【IWJ号外】ロシアのラブロフ外相が「500年にわたる西欧諸国の植民地主義との戦い」を掲げた年次記者会見を開催!(その1)ラブロフ外相冒頭報告「グローバル・マジョリティとともに多極化世界へ」 2024.1.23

記事公開日:2024.1.23 テキスト
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(文・IWJ編集部)

 IWJ代表の岩上安身です。

 ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は1月18日、2023年のロシアの外交政策実績を総括する年次記者会見を開催しました。

 ロシア外務省は、2時間近くに及んだ記者会見のうち、冒頭20分のラブロフ外相の報告を公開しました。さらに、記者団との質疑応答が、順次公開されていっています。

 『スカイニュース』は、ラブロフ外相の年次記者会見をライブ中継しました。

 中継を見ると、世界中から大勢の記者が集まる盛大な会見であったことがわかります。

 IWJは、ロシア外務省が公開した、「500年にわたる西欧諸国の植民地主義との戦い」を掲げたラブロフ外相の歴史的な会見の全文仮訳を進めます。

 ラブロフ外相の年次記者会見の冒頭報告は、2023年のロシア外交の成果を報告するだけではなく、今後の指針を明確に示すものでした。ラブロフ外相は、年次記者会見で、米国が主導する西側諸国の植民地主義に対抗し、動き始めた「多極化世界」の実現に向けて、「グローバル・マジョリティ」で力をあわせていこうと呼びかけました。

 ウクライナ紛争におけるロシアの圧倒的優勢の現状を導いた要素として、戦場での圧倒的な軍事的優勢、米国が主導する対露経済制裁を切り返した経済政策があげられます。

 もうひとつ、忘れてはならないのが、西側諸国が喧伝してきた「ロシア=悪、ウクライナ=善」というウクライナ紛争にまつわるプロパガンダを覆し、「500年にわたる西欧諸国の植民地主義との戦い」としての意義を浸透させ、グローバル・サウスの国々の共感を獲得した、ラブロフ外相率いるロシア外交の成果です。

 ラブロフ外相は、今回の年次記者会見では、後進国というニュアンスが含まれる「グローバル・サウス」という言葉を用いず、「グローバル・マジョリティ(世界の多数派)」という言葉を用いています。

 ラブロフ外相の報告のポイントは、大きく分けると、<西側諸国の新植民地主義批判>、<「グローバル・マジョリティ」の台頭とロシアとの関係の深化・強化・拡大>、<国連における「グローバルマジョリティ」の声の拡大>、<西側諸国のロシア嫌悪キャンペーンに対抗するロシアの広報文化政策>の4群にまとめられます。

 ラブロフ外相の年次記者会見報告を見ると、ウクライナ紛争の戦況報告と対露制裁への不満、などという次元ではなく、大きなスケールで、500年間にわたる西側諸国の世界支配が終わる時代が到来しつつあり、「グローバル・サウス」ならぬ「グローバル・マジョリティ」の時代が始まりつつあるのだ、という大胆な宣言になっていることがわかります。

 詳しくは、以下の【ラブロフ外相年次記者会見全文仮訳(その1)ラブロフ外相による冒頭報告】をお読みください。

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【ラブロフ外相年次記者会見全文仮訳(その1)ラブロフ外相による冒頭報告】

 「ご列席の皆さま

 毎年恒例のイベントに、皆さまをお迎えできることを嬉しく思います。

 毎年、私達は、新年とクリスマス休暇(※正教では1月7日がクリスマス=イエスの誕生祭)の直後に集まります。新年を祝い、皆さまにご挨拶を申し上げます。

 2024年の新年明けましておめでとうございます。ウラジーミル・プーチン大統領が、かなり詳細に説明したように、私達は皆、あらゆる面でより良い年にしたいと考えています。

 私達は、ロシア国内の開発計画について、明確なビジョンを持っています。ロシア連邦政府は、懸命に取り組んでいます。

 ウラジーミル・プーチン大統領は、この数日間、政府関係者と一連の会合を開き、米国とその衛星国の攻撃的で非合法な政策を考慮し、今日の環境下で持続的な経済発展を促進するためのさまざまな方法について話し合いました。

 目標は明確です。製造、供給、ロジスティクス・チェーン、金融、銀行システムなどで、西側諸国が何らかの形で過度な支配力を行使している場合、それらへの依存を排除することです。過去、そして将来の決定は、この方針を一抹の曖昧さもなく、明確に示しています。

 外交政策に関して、私達は当面の優先事項を定めました。2023年3月、ウラジーミル・プーチン大統領は、まったく新しく更新されたロシア連邦の外交政策のコンセプトを承認しました。これは今の国際情勢の現実に対応するものです。

 西側諸国は、取引を行う能力がまったくないことをさらけ出し、あらゆる事業において信頼できないパートナーであることが証明されました。

 世界の多数は、もはや西側諸国の利己的なアプローチを容認することはできず、国連憲章に謳われている原則、すなわち国家の主権的平等を尊重することをはじめとする原則を厳格に遵守しながら、開発の取り組みにおいて、自国の国益とともにすべての国の利益を優先させたいと考えています。

 1945年に国連憲章が採択されて以来、国際舞台において、人種、性別、言語、宗教も、大小の区別なく、国家の平等な権利を宣言する憲章の原則を考慮し尊重した西側諸国の外交政策はひとつもありません」。

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