7月8日から、原子力規制委員会による新規制基準が施行される。初日に再稼働申請を行ったのは、北海道電力、関西電力、四国電力、九州電力の4社。同日、再稼働反対の意志を示すため、北海道から九州の各地域から100名以上の市民らが集まり、「原発の再稼働を許さない!7・8声明」を行った。
冒頭、全国の原発立地地域の代表市民11名が記者会見を開き、それぞれの原発が抱える問題点を報告した後、拙速な原発の安全審査に反対する声明文を発表した。後半は、新規制基準に基づく安全審査や地域防災計画に関し、原子力規制庁と交渉を行った。安全審査を行う有識者の選定基準は何かという問いに対し、規制庁は、「審査の体制はまだ整っていないので、回答はできない」の一点張り。市民らは、回答を文書で提出するよう強く求めた。
地域防災計画を策定するにあたり、規制庁はパブリックコメントを実施したが、地元自治体や福島原発事故の被災者やからのヒアリングは行っていない。しかし一方で、大飯原発の敷地内を走る破砕帯調査の評価の過程では、関西電力から80回ものヒアリングを行なっている。市民らは「誰のための規制委員会なのか」と、不公平な姿勢を改めようとしない規制庁の姿勢を批判。被災者や関係自治体からのヒアリング実施を強く求めた。