【岩上安身のツイ録】「ここに目覚めた人がいる!」―― 映画「スノーデン」の監督オリバー・ストーンが岩上安身の質問にビビッドな反応!!スノーデンが明かした米国による無差別的大量盗聴の問題に迫る!! 2017.1.18

記事公開日:2017.1.18取材地: テキスト
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(岩上安身)

※2017年1月18日のツイートを再掲・加筆しています。

 東京ミッドタウンのリッツカールトン1F。映画「スノーデン」のオリバー・ストーン監督の記者会見会場。スタートは12時の予定。電波状況が良好ではないため、中継ではなく録画で。監督への独自取材は今回はなし。

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 オリバーストーン監督の記者会見、幸い、最初に質問ができた。日本の我々に関わる最も重要な部分。スノーデンは、日本の横田基地内で働いていた頃を述懐して、NSAは日本でも盗聴をしていたと証言している。

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 その内容についてスノーデンの言葉を、ストーン監督は映画の中でこう再現する。「(日本への)監視は実行した。日本の通信システムの次は、物的なインフラも乗っとりに。ひそかにプログラムを、送電網や、ダムや、病院にも。

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 …もし日本が同盟国でなくなった日には、彼ら(日本)は終わり。マルウェア(不正な有害ソフト)は日本だけじゃない。メキシコ、ドイツ、オーストリアにも」。こうしたスノーデンの言葉に、映画では日本列島から電気の灯りが消えてゆく、全電源喪失のイメージ画像が重ねられる。

 日本中のあらゆるインフラにマルウェアが発動できるよう仕掛けられていて、その結果、本当に日本列島全体が全電源喪失となったとしたら、その時に、原発はどうなるのか。原発にもマルウェアは仕掛けられているのか。スノーデンの発言は事実なのか。

 僕の質問に刺激を受け、また歓迎してくれたのだろう。ストーン監督は、「ここに目覚めた人がいる。アメリカでもヨーロッパでもまったくこうした質問を受けなかった」と誉めてくれた。

 そうして、かなり長い回答をしてくれた。とても重要な話である。今、この会見の録画を配信できるように、準備中。準備ができ次第、配信するのでぜひ、ご覧いただきたい。

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 この米国による大規模で、無差別な大量盗聴の問題は、共謀罪や通信傍受の問題ともつながる。もちろん、対米従属の問題ともつながるし、今後、米国が企てている、帝国の膨張のための際限のない戦争計画と、そこに日本が巻き込まれてゆく問題ともリンクする。

 この「スノーデン」という映画は、一面ではラブストーリーでもある。リンゼイという実在の恋人との、やり取りが描かれ、秘密を抱えて不自然に生きることを余儀なくされる男性と、自然にのびのびと生きようとする女性の、ある意味では普遍的な葛藤も描かれる。

 スノーデンは、大規模盗聴を行うNSAと非人道的な工作を行うCIAのやり方に耐えかねて、内部告発を決意するが、それは20歳の時からつきあって、パートナーとして一緒に暮らしてきた最愛の女性リンゼイとの別れを意味した。

 スノーデンは香港で、英国紙ガーディアンの記者らと接触して、NSAによる大規模盗聴を暴露、直ちに米国によって追われる身になるが、香港を脱出、パスポートを無効にされたためにモスクワの空港で飛行機を降りる。その後、ロシアでの滞在が許された(ガーディアン紙の暴露、そしてスノーデン自身が名乗りをあげた直後の2013年6月14日に、「自由を求めて『米国へ亡命』する時代から『米国から亡命』する時代へ~迫りくるサイバー時代のファシズム」という記事を書いてアップしている。再アップしたので、ご一読いただきたい)。

 スノーデンは、モスクワで生活しており、その後、リンゼイもモスクワヘ飛び、2人は無事に再会し、一緒に暮らしているという。エンドロールでその事実が告げられる。もちろん、これは現在進行形の現実の物語であり、ハッピーエンドが訪れたとはまだ言えない。スノーデンが、米国で裁かれる可能性がなくなったわけではない。

 ぜひ、1/27に封切りになる、この映画「スノーデン」をご覧になっていただきたいと思う。また、今夕、6時半からのジャパンプレミアのあとのアフタートークもIWJで中継するのでご覧いただきたい。

 ぜひ、1/27に封切りになる、この映画「スノーデン」をご覧になっていただきたいと思う。また、同日、夕方6時半から行なわれたジャパンプレミアのあとのアフタートークもIWJで中継したので、ご覧いただきたい。

 公共性に鑑み、この会見の動画はしばらくフルオープンにするので、ぜひ拡散をお願いします。

 また、本日(1月18日)19時からは、スノーデンへの単独インタビューに成功した小笠原みどり氏へのロングインタビュー前編を再配信する。

 明日(1月19日)も同じ時間19時から同じURLで後編を再配信するのでお見逃しなく。

 オリバー・ストーン監督の作品なのだから、当然のように、独立プロの自主映画のようなみすぼらしさはない。ロケにもふんだんに金がかかっているし、映像処理も見事だ。しかし、会見の最後で、ストーン監督は、今回は米国の資本参加はなかったことを明かし、圧力があったことを匂わせた。

 資本はヨーロッパなど米国以外の国から集めた、という。また、米国内の配給も小規模なものらしい。日本の配給会社への感謝の言葉も述べていた。アカデミー監督賞に2度受賞した輝ける名声の持ち主にしても、帝国の監視網を取り上げるとこんな苦労をする。

 苦労するとわかっていても正面からこの重大なテーマを取り上げたオリバー・ストーン監督には、心から敬意を表したい。繰り返すが、「スノーデン」は、ぜひ、観に行っていただきたい。我々全員の身にふりかかる問題である。

『スノーデン』
1月27日(金)TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー
配給:ショウゲート ©2016 SACHA, INC. ALL RIGHTS

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