2023年2月23日(木・祝)午後1時30分より、大阪府大阪市の大阪PLP会館において、共同テーブル近畿大阪主催で、大軍拡への暴走を許すな!共同テーブル近畿 第1回シンポジウム「9条守れ!『安保3文書』改定許すな 近畿集会」が開催された。
登壇したのは山口大学名誉教授の纐纈厚氏、与那国島で軍事基地反対運動を続ける山田和幸氏、ジャーナリストの西谷文和氏ほか。
初めに登壇した纐纈氏は、現状の平和・平和運動について、「平和の内実が瓦解し、肉の部分が減らされて骨と皮だけになってしまっている」と問題視した。
安保3文書については4つの問題があるとし、その1つ目に「アメリカが2022年10月12日に出したアメリカ国家安全保障戦略の日本語バージョンに過ぎない」ことを挙げた。
そこに至った経緯・理由については、「日本はアメリカの肩越しにしかアジアや世界を見ていない、あるいはアメリカというファインダーを通してしか世界を見ていない。自分の目で自分の足で世界の人と接して会話をし・口角泡を飛ばし、リアルな視点で世界と向き合ってこなかった。
その時の権力だけでなく、操縦されてしまった世論・メディア・教育現場にも問題がある。アメリカナイゼーションもしくはジャパメリカである。
戦後、日本として出発し・新しい憲法を頂いたはずなのに 一皮むけばアメリカそのもの。自らの思想を十分に蓄えてこなかった 充分なコミュニケーションが立件野党同士でも作りえてこなかった」と説いた。
同時に護憲運動については、「護憲運動が日本の民主主義・平和主義を実現する運動であるという定義は正しいか? 私は半分合っていて、半分正しくないと思っている。
なぜなら護憲運動とは、世界に通用させる・波及させる普遍的な運動として定義付けなければならない。憲法を守ると言うことは、戦争をさせない国家を作るという約束を全世界に向けて発信し、かつて侵略によって与えてしまったおびただしい加害の歴史を踏まえつつ、その反省の下に立って、(世界から)信頼を再び勝ち得ることである。これが護憲運動の目的であり、それ以上のものではない。
ゆえに護憲運動とは、今ある憲法をただただ守りぬくことではなく、それを世界に広めていく・実践していく・生かしていくことであり、決してナショナリスティックなものであってはならないと私は考えるが、現在の護憲運動は、日本国内の一国主義的なものになってきてはいないか?」と問いかけた。
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