川内原発再稼働を目前に控え、政府と足並みをそろえる規制委、避難計画の実行性を評価、周知・理解の必要性を強調~田中俊一原子力規制委員長定例記者会見 2015.7.8

記事公開日:2015.7.8取材地: テキスト動画
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 2015年7月8日(水)17時30分より、東京・六本木の原子力規制庁で田中俊一・原子力規制委員会委員長による定例会見が行われた。原子力災害の防災指針に基づいた避難計画について、田中委員長は、きめ細かく考えられており、単純に一斉避難するのではないことを周知、理解してもらう努力が必要との考えを示した。

記事目次

  • 「新しい防災指針避難計画は、きめ細かく手立てをたてている」

■全編動画

  • 日時 2015年7月8日(水) 17:30~
  • 場所 原子力規制委員会(東京都港区)

「新しい防災指針避難計画は、きめ細かく手立てをたてている」

 川内原発の再稼働が目前に迫っている中、避難計画は規制庁の範疇ではないが、避難計画に実行性をもたせるために、再稼働の前に一度大規模な訓練を行ってはどうかと記者が質問した。田中俊一委員長は、「県と調整して内閣が検討していると思うが、稼働がいつになるか分からず、その前に訓練をできるか、わからない」と答えた。

 避難計画の実行性について委員長は、訓練でどこまでできるかわからないが、と前置きし、「かなりきめ細かく内閣防災のほうが、いろんな手立てをたてている」と評価。きめ細かく避難、屋内退避、自宅退避などを分けて検討しており、単純に遠くへ避難するだけではないという。

 今回の避難計画では「かなり個人名まで特定したような形で、誰がどこにどういうふうに逃げるとか、特に今回の防災指針ではそこが非常に大事」だと主張した。

 これは、福島第一原発事故の事例を基に、一斉に車で避難行動すると逆に混乱し、犠牲者が出ることが大きな問題になった反省からきているという。田中委員長は「そうならないようにすることが一番大事」であり、「その辺はもう少し周知、いかに理解していただくかということに努力は必要だ」との考えを述べた。

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「川内原発再稼働を目前に控え、政府と足並みをそろえる規制委、避難計画の実行性を評価、周知・理解の必要性を強調~田中俊一原子力規制委員長定例記者会見」への2件のフィードバック

  1. 西遠寺 透 より:

    原子力規制委員会にたずねたいのは、ドローン規制法案の成立による新たな対応についてである。7月8日、小型の無人機「ドローン」の規制法案が衆議院内閣委員会で可決された。民主党による修正案により、ドローンだけでなく、人が乗るパラグライダーやハンググライダーも原子力発電所上空の飛行が禁止された。ドローンを禁止したのはそれ相応のリスクと、法案成立の背景となった事件がある。規制委員会は、法の「抑止力」を越え原子力発電所上空へ爆発物を積んだ飛行物体の侵入、原子力発電所や総電源発電施設の損壊を想定しないのであろうか。
    ・NHKドローン規制法案 衆院内閣委で可決
    http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150708/k10010143221000.html

  2. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    川内原発再稼働を目前に控え、政府と足並みをそろえる規制委、避難計画の実行性を評価、周知・理解の必要性を強調~田中俊一原子力規制委員長定例記者会見 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/252118 … @iwakamiyasumi
    机上の空論にすぎない。こんな詭弁に振り回される安全とは何?
    https://twitter.com/55kurosuke/status/619074233243602945

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