2024年5月27日午後2時より、東京都千代田区の立憲民主党本部ビルにて、蓮舫参議院議員による東京都知事選挙への立候補に関する記者会見が開催された。
蓮舫氏は、2004年7月、東京都選挙区にて参議院議員に初当選して以降、4期連続当選。
少子化対策、子育て支援政策、行財政改革をライフワークとして取り組んでおり、これまで、行政刷新担当大臣、参議院東日本大震災復興特別委員長、民主党代表代行、民進党代表、立憲民主党代表代行、参議院国土交通委員長などの要職を歴任している。
「私、蓮舫はこの夏予定されている東京都知事選挙に立候補いたします」。
蓮舫氏は、自身の東京都知事選への立候補を宣言した後、立候補に到った背景、そして、小池都政の問題点について、次のように、よどみなく語った。
「今、私が身を置いている国政では、自民党が引き起こした裏金議員、政治とカネの問題、これへの対応が急務です。国会で、予算委員会で、何度も岸田総理に問いました。
あるいは、参議院の政治倫理審査会では、裏金議員、安倍派幹部の世耕議員にも問いただしました。
『記憶にない』。
まるで人ごとのような、改革をしなければいけないという本気度が感じられない答弁に本当に怒りを覚えています。
政治とカネの問題をただす提案や法案を、私達は提言していますが、今の自民党、その自民党の改革案からは、『本当に悪いことをした。変えるんだ』という本気度が感じられません。非常に残念です。
長崎3区、島根1区、東京の江東区、3つの衆議院議員補欠選挙が行われました。私達の仲間の立憲民主党の議員が選ばれました。
昨日、行われた静岡県知事選挙でも、静岡県民は野党候補を選んでくれました。
国民の声ははっきりしています。
裏金議員、政治とカネの自民党。この自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットしてほしい。その先頭に立つのが私の使命だと感じています。
8年前、自民党の国会議員でありながら、都議会自民党を『伏魔殿』とか、『都庁のブラックボックスを壊す』と言って都知事に立候補した小池さん。私から見てもまぶしくて格好よかったです。
でも、この8年間の彼女の功績・実績はどうでしょうか。『7つの0』公約、どこに行ったんでしょうか。介護離職、残業、都電の電柱、多摩格差、満員電車。どれも0にはなっていません。
去年、突然18歳以下のお子さんに5000円を支給する。選挙の前の年に決め、選挙の年にもお金が支給されます。
今年2月、突然、都庁の外壁のプロジェクションマッピングが始まりました。知事選挙の5ヶ月前から、こうしたことで、都知事の露出度が高まっています。
去年の11月から、今年の3月の末までに、突然、8年ぶりに『東京防災ブック』がリニューアルされました。このデジタルの時代に、紙で防災ブックを作り、東京都の全戸770万戸に配布をされました。
この一個一個に、都知事の顔写真が入ったメッセージが添付されています。この予算は8年前より11億円増えています。
小池知事の顔写真と手書きのメッセージとサインの入った都の防災ポスター。これを貼った町会には『防災グッズ補助金』が出ました。
対象は、東京都の3000の町会です。予算は8.5億円。公金を使った、事前の選挙活動と思えてしまうのは、私だけではないと思っています。
こうした予算を見直して、格差で、光が当たらない、困っている人達に、私は政策を届けたい。
仕事を、食べ物を、安心を、子供達には教育の充実を届ける。そんな都政を作りたいと考えています。
自分を見せることは、とてもお上手です。でも、小池都知事はこの8年間、『伏魔殿』と言った都議会自民党、あるいは自民党、ブラックボックスと言った都庁を、どう変えたのでしょうか。
思い返せば、都政改革よりも国政進出のために、『希望の党』を作りました。それは結果的に、国会における野党を分断しました。それは、結果的に自民党を利しています。
驚いたのは、萩生田自民党東京都連会長のお膝元の、八王子市長選挙。あるいは、政治とカネで逮捕された、江東区の区長選挙。この2つとも、小池都知事は自民党の候補者を応援しました。
首長選挙のみならず、昨日行われた目黒区の東京都議補欠選挙では、自民党候補を公然と応援しました。
8年前の自分の公約よりも、自民党と二人三脚、彼女の志からくる対応かもしれませんが、私はこの矛盾についていけません。
発信力・存在感・選挙の強さ、どれをとっても圧巻している人です。大きい人だと思っています。ただ、こうした変わり身の早さに、私はついていけません。
このわかりにくさを、小池都政を、リセットするために、私は立ちます。
もう一度言います。2016年の『7つの0』。この公約はどこにいったのか。この他にも『12の0』を公約として掲げていました。『原発0』、『ブラック企業0』、『隠蔽0』。どこに行ったのでしょうか。今は、小池都知事から公約0の声が聞こえません。
その代わりに、突然、思い付いたかのような政策ばかりが、私には印象に残っています。
小池都知事が手をあげるのであれば、一緒に戦うのであれば、この8年間の、ご自身が口にした公約についての説明を、私が聞いてみたいと思っています。
3選出馬するのであれば、自民党返り、自民党と一緒に行動していることを、何と説明するのか。私は聞いてみたいと思います。
私は、一貫しています。裏金議員、政治とカネの自民党。絶対に許しません。納税者の気持ち、誰よりも考えなければいけない都民の思いに寄り添いたいと思っています」。
10分ほど続いたスピーチの中で、蓮舫氏は小池都政、および小池都知事の政治的姿勢を的確な言葉で批判した。
詳細は、全編動画を御覧いただきたい。