美浜原発3号機、期限切れで審査打ち切りか、運転不可の可能性を示唆~田中俊一原子力規制委員長定例記者会見 2015.7.1

記事公開日:2015.7.1取材地: テキスト動画
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 2015年7月1日(水)14時30分より、東京・六本木の原子力規制庁で田中俊一・原子力規制委員会委員長による定例会見が行われた。美浜原発3号機は、運転開始後40年を越える来年2016年11月30日までに再稼働に必要な審査に合格することが時間的に厳しく、委員長は運転不可になる恐れもあるとの考えを示した。

■全編動画

  • 日時 2015年7月1日(水) 14:30~
  • 場所 原子力規制委員会(東京都港区)

美浜原発3号機、審査期限切れで運転不可の恐れも

 来年2016年11月30日に運転開始後40年になる関西電力美浜原子力発電所3号機は、40年を超えて運転を続けるために必要な新規制基準への適合性審査と、高経年化技術評価審査の全てに合格することが時間的に厳しく、田中委員長は法律上運転ができなくなる可能性を示唆した。

 関西電力は、2015年3月17日に美浜原発3号機の新規制基準適合性審査を申請し、規制委員会は審査を行っている。再稼働するためには、”設置変更許可”、”工事変更認可”の審査とともに、”高経年化技術評価”も、2016年11月30日までに合格していることが条件になる。

 規制委員会は、それぞれの審査に要する時間を考えると、2015年8月末ごろまでに耐震性を審査するための基準となる地震の大きさ”基準地震動”を決定しなければ、工事変更認可と高経年化技術評価の審査が、期限である2016年11月30日までに終えることが難しいとの考えを示した。

 規制委員会は、審査を速やかに進めるためには事業者側の対応が重要との認識を示し、時間が足りないのであれば、なんらかの判断を下さなければならないとして、場合によっては同原発の審査を打ち切ることもありうることを示唆した。

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