦土化できる能力を持っている」「核兵器による無慈悲な一撃で、日本列島が太平洋に沈没するかもしれない」と、日本への敵意を露わに表明した。これは冗談ではすまない。現代の核兵器(水爆)の破壊力は、広島、長崎に投下された原爆とは比べものにならない。

 8月15日付のウォール・ストリート・ジャーナルによると、金正恩委員長はグアムへのミサイル攻撃をひとまず見合わせたという。しかし、日本政府はその後18日、中国・四国地方の9県でJアラート訓練を実施した。

 「有事」が近づいてきているのだと錯覚させられた住民もいただろうが、しかし、最も懸念しなくてはならないのは、もし万が一、グアム行きミサイルが途中で落下して、中国・四国地方に落ちる可能性がほんわずかでもあるとしたら、一番心配しなければならないのは、愛媛県にある伊方原発、島根県に存在する島根原発への着弾や周辺への落下である。原子炉建屋が破壊されなくても、送電インフラが破壊され、一帯が停電するだけで、メルトダウンが起き得ることを我々は、2011年の福島第一原発事故で身をもって知ったはずである。

 しかし、日本政府は「北朝鮮のミサイルが降ってくる」と脅しながら、原発に被害が及ぶ可能性については全くスルーであった。安倍総理は29日にミサイルが発射された際も、「我が国に北朝鮮がミサイルを発射」などと大袈裟に危機を煽っておきながら、原発のリスクに触れることはなかった。

 こんな無責任な政府が、世界中のどこにあるだろうか? 政府が本気で日本国民を守ろうなどと考えていないことは、明明白白である。

 挑発の応酬で一触即発の状態から、ミサイル攻撃の中止へと情勢はめまぐるしく変転しながらも、米朝の緊張関係は依然として続いている。

 岩上安身は元外務省国際情報局長の孫崎享氏に、こうした米朝危機の背後にある戦略的・技術的構造について聞いた。

▲孫崎享氏(2017年8月12日)

 なお、本記事は、8月12日に行われたインタビュー「日米開戦の隠された真実に迫る!新刊『日米開戦へのスパイ 東條英機とゾルゲ事件』著者・孫崎享氏 (元外務省国際情報局長)に岩上安身が訊く!第一弾」からの抜粋である。インタビューの全編はぜひ、以下のアーカイブよりご視聴いただきたい。

記事目次

■イントロ

  • タイトル 日米開戦の隠された真実!新刊『日米開戦へのスパイ東條英機とゾルゲ事件』著者・孫崎享氏
  • 日時 2017年8月12日(土)15:00〜18:00
  • 場所 IWJ事務所(東京都港区)

日本に届くノドンは200発から300発がすでに実戦配備されている!? 日本列島に着弾可能なノドンは、30年前から開発されていた!

岩上安身(以下、岩上)「ゾルゲの事件に入る前に、アップトゥデートなテーマである北朝鮮ミサイル問題で、これをやらないわけにはいかないだろうと思いますので、北朝鮮のミサイル問題を取り上げます。

 なんと、今、米朝間の挑発の応酬で、とうとう米朝関係が一触即発なんじゃないかというところまで来ていると報じられています。

 孫崎先生には、今まで何度もこの話はしていただき、『この状態は大変危険であるけれども、この緊張を持続させることが彼らの目的である』とお話されてきたのですが、ここに安倍晋三第三次改造内閣が発足し、小野寺(五典)さんという方が出てきて、余計なことを言っていますので、それを取り上げたいなと。

 これ(パワポの画面を指さし)、ババババッと飛び上がっているのは、7月4日に朝鮮中央テレビが公開したICBM発射実験の際に撮影されたとする写真です。ICBMって大変ですよね」

孫崎享氏(以下敬称略、孫崎)「そうなんです」

岩上「大陸間弾道弾ですよ」

孫崎「そうなんです。多くの国民は(真剣に)考えなければいけないのですが、日本に来るノドンは200発から300発、もう実戦配備されています」

岩上「日本に届くミサイルはもうとっくにできている。10年以上前からそうですよ」

孫崎「10年以上じゃない。たぶん、1986年、イランイラク戦争のときに私はイランにいて、その時にはノドンをイランが北朝鮮から買って、それを発射しているからね。もう30年ですよね。というぐらいに、すでにあるんですよ」

岩上「もう詰んでた」

米国に届くICBMの完成は時間の問題だった!? 米国に核の均衡(相互確証破壊戦略)を求める北朝鮮と「叩き潰す」姿勢の米国・トランプ政権

孫崎「ICBMはなかなかできなかった。だけど、考えてみると、ICBMも私が国際情報局長をやっていた1998年ぐらいに、日本を越えて行ってるから、もうこれは時間の問題だったんです」

岩上「なるほどね。それで、このICBMの問題が重要だというのは、アメリカ本土に届くから、という話ですよね」

孫崎「そういうことです」

岩上「アメリカが急にムキになってるのは、日本に届く(ミサイルの存在)は別に気にしちゃいないんだけど、アメリカ本土に届くという話になると、急に冗談じゃないぞって本気になる。そして、このICBMに加えて、北朝鮮が核弾頭の小型化ができているのか、どうか。核弾頭を小型化しないと、そのICBMに搭載して、米本土まで持っていけないと。

 運搬手段(ミサイル)の開発と核弾頭の小型化。これには相当な技術がいる。まだまだ時間かかるだろう、そう言われていたけれども、核弾頭の小型化もそこそこできているだろうという情報もあります。

 そうなると、北のICBMが米本土にもう届くということになって、アメリカと北朝鮮との間で軍事的な核のパリティ、均衡ですよね。相互確証破壊戦略(※)。これを結べと、北朝鮮は、そういうことを迫っているわけです。しかしアメリカは北朝鮮を独立主権国家として承認しないし、結ばないという態度。

※相互確証破壊戦略:一方が核兵器を先制的に使用すれば、他方が必ず報復攻撃を行う戦力をもつ(具体的には原子力潜水艦によるSLBM)。そのため、最終的に双方ともに核兵器により完全に破壊し合い、滅びてしまうことを相互に確認することで、核戦争への突入を抑止する戦略。これが核の均衡をもたらし、実際には双方とも先制攻撃を行えない、核による抑止力のきいた安定をもたらすと説明されてきた。

 朝鮮戦争は休戦状態で、まだ戦争は終わっていません。北朝鮮はこのままの状態で平和条約を結ぶことを求めている。核を互いに保持したままお互いににらみ合いながら、生存を保証しろということを言っているわけです。この状態で、つまり、アメリカがロシアや中国のような核大国との間で結んでいるのと同じ関係を、この小国北朝鮮との間で結べと言っているわけですよね。

 ところがここへ来て、いやいや、(平和的共存を拒否し)叩き潰してやるということをトランプは言っています。

8月9日、北朝鮮の戦略軍司令官は、新型の中距離弾道ミサイル『火星12』をグアム島の沖30キロから40キロの海上に4発同時に撃ち込む案(※)を検討していることを発表しました。

※北朝鮮のグアム島周辺への4発同時発射計画:8月10日付の朝鮮中央通信によると、北朝鮮軍の金絡謙・戦略軍司令官は9日、中距離弾道ミサイル「火星12」4発を同時に米領グアム島周辺に向けて発射する計画を検討していると表明した。計画では、ミサイルは「島根県、広島県、高知県の上空」を通過し、グアム島周辺30~40キロの水域(アメリカの主権が及ぶ領海12海里(約22.2キロ)のすぐ外側)に着弾させるという。

 この新型中距離弾道ミサイルは、島根、広島、高知など日本の各県の上空を通過することになると言ってるわけです。ICBMはまだニューヨークまでは届かないかもしれないけれども、少なくともシアトルとか、楽々と、サンフランシスコも届くんじゃないかと言っております」

米国はB1爆撃機で北朝鮮を爆撃する準備! そもそも米国に独立主権国家を爆撃する自由はあるのか!? 自衛隊は護衛機で集団的自衛権のデモンストレーション!

岩上「日本政府は8月12日、地上配備型迎撃ミサイルPAC3を上空通過予定の陸上自衛隊の高知駐屯地に配備。だいたいPAC3というのは、いちいち引っ張っていって、そこまで持っていかなきゃ話にならないので、急に撃たれたときには何も機能できないんですけど、これをそういう騒動の中で配備したと。

 自国が攻撃されているわけではないんですよ。北は日本を狙ってるって言ってるわけじゃないんですよ。だけど、途中で撃ち落とすと。こういうことを言っちゃってるわけですね。

 連続で言っちゃいますけど、これに対して、アメリカの国防総省は、北朝鮮を攻撃する手段の一つとして、グアムに配備しているB1爆撃機ですね。B1爆撃機で爆撃する準備を整えたと、これNBCテレビが報道して、実際、B1は核を搭載しないけれども」

孫崎「もう飛んでますからね」

岩上「飛んでますよね。朝鮮上空を飛んでる」

孫崎「そう。飛んでる」

岩上「護衛機として韓国機とか、あるいは自衛隊機が護衛機として、ついていくという。それも集団的自衛権のデモンストレーションだと思うんですけど、グアムからB1爆撃機を飛ばして、北朝鮮を爆撃する。ここから以下は僕のツイートです。僕が昨夜、書いたことですけど。『グアムからB1爆撃機を飛ばして、北朝鮮を爆撃する自由が、米国にどうしてあるんだ』って。そもそもやっていいかどうかという議論を国際社会はすっ飛ばしてると思うんですよ。

 じゃあ『北朝鮮が自衛のためにグアムにミサイルを撃ち込むっていうのは、売られた喧嘩を買うって話じゃないか』って。それはそれで、両者で喧嘩をやるっていうのは、極端な話、よそ様の話ですよ。『そこになんで日本が首を突っ込むのか』と」

小野寺防衛大臣の先制攻撃論は米国の利益のためのもの! 先制攻撃による敵基地攻撃ですべてのミサイルを壊滅するなど不可能! 残存核戦力で容赦ない報復を受けるのは日本!

岩上「同盟国が喧嘩をおっ始めようとどうであろうと、そんなことは知ったこっちゃなくて、日本の安全第一に振る舞うのが日本の政治家のはずだと思います。

 何を言いたいかというと、小野寺さんが、極右月刊誌『WiLL』の2017年8月号で、『専守防衛から先制攻撃へ』というタイトルで、なんと元防衛大臣の中谷(元)さんと長島(昭久)さん(元民進党衆議院議員)と小野寺さんの3人で、つまり、安全保障問題に関して責任あるポジションにかつていた人、今からなる人、実際になっちゃった人が、こんな極右雑誌の中で、『先制攻撃』ということを言ってるわけですね。

 なぜかといえば、発射前のミサイルを無力化するのがいちばん確実だからだと。PAC3で迎撃するには限界があると、ミサイル防衛システムの無効性を認めた上で、そう主張しているんですよ。相手の領土に届く装備を持たなければいけないと。だから、ミサイルを撃たれたから撃つのではなくて、その前に叩けってことは、もう完全な先制攻撃ですよね。

 それ、誰のためにやるの?って、米国のためじゃないですか。米国のために先制攻撃によって敵基地攻撃をやると。そして、小野寺さんは就任会見でも同じ発言をしました。我々、防衛省の記者会見、日頃、入れてもらえないんですけど、今回は、なぜか入れてもらえて。

 それで、敵基地攻撃論について『防衛省、自衛隊としてしっかり様々な提言を行っていく』と明言。敵基地攻撃論をやることについて明言してるわけですね。先制攻撃による敵基地攻撃で、すべてのミサイルを壊滅などできっこない。これはもう、孫崎先生がこれまで散々言ってることで、山の中に隠れているミサイルを発射準備直前に、ヒュッと出てきて飛ばすのを衛星で発見し、確実に迎撃できるのなんていうのは、勘違いもいいとこだと。

 (軍事ジャーナリストの)田岡俊次さんが何度も何度も言っていることでもありますが、防衛省のかなり偉い人でも、衛星による監視技術を理解してないと。ずーっとその国の上に止まって、静止衛星のように、24時間まったくずっと監視し続けると思いこんでると。アホかと。軌道上をぐるっと回転しながら、何時間かおきに写真を撮っていくっていうのが関の山であって、そんな技術しかないのに、ミサイル発射の兆候を一瞬にして見て取って、10分後に発射されるよりも先に日本のミサイルが届いて、発射前のミサイルを破壊するなんて、漫画の漫画だと。

 これはもう、田岡さんとか、孫崎さんとか、そうした専門家の方々が何度も言っておられることなんですけど、仮に発射前にでも、基地あたりにミサイルをぶち込んだとするじゃないですか。当然、残存核戦力が残りますよね。そして、その残存核戦力は日本に対して容赦ない核報復攻撃を行うわけですよね。小野寺さんは、その結果を考えているのか、とも言いたいわけですよ。

 すでに防衛大臣になってしまった人ですから。だから、今度の内閣は、支持率が上がったとかなんとか言ってますけども、とてつもなくとんでもないことを言う人を出しちゃったと。しかもこのタイミングで」

北朝鮮のICBMはすでにニューヨークに到達する能力がある!? 米国へのICBM発射に対する先制攻撃はありうる!?

岩上「ちょっとその前に戻りますが、この敵基地攻撃論者の小野寺防衛大臣に対して、北朝鮮金正恩委員長は、名指しで非難しました。朝鮮中央通信が伝えたところによると、北朝鮮は今月9日、『日本列島を瞬時に焦土化できる』『我々はその能力はもう全部持っている』『もう装備は全部終わっている』『日本列島が太平洋列島に沈没するかもしれないことをはっきり理解するべきである』というふうに言ってるわけですね。

 敵基地攻撃論を唱える小野寺防衛大臣を名指しして、我が国への先制攻撃を正当化しているとして、無知で狡猾で軽薄と。狡猾でありながら軽薄で無知ってことが成り立つのかなっていう気もしますけど」

孫崎「狡猾はいらないんじゃないですか」

岩上「ご本人に狡猾はいらないですね。でも、小野寺さんを操ってる人は、非常に狡猾ですよね」

孫崎「ああ、そういう意味でね」

岩上「で、小野寺さん自身は、極めて無知で軽薄であるということは、間違いないと思いますよ、本当に。狡猾なのは、操ってる側だと思うんです。こういう流れなんですけど。先生、これどう思います?」

孫崎「まず2つ。話をするといろんなことがあるので、まず敵基地攻撃論からいきましょう。これ非常に重要なポイントは、日本に攻撃がされる。それに対して、基地を攻撃するという論は、あるかもしれない」

岩上「正当防衛の論理としてね」

孫崎「ところが、これのいちばん大切な、敵基地攻撃論は、アメリカのためにやるということなんです」

▲孫崎享氏

岩上「グアムというのは、アメリカの基地ですからね」

孫崎「いやいや、グアムよりも」

岩上「あるいは米本土」

孫崎「岩上さんのさっきの説明で少しだけ違うところは、実は、アメリカへ撃つときには、北極を通るんです。そうすると、サンフランシスコへ行くものと、ニューヨークへ行くのとは、そんなに違わないと思います。ということで、もうニューヨークに到達する能力は、私は持ってると思います」

岩上「もう持ってると?」

孫崎「持ってると思います」

岩上「一般的にはシアトルまでは行くけれども」

孫崎「うん。シアトルに行くってことは、同じことなんです。北極から行くから」

岩上「距離的にも、届き得ると?」

孫崎「うん。もう届き得ると見ていいと思います」

岩上「見ていいと」

孫崎「そこまで行ってると思います」

岩上「あと核弾頭の小型化もできている?」

孫崎「小型化は、私はわかりませんけど、できてるかもしれない。だけども、ニューヨークあたりにまで届く(水準)というのは、もう間違いなく行ってると思います。

 問題は、敵基地攻撃論というのは、ICBMを発射するときには、かなりまだ、液体燃料を使ったり、発射することがわかる状況なんです。だから、先制的に攻撃をしようと。撃つ前に先制攻撃をしようという」

岩上「ある程度、察知ができると。準備に時間がかかるからですね」

孫崎「そうそう。だから、そこへ攻撃するということはありうる。ということで、先制攻撃が出るんですよね。だから、アメリカに撃つミサイルに先制攻撃をするということは、これはありうるんです」

北朝鮮が200~300発も保有する日本への至近距離のミサイルを全弾迎撃して撃沈することは決してできない! 「米国を守るために日本が犠牲になる愚かな敵基地攻撃論」

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