普天間「県外移設」の公約破棄だけではない!裏金作り?カレンダー配布?偏向ラジオ放送!?沖縄担当相の島尻安伊子参議院議員に浮かび上がった疑惑の数々!ついに刑事告発される!  2015.12.4

記事公開日:2016.1.23地域: テキスト 動画 独自
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(原佑介)

※1月23日テキストを追加しました!
※公共性に鑑み、ただいま記事全文公開中!

 「命をかけて県外移設に取り組む!」

 こんな勇ましい公約を掲げながらも、当選したらあっさり反故にし、「島“売” アイコ」などと揶揄されているのが、沖縄選出の参議院議員、島尻安伊子・内閣府特命担当大臣(沖縄・北方担当大臣兼科学技術政策担当大臣兼宇宙政策担当大臣)である。

 島尻大臣は2010年の参院選で、「命がけで米軍・普天間基地の県外移設に取り組む」と訴えて票を集めながら、当選後には公約を破棄し、180度転向して辺野古への移設賛成に回り、県民の反感を買った。島尻大臣の選挙区は沖縄だが、出身は宮城県で、沖縄にルーツを持たない。

▲島尻安伊子議員(島尻安伊子議員公式ホームページより)
▲島尻安伊子議員(島尻安伊子議員公式ホームページより)

 単に政治的に「変節」しただけでなく、2012年には、辺野古新基地建設関連工事の受注業者4社から350万円の献金を受けていたことも発覚した。辺野古移設工事の利権にも一枚噛んでいたわけだ。転向には「党利」も伴っていたわけである。にもかかわらず、辺野古新基地建設に反対する市民らの運動を「責任のない市民運動」などと非難し、さらには「危険な行為に先んじて対策を打つことが必要」と警察や海保など実力組織による弾圧を示唆するなど、その二枚舌、変わり身の素早さには驚嘆を禁じ得ない。

 自分を議員に、さらには大臣にまで押し上げたのは、今の彼女が「責任のない市民運動」と揶揄している辺野古移設反対派の沖縄県民である。政治家以前に、人間としてどうなのか、疑問であると言わざるをえない。

 現在、宜野湾市長選で、現職の佐喜真淳氏(自民、公明推薦)と志村恵一郎氏(翁長県政与党支援)が激しいつば迫り合いを演じている。佐喜真候補を応援する島尻大臣は、応援演説だけでなく、普天間基地返還後のディズニーリゾート誘致実現に奔走するなど、精力的に行動していると報じられているが、「二枚舌」大臣が前面に出れば出るほど、佐喜真候補の信用にも傷がつくのではないか。

 公約違反を開き直り、辺野古推進派の筆頭議員にまで転身した島尻大臣だが、今では単なる公約違反にとどまらず、「政治とカネ」や「公職選挙法違反」の疑惑までかかっている。

 2015年12月4日、IWJは島尻大臣を公職選挙法違反、政治資金規正法違反で刑事告発した「安保法制賛成議員の落選運動を支援する弁護士・研究者の会」の呼びかけ人である阪口徳雄弁護士、上脇博之・神戸学院大教授にインタビューし、島尻大臣の「暗部」に迫った。

<会員向け動画 特別公開中>

■全編動画

  • 日時 2015年12月4日(金)15:00~
  • 場所 あさひパートナーズ法律事務所(大阪府大阪市)

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阪口弁護士「憲法違反の法律に賛成したというだけで国会議員失格」落選運動支援の会が取り組む「落選運動」の意味

 「安保関連法賛成議員の落選運動を支援する・弁護士・研究者の会」(以下「落選運動支援の会」)は、その名の通り、安保法制の採決に賛成した議員の落選運動を呼びかけ、運動を支援する活動に取り組んでいる市民団体だ。

 阪口氏は、「憲法違反の法律に賛成したというだけで国会議員失格だ」と批判し、「そんな議員が反省もせず、今後も政治家として居座り続けることは有害。次の選挙で落選させるべきだという立場で『落選運動支援の会』を立ち上げた」と、「落選運動支援の会」の設立趣旨を語った。

 「落選運動支援の会」は、2016年7月に予定されている参院選で改選を迎える議員を対象に、主に、次の活動を展開している。

  1. 落選対象議員の収支報告書を一元管理するサイトを立ち上げる。
  2. 落選対象議員の収支報告書の調査の過程で、不透明な収入や支出があれば、その情報をホームページに公開。違法なケースは刑事告発もする。
  3. 落選対象議員の情報の提供を広く市民に呼びかける。
  4. 市民の落選運動の中で具体的な問題が生じたときには法的なアドバイスやサポートを行う。

 すでに1.の「落選対象議員の収支報告書を一元管理するサイト」は立ち上がっており、落選運動の対象となる参議院議員の9割以上の収支報告書が公開されている。現在では、実施がささやかれている「衆参ダブル選」に備え、衆議院議員の落選対象議員の収支報告書も集め始めている。

「裏金になった疑いがある」収支報告書から“姿を消した”1050万円の行方

 「落選運動支援の会」は、「落選対象議員の収支報告書の調査の過程で、(略)違法なケースは刑事告発もする」と掲げているが、落選対象議員「第1号」に選ばれ、刑事告発されたのが沖縄の島尻安伊子議員だ。

 「落選運動支援の会」の調査よると、島尻大臣が代表を務める「自由民主党沖縄県参議院選挙区第二支部」は2011年、島尻大臣から9回にわたって計650万円を借り入れたが、その後、返済の記載は見られず、政治資金規正法で義務づけられた資産状況の欄にも記載がなかった。

 2011年内に島尻安伊子に合計650万円の借入金を全額返済したか、もしくは全額の債務免除を受けたかのどちらかであると考えられるが、その場合でも返済、または債務免除を受けた日時、金額を記載しなければならない。政治資金規正法がそう義務づけているにも関わらず、収支報告書にはその一切が記載されていなかった。650万円はどこかへ消えてしまったかのようである。

 さらに同支部は、翌2012年にも島尻大臣から計400万円を借り入れ、同年12月末の収支報告書に「借入金400万円」の記載があったが、翌2013年の収支報告書からは、やはり返済や債務免除の記載もなく、借入金400万円の記載が消えていた。いずれも「政治資金規正法違反」の疑いがある。

▲上脇博之・神戸学院大教授
▲上脇博之・神戸学院大教授

 上脇氏は、「合計1050万円となれば、市民からすれば高額。会計帳簿上、忘れてはいけないお金であり、『忘れました』というのはありえない」と指摘。「どの年も、同じ代表、同じ会計担当者、同じ事務担当者が担当している。途中で担当が交代して、引き継ぎがうまくいかなかったならそういうこともあるかと思うが、常識で考えれば、ちゃんとした収支報告書を作る気があったのか、疑わしい」と批判した。

 阪口氏は1050万円の行方について、「裏金になった疑いがある」と分析し、「2015年11月24日に島尻大臣を告発したが、島尻陣営はその日のうちに告発の情報を察知し、慌てて『忘れていました、訂正する』といっていたが、これは訂正では済まない。『とことん検察は捜査しろ』という意見書も出す」と強調した。

松島みどり元法相の「うちわ配布」の再現か!? 島尻議員が選挙区内でカレンダー配布!「公職選挙法違反」の疑い

 さらに、島尻氏には「公職選挙法違反」の疑いもかけられている。

<ここから特別公開中>

 島尻大臣は2012年12月から2015年10月頃までの間に、自身の顔写真と、「参議院議員 島尻あい子」「自由民主党沖縄県参議院選挙区第二支部」と明記した「カレンダー」を毎年2000部、3000部作製し、選挙区内である沖縄県内で無償配布した。

 島尻大臣は、「カレンダーは不特定多数に向けてお配りしたものではなく、あくまでも後援会のみなさまに手配りした。公職選挙法上も何ら問題がない」と弁明したが、09年には自らのブログで「(カレンダーを)ほしいという方は後援会事務所までご連絡下さい」と呼びかけていた。今ではカレンダーを「政治活動用のポスター」だと言い換えている。

▲阪口徳雄弁護士
▲阪口徳雄弁護士

 阪口氏は、「島尻大臣は、『カレンダーはもともとポスターなので、有価物ではない、紙ビラ配ったのと一緒だ、だから公職選挙法上の寄付には当たらない』と言っている。しかし、これは松島みどり元法務大臣が辞任するキッカケとなった『うちわ』と一緒だ」との見解を示した。

 松島元法相は、自身の選挙区内で有権者に似顔絵入りの「うちわ」を配布し、これが公職選挙法(寄付の禁止)違反にあたるとして国会で野党から追及を受けた。「うちわの形状をしていることは確かだが、財産上の有価物ではない」と釈明したが、2014年10月20日、大臣を辞任。辞任会見では、「国政に停滞をもたらしていること」を辞任の理由としながらも、「法に触れることはしていない」と言い張った。

▲「あい子カレンダー」と題した島尻大臣のブログ(現在は削除済みのようだ)
▲「あい子カレンダー」と題した島尻大臣のブログ(現在は削除済みのようだ)

 現在、島尻大臣のブログで「カレンダー」と検索しても、1件も記事はヒットしない。カレンダーに関わる記事はすべて削除したようだが、「あい子カレンダー」と題し、「去年からお配りさせていただいている(中略)多くの方々が会社や家に貼っていただいている」などと記していたことは、複数のメディアも報じており、キャッシュもネット上には残っている。むしろ、ブログを削除したことこそが、自らの「非」を認めたことに他ならないのではないか。

夫が理事長を務める専門学校が補助金を自民党沖縄県参議院選挙区第二支部に「横流し」!? 合法ではあるが、極めて悪質な「政治とカネ」問題

 島尻大臣をめぐっては、新たな「政治とカネ」疑惑も浮上している。

 2016年1月8日、調査報道NPO「アイ・アジア」が報じたところによると、島尻大臣の夫が理事長を務めている専門学校運営会社「JSLインターナショナル」(沖縄県浦添市)は、毎年、留学生支援として独立行政法人「日本学生支援機構」(文部科学省傘下)から補助金を受けているが、島尻大臣が代表を務める自民党沖縄県参議院選挙区第二支部が2013年に、「JSL」から300万円の寄付金を受けていたというのだ。同年、JSLは日本学生支援機構から400万円の補助金を受けていた。

 一見、違法性が高い行為に思えるが、「落選運動支援の会」によると、「国」ではない「特殊法人」が補助金の交付決定をしている場合、仮に補助金というかたちで国の税金が政治献金として流れても規制の対象外だという。このケースは政治資金規正法上は「違法」とは言えないが、国民としては合点のいかない話である。

 政党に寄付できるほどの資本がある学校が補助金を受け取ることがそもそもの疑問であり、これでは、身内が学校経営している政治家であれば、一種の「特権」を得られることになってしまう。制度そのものも抜け穴があり、問題だが、だからといって島尻大臣が「独立行政法人から補助金を交付された企業による政治活動に関する寄付は制限されていない」と開き直っているのはいかがなものか。国民が納めた税金を政治資金として我がものにしていることやましさを感じないのだろうか。道義的な責任を自覚してもらいたいものだが、そんな責任感があれば最初からカネを受け取っていないはずである。

 国会は、本来ならばこうした法の「抜け穴」を指摘し、改正のために議論する場所のはずだが、肝心の国会議員がその「抜け穴」を悪用している。国会議員の資格が問われてしかるべきケースである。

島尻議員に「放送法違反」の疑いも!? 島尻議員は県知事選直前に仲井真全知事をゲスト出演させる「偏向ラジオ」のメインジョッキーを務めていた!

 さらに島尻大臣は、地元FM局のラジオ番組を利用し、放送法に抵触する内容の番組を日常的に流していた可能性も指摘されている。

 沖縄県浦添市の「FM21」で、毎週土曜午後3時から4時の枠で流されている『あい子のチャレラジ』は、島尻大臣自身がメインジョッキーを務めている。

 この番組は、島尻氏がゲストとともに、主に政治に関する話題を取り扱う内容となっており、これまでに、仲井真弘多前沖縄知事や自民党・國場幸之助衆議院議員、自民党・島袋大県議会議員、自民党県連幹事長・照屋守之県議など、多くの自民党関係者などの「身内」をゲストに招いている。放送法第4条は、「政治的に公平であること」と定めており、これに真正面から違反する可能性は高い。

 中でも、仲井真前知事が出演したのは、2014年9月。仲井知事が出馬を表明していた沖縄県知事選も迫った時期(同年10月30日告示、11月16日投開票)だ。結果的に、翁長雄志新知事に10万票差の大差で敗北を喫したが、自民党は全力を傾けて仲井真知事の再選を支援していた。島尻大臣のラジオに出演したのも選挙運動の一環であると疑われても仕方がない。

 県民に対し、「命がけ」で誓ったはずの普天間基地の県外移設の公約撤回だけでなく、「政治資金規正法違反」「公職選挙法違反」「放送法違反」など、次々と違法行為を指摘され続ける「島“売”アイコ」議員こと島尻安伊子大臣。1月24日に投開票日をむかえる宜野湾市長選挙の次のヤマ場は7月の参院選だが、この選挙にはこの島尻大臣も出馬する予定である。

 沖縄県民には、島尻大臣に議員としての適性があるか、ぜひとも冷静に見極めていただきたい。

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コメント “普天間「県外移設」の公約破棄だけではない!裏金作り?カレンダー配布?偏向ラジオ放送!?沖縄担当相の島尻安伊子参議院議員に浮かび上がった疑惑の数々!ついに刑事告発される!

  1.  仲井真弘多前沖縄知事は、公約を破っても悪びれも無く平然と選挙に出た典型的な“詐欺師”だ。「命をかけて県外移設に取り組む!」という勇ましい公約を掲げながら、当選後あっさり反故にして平然としている参議院議員島尻安伊子もまた典型的な詐欺師だ。先ずは、詐欺師であると云う前提の元に島尻議員の反論を聴くべきで、細かい反論に付き合うと有権者は判断を誤る。
     詐欺師なのだから、放送法第4条の「政治的に公平であること」という定めに真正面から違反しても平気だ。詐欺師なのだから日本学生支援機構から400万円の補助金を受けていた、夫が理事長を務めている専門学校運営会社「JSLインターナショナル」(沖縄県浦添市)から、島尻大臣が代表を務める自民党沖縄県参議院選挙区第二支部が2013年に300万円の寄付金を受けていても何とも思わないのだ。根っからの詐欺師の通常業務なのだ。

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