枝野幸男経済産業大臣 定例会見 2012.4.6

記事公開日:2012.4.6取材地: テキスト動画
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(IWJ・遠田)

 2012年4月6日(金)、経済産業省本館にて行われた、枝野幸男経済産業大臣 定例会見の模様。

■ハイライト

  • 日時 2012年4月6日(金)
  • 場所 経済産業省本館(東京都千代田区)

 原発再稼働の新基準について「安全性が確認された場合でも必要がなければ(原子炉は)開けない」と述べ、電力供給力に余裕が生じた場合は再稼働を認めない方針を示した。関電は電力使用に対する消費者の意識や行動が変化していることを理由に今年8月の需給計画について未定としているが、その内容が再稼働の判断に影響を与える可能性がある。

 4大臣会合の議事録について「経緯を含めた意思決定・実績を記録し、発言者の固有名詞などは公文書管理法の趣旨を踏まえて公開する」とする一方、安全性を科学的に議論する場ではないという理由から、傍聴は認めない方針を改めて示した。

【以下、全文文字起こし】

平成24年4月6日(金) 枝野幸男 経済産業大臣記者会見 10:50 ~

○枝野大臣:
国内立地推進事業費補助金の二次公募について報告する。円高等による産業空洞化を防ぎ、企業の国内投資を促す酷な立地補助金の二次公募が本日から開始される。来週以降、全国33カ所で説明会を開催する予定。

併せて全国10カ所の経済産業国、及び、その主局において、この補助金に関する相談にきめ細かく対応するための体制を整備しているので、是非活用して頂きたい。公募の締め切りは6月1日、詳細はプレスリリースを確認頂きたい。私からは以上。

○NHK小林:
大飯原発の再稼働問題について。今日の4大臣会合で暫定唖然基準を決定する見通しということだが、昨日示された骨子の基準3を見ると事業者自らが安全確保に必要な措置を見出して、普段実施して言う事業姿勢を示す事と書いてある。

何処までやれば安全確保が出来るのか、なかなか線引きするのは難しいと思うが。この基準3を設けた意図、電力会社にどういう取り組みを今後求めていきたいのか説明いただきたい。

○枝野大臣:
昨日は骨子の報告だったので、具体的な内容を最終確認できれば発表するが、中心になるには具体的により安全性を高めるための具体的な中身について、しっかりと工程表を出させ、その工程表が適切なものであるかどうか判断すると共に、

その工程表に基づいて、しっかりと今後、監視、監督をしていくと言うことが一つ。その上で今、指摘いただいた点については、まさに今回の事故の最大の教訓は安全神話に乗っかってしまった。安全神話が何故生まれたかといえば、

なんか、ある線の外側か内側で100か0か、こういう思考に陥って、一度安全だと判断したらそれ以上の努力という物、あるいは新しい知見を取り入れて更に安全性を高めることをやって来なかったと。

従って、うーん、今後は、その、0か100ではなくて、一定の安全性が確認された場合であっても、更に、常に、安全性をさらに高める努力というのを計算して行なっていく必要がある。

従来とは全く違う立場で、あるいは見方で、安全について終りなき向上をさせていくんだ、という事について、各事業者においてもしっかりと認識を頂き、また、その認識に基づいて、ええ、少なくとも現時点で、ええ、まあ、最低限というかですね。

安全確保の、まあ、基準1を満たしている場合出会っても、更に具体的な検討や対応を求めるという趣旨だ。

○NHK小林:
今後の手続きとして関西電力の社長と直接お会いになったりするのか?あるいは文書だけのやり取りになるのか?想定について伺いたい。

○枝野大臣:
基準3については今日決定が出来れば、うーん、そのことを伝えるのに社長なりを呼び寄せるのか、それとも、それを通告した上で対応策を持って報告にこさせるのか、あの、まあ、いずれにしても私が何処かでお会いしなければいけないだろうと思っている。

○NHK小林:
大臣は昨日のぶら下がりでも地元を含めた国民の一定の理解が必要という発言をされた。これまでも滋賀や京都、大阪市など、再稼働に慎重な姿勢を示しているが、改めて滋賀や京都の知事に直接会う考えは今後あるのか?一定の理解を確認するための今後の手続きをどう踏まれるのか考えをお願いする。

○枝野大臣:
福井については、もし結論が出た場合は私が直接説明に上がろうと思っている。それ以外の地域についてはしかるべき人間が求めがあれば説明させようと思う。

○NHK小林:
しかるべき人間とは?

○枝野大臣:
それはそれぞれ、相手による。

○NHK小林:
会社からは以上だ。

○京都新聞 今川:
今の関係で大臣が行く、行かないの判断理由というのはどういう所で決められるのか?

○枝野大臣:
これもですね。何か機械的な数値で決められる性格のものではない。

○京都新聞 今川:
大臣に来て欲しい要請があった場合は、大臣が行かれる考えはあるか?

○枝野大臣:
あの、これは、あの、私の体も一つなので、あの、ケースバイケースで判断する。

○ニコニコ七尾:
2点ほどお願いする。1点目。重ねてだが、関西電力の筆頭株主である橋下大阪市長には大臣の方で直接お話する予定は今のことろないという理解でいいか?

○枝野大臣:
今の時点で株主としての立場については、今回のことと直接、コミットする関係ではない。まあ、自治体の首超さんということでは、何か具体的に要請や要望があるわけでは、今のところない。

○ニコニコ七尾:
2点目だが、原子力安全委員会は保安院が行った一次評価の確認も行なっているわけだが、今回の安全基準に関して原子力安全委員会が関与していない理由について教えて欲しい。

○枝野大臣:
あのう、これはですね。昨日も、それから、その二日前の総理の指示の段階から申し上げていると思うが、んん、なにか新しいものを零から生み出すとうことはない。何度も申し上げているとおり、3.11以降、必要性が明らかになる都度、記入安全対策と直ちに安全対策を取ることを持してきている。

それは大飯に限らず全国の原子力発電所について。それはまさに安全対策を指示するということは何らかの安全対策を満たす必要があると判断したから安全対策を指示しているわけで、そういった意味では、これは、あのう、五月雨式であったことについての批判はあるかもしれないが、

まさにわかったことから、やるべきことから順次やっていく必要があったと思っているので、そうしたものをきちっと整理をした上で、今回の安全基準という形に整理したという性格のものなので、何か、こう、技術的に新しいことについて、これでいいのかどうか、と言うことではない。

○田中龍作:
新安全基準について、先ほど大臣は工程表とおっしゃったが工程表自体がいくら素晴らしくても、ベントのフィルター、防潮堤が完成するのは数年先。その間にもし、大きな津波、大きな地震が起こったらどうするのか?それが出来無いまま工程表で行くのであれば、

新しい工程表、安全神話になるのではないかと思うのがまずひとつ。もう一つは、大臣は先程、福井には私が直接伺うとおっしゃっていて、福井県庁の筋から伝わってくる話によれば、8日に大臣が赴かれると聞いている。それは如何か?

○枝野大臣:
先ず前段の話だが、うーん、えーと、今回の基準は、ええ、福島のような大きな地震や津波によって、うーん、炉心が溶けて、燃料が溶けて、大量の放射性物質が出るような事態には至らない。と、いうことが確認できなければ、基準3は関係ないわけだ。

これはまだ確認されているかどうかは、まさにこれからの話ですが。まさにそれが確認できなければ、つまり、地震や津波によってベントの必要性が生じるような事にならないと言う事が確認できるかどうかが、これからの課題です。

○田中龍作:
逆に出来なければ大臣は新安全基準には賛成なさらないわけですね?

○枝野大臣:
いや違う。基準の中身自体が、ああ、大きな地震や津波ではベントの事態にならないことを確認するのが2つ目の基準だから、これをこれから大飯がそうなっているか最終確認をする。

○枝野大臣:
現時点では確認できていない。確認できなければ当然再稼働はできない。2つ目については、なんかいろんな所で結論ありきじゃないかとw 言われているが、メディアのみなさんこそ、結論ありきじゃないか、と思っておりまして、

私は再稼働するのかしないのか、結論出していません。結論は出していないので、行くかどうかすら決まっていない。いずれも過程のお尋ねについて、お答えをしている煮過ぎません。ただ、あの、これは当然事務方はですね。

あらゆるケースを想定して大応できるようにという、これは当然準備はしてくれているんだろうと。あるいはしてきてくれてるんだろうと思う。もし例えば、福井に行くことになったとすれば、例えば前日の夜決めて、翌日行くことはできないから、

様々な可能性についての、様々な対応をしてくれてるんだろうと思うが、その断片的な情報に基づいて、あたかも結論が決まっているかのように判断されるというのは大変迷惑な話でありまして、既に、昨日話をしたプロセスを考えた時に、

それからあの、総理等の日程を考えた時に、8日までにこれから必要なプロセスをすべてやることは不可能だということは明確ではないでしょうか。

○西日本新聞 吉田:
昨日了承された判断基準について。基準1について4つ示されている。保安院の技術的知見に関するやつで、5つの方向性が示されている。その中の一つ、外部電源の確保について。外部電源対策について4つだけ外れている。なぜ外部電源だけ外れたのか?

二次ストレステストについて班目委員長は早期の実施を求めているが、どうしてそれを今回の安全基準に入れなかったのか?

○枝野大臣:
1点目は今日、詳細が固まって報告した後で説明したほうが分かりやすいのかな、と思うが、まさに福島のような地震や津波が起こったとしても、ええ、福島のような、ああ、燃料の溶融に至らない、当事を確認する必要がある、ということが、全体としての基準1,2の基本的な考え方だ。で、大きな津波で水をかぶったり、

あるいは原子力発電所そのものではない、つまり、原子力発電所は非常に強固に色々作ってあるから、それ以外の脆弱性のある部分、例えば送電、鉄柱などは原子力発電所以外の何処で起きるかわからないので脆弱性のある話、です。そういったものが、

地震や津波でやられたとしても、福島のように、でも大丈夫か?ということを確認することが必要なわけだから、勿論外部電源について、より多重化することも重要だ。ただ、それがダメだった時でも大丈夫にするというのが、

福島の事故を起こさないということだから、なんというんでしょ。そう言う基準になっているという事です。班目委員長が言ってる二次ストレステストが必要であることの意味については、これは寧ろ班目委員長に直接お尋ねいただきたいと思うが、今、質問されたような意味ではない。と、いうふうに承知している。

○西日本新聞 吉田:
前半の質問で4つはなぜ基準1にしたのか?

○枝野大臣:
まさに自身やt並みによって、そもそも脆弱性、大きな津波が来れば水をかぶる、ある段階まで行ったら水をかぶる、

○枝野大臣:
あのう、?発電所にくらべれば、脆弱性が否定できない外部電源については落ちる可能性がある。その時に多重防護する、色んな段階で食い止めるという事の措置が必要であって、そのことについて、それぞれの段階において食い止めるための対応をしっかり取る必要がある、こういう判断だ。

○西日本新聞 吉田:
優劣があるという事か?

○枝野大臣:
優劣ではなく、そもそも福島の事故の教訓を踏まえてw、福島のような事故、あの、大災害外が起きても大丈夫なようにする。大災害が起きたときに大きな地震だけど津波を起こさないようにする、ということは、津波が起きなければ、大きな詩人で藻ですね。今回のようなことにならないわけですが。

(…会員ページにつづく)

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