2012年3月11日(日)、大阪市住之江区の大阪南港ATCで行われた、放射能物質汚染対処シンポジウムの模様。
(IWJ大阪・松田)
2012年3月11日(日)、大阪市住之江区の大阪南港ATCで行われた、放射能物質汚染対処シンポジウムの模様。
■ハイライト
林氏が放射性物質汚染対処特別措置法の概要を説明、震災廃棄物の広域処理の必要性を訴えたほか、藤原氏は福島の除染の課題とあり方について、児玉氏は放射線の人体への影響について、それぞれ解説した。また寺山氏は独立行政法人日本原子力研究開発機構から受託の除染技術実証試験事業について、木質バイオマス除染の概要と課題について紹介した。
パネルディスカッションでは、「府災害廃棄物の処理指針に係る検討会議」の委員を務めた児玉氏が「正確な情報を伝えるにはどうしたらいいか、私自身が教えてほしいという心境。科学的にまっとうな意見を言う科学者は御用学者とバッシングされ、賛否も両極端で中間がない。自分たちの考えの沿う見解しか受け入れない傾向も強い」と、健康影響について、住民とのリスクコミュニケーションの困難さを吐露した。
畑氏は「まちまちな基準を採用していることが混乱に拍車をかけている。除染も汚染の移動でしかなく、その作業もゼネコンに丸投げ。多額の費用をかけるぐらいなら自主避難者の補償に回すべきではないか」、藤原氏は「除染は基本的にできないというスタンスで策を練る必要があるが、政府や行政は専門家の意見に耳を貸さない。大企業の飯の種のような印象もあり、儲けは東京へいく。福島の経済復興には寄与しないだろう」、宮田氏は「除染をしても空間線量が変わらないという現状がある。退避を含め思い切った対策を国、自治体が考えていく必要がある」などと、異口同音に国の除染のあり方を批判した。
平成25年3月10日 東日本大震災から2年 震災復興・環境再生支援セミナー~環境再生と放射性廃棄物対処の課題と展望・私達にできること~に参加者募集
東日本大震災後2年が経過し、放射性廃棄物に対処することにより、一日も早い環境再生復興が期待されています。
放射性物質による健康リスク、除染作業状況、および放射性廃棄物の処理についての現状や課題を学び、多くの市民や土壌汚染の専門家たちが、一刻も早い震災復興に向け、あるべき方向を展望し、私達になにができるかを共に考えたく予告いたします。
http://blogs.yahoo.co.jp/atcmdk/55063609.html