東海村放射能漏れ「信じられない」現場対応 ~第8回原子力規制委員会 2013.5.29

記事公開日:2013.5.29取材地: テキスト動画
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 23日に発生し、33人の内部被ばく者を出した、東海村の加速器実験施設「J—PARC」の放射能漏れ事故について、29日、原子力規制委員会は、現地調査、事業者から聴取した当時の事故対応と、今後の課題を報告した。

■全編動画

  • 議題
    1. 高速増殖原型炉もんじゅに関する原子炉等規制法に基づく命令等について
    2. 日本原子力発電敦賀発電所2号機の使用済燃料貯蔵設備の評価等について
    3. 高速増殖原型炉もんじゅ敷地内破砕帯の調査に関する有識者会合について
    4. 日本原子力研究開発機構J-PARCにおける放射性物質の管理区域外への漏えいについて
    5. 東京電力福島第二原子力発電所「原子力事業者防災業務計画に基づく復旧計画書に係る2号機の実施状況」の確認結果について
    6. 第5回国際原子力機関(IAEA)国際専門家会合の結果概要報告について
  • 日時 2013年5月29日(水)
  • 場所 原子力規制庁(東京都港区)

 まず第一に、23日11時55分頃、放射能漏れを確認したが、規制庁に報告したのは翌日の「23時56分頃」。規制委員会は、1日以上遅れた事業者の対応を、「国への法令報告の遅れ」とした。

 また、放射能が漏れ出た建物の空間線量率を低下させるため、排風ファンを回し、管理区域外へ放射性物質を排出させたことなどの現場の対応にして、規制委員会のメンバーらは、「専門家の完璧なモラルの欠如」「信じられない対応」「大変残念な結果」などの意見が相次いだ。

 委員の1人である中村委員は、 「プロフェッショナルとして疑わざるえない対応。55人がみんなおかしいと思わなかったことがおかしい」、「プロフェッショナルとしてのモラルの低下、安全文化の欠如」と、現場の対応について意見した。

 規制委員会は、今後も事業者らに聴取を続け、事故原因を確認するとした。

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