【特別掲載!】基本的人権を停止させ、国民が「公の機関」の指示に従う義務をうたう「緊急事態条項」を警戒せよ!~『前夜・増補改訂版』より抜粋第2弾!「第九章 緊急事態」をアップ! 2016.6.17

記事公開日:2016.6.17 テキスト
このエントリーをはてなブックマークに追加

特集 憲法改正|特集 前夜

 『前夜・増補改訂版』より、岩上安身による「まえがき」に続く第2弾として、自民党改憲草案の第98、99条に新たに盛り込まれた「緊急事態条項」に関して取り上げた第九章をpdf版で公開する。

 「第九章 緊急事態」の書き出しで、岩上安身はこう語っている。

 「自民党案で、わざわざ章として新設された、第九章『緊急事態』です。新設なんです。つまり、こここそが、自民党の改憲案の本当の狙いといっても過言ではありません」

 旧版の『前夜』が刊行されたのは、2013年12月。書籍にまとめられる前の鼎談が行われたのは6月10日。ちょうど今から3年前の時点から、自民党がこの改憲案に秘めた「意図」の核心を突いていたことがわかる。澤藤統一郎弁護士、梓澤和幸弁護士、岩上安身の3人は、鼎談を行った時点で、安倍政権が新設を狙う「緊急事態条項」が基本的人権を停止させる危険性を持つものであることを指摘している。

▲梓澤和幸・岩上安身・澤藤統一郎『前夜・増補改訂版』

▲梓澤和幸・岩上安身・澤藤統一郎『前夜・増補改訂版』

 梓澤弁護士は、「緊急事態条項」が発令された際に軍が権力を握った場合に想定されるケースとして、関東大震災後の朝鮮人虐殺事件を挙示。「公権力が限られたルートを通じて、朝鮮人についてまったく誤った、暴力的なイメージを流し、戒厳令が敷かれているのに、民間の自警団が組織され、誤った公的扇動のもとに多数の朝鮮人虐殺が行われた」と述べている。

 自民党改憲草案の「緊急事態条項」には、国民が「公の機関」の指示に従う義務をうたっている。この「公の機関」には、自民党改憲草案第9条で規定されている「国防軍」も含まれている。「緊急事態条項」のもとで「国防軍」に権力が集中すれば、軍や警察など、武力を備えた公権力が深く関与した関東大震災後の朝鮮人虐殺事件のような、おそろしく暴力的な事件が再び起きかねないだろう。

 安倍政権が創設を目指す「緊急事態条項」がいかに危険なものか、必読のテキストである。参院選の投票日前に、多くの方にぜひご一読いただきたい。(IWJ編集部)

『前夜・増補改訂版』より「第九章 緊急事態」抜粋(PDF)

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

関連記事


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です