導入まで1年を切っても知られていないインボイス制度!「1000万円以下の中小零細事業者を狙い撃ち」「300万人に影響! 廃業も多数!!」と廃止を訴え日比谷野音で集会!〜10.26 #私がSTOPインボイスの声をあげる理由 10.26日比谷MEETING 2022.10.26

記事公開日:2022.10.28取材地: テキスト動画
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(取材・文、山内美穂)

 2022年10月26日(水)午後6時半より、日比谷公園大音楽堂にて、「STOP!インボイス」主催の「#私がSTOPインボイスの声をあげる理由 10.26日比谷MEETING」が行われた。

 日暮れとともに冷え込みが増す中、会場には1000人近くの参加者が集まった。第1部には、立憲民主党の末松義規衆議院議員、落合貴之衆議院議員、国民民主党の濱口誠参議院議員、日本共産党の田村貴昭衆議院議員、宮本徹衆議院議員、山添拓参議院議員、れいわ新選組の大石晃子衆議院議員、社会民主党の福島瑞穂参議院議員(第2部で登壇)など、多くの国会議員が駆けつけた。

 末松議員は、今年の通常国会で、インボイスの廃止法案を立憲民主党で提出したことに触れながら、「草の根の力で廃止にできると思っている」と訴え、次のように語った。

 「一番まずいのは、みんな知らないんですよ、インボイスがどれだけ悪いかってことを。インボイス制度で影響を受けるのが500万人のうち300万人くらいいまして、そこで廃業しなきゃいけない方々がたくさん出てきているので、そういう方々を救うという意味でも、みなさん一緒に頑張りましょう!」

 落合議員は、「この年末までに、延期や廃止を与党が決めなかったら、税制改正は行われず、来年の秋からインボイス制度は始まります。だから一緒に声をあげてください!気づいていない人がいっぱいいるんです」と述べ、「(財務省が)何にも説明しないで、手取りを1割減らせる、この増税を行う。こんなことをしていてはなりません! 我々が声をあげなければこれは止めることはできません。全力で声をあげていきましょう!」と呼びかけた。

 第2部では、当事者や識者らが登壇し、まだ十分に知られていないインボイス制度について、様々な視点から解説した。登壇者は以下の通り(登壇順)。

 室伏謙一氏(政策コンサルタント)、中山眞氏(全国商工団体連合会 常任理事)、熊切健二氏(東京土建一般労働組合 書記次長)、清水宏氏(スタンダップコメディアン・俳優)、三橋貴明氏(経済評論家)、ダースレイダー氏(ラッパー)、湖東京至氏(税理士・元静岡大学教授)、荻原博子氏(経済ジャーナリスト)、福島瑞穂参議院議員(社会民主党党首)、植田益朗氏(アニメプロデューサー)、大塚雅彦氏(アニメーションスタジオ トリガー 代表取締役社長)、西位輝実氏(アニメーター)、甲斐田裕子氏(声優、VOICTION共同代表)、咲野俊介氏(声優、VOICTION共同代表)。

 また、丸尾聡氏(作家・演出家・俳優)、藤井聡氏(京都大学大学院教授)がメッセージを寄せた。

 「STOP!インボイス」発起人の小泉なつみ氏によると、電子署名は10月25日夕方までには10万筆に達し、クラウドファンディングでは250人の支援者から100万円ほど集まったという。

 「インボイス制度は、税率を変えない消費税の増税。弱い人に負担を押し付ける制度だと思う。誰がその負担を背負うかはその力関係で決まる」と語る小泉氏は、インボイス制度を「生活を人質にとるもの」で、「影響を受けるのはフリーランスや小規模事業者といった、大きな団体や後ろ盾のない、組織に属していない弱くネットワークのない人たち」であり、「このアクションは、ネットワークもなかった個人同士が、個のままで声をあげて政治を変えようとする壮大なチャレンジ」だと冒頭のあいさつで語った。

 ここで少し、「分かりづらい」と言われているインボイス制度について、説明を記したい。

 政府は2023年10月1日より、消費税における「インボイス制度(適格請求書保存方式)」を導入する。

 「インボイス」は「適格請求書」といって、税務署の登録番号が付いた領収書や請求書のことを指す。事業者は、仕入れ先のこの適格請求書がないと、仕入れ額控除が受けられない。

 一方、納品・受注事業者側からみると、適格請求書発行事業者として登録番号を取得するためには、課税事業者登録しなければならない。適格請求書発行事業者の登録申請は任意だが、消費税納入が免税対象である売上高1000万円以下の小規模事業者やフリーランスなども、登録すると消費税の納税義務が発生する。

 問題は、登録してもしなくても、およそ500万者(財務省試算)といわれている、こうした小規模事業者やフリーランスなどを窮地に追い込むことだ。

 これまで免税対象だった事業者が課税事業者登録をすれば、適格請求書の発行対応、消費税納税金額の計算、申告書の作成など、膨大な事務作業に追われる上、これまでの年収から新たに納税分が減収となる。

 納税する消費税は、売上に含まれる消費税と仕入れで支払った消費税の差額(原則課税)または、売上の消費税に対し、業種ごとに決められた仕入れ税額控除の割合をかけたもの(簡易課税)のどちらか有利な方を選べるが、いずれにしても納税のために資金を備えておかなければならなくなる。

 課税事業者は、今までどおり適格請求書発行事業者として登録をしない免税事業者との取引においては、仕入れ額控除が受けられないため、その分も肩代わりして消費税を納めなければならなくなることから、ほかの課税業者に仕事を回すなど、これまでの信頼関係を壊すことも予想される。これをさけるために、元請けが控除できない消費税分を、下請けが値下げして仕事を引き受けるということになれば、年収は1割減ることになる。

 これが、「増えた分の消費税(税収)を、取引する小規模事業者間で押し付けあう制度」といわれている所以だ。

 当事者となるフリーランスをはじめ、全国の税理士団体や、商工団体なども死活問題として反対しており、野党を中心とした国会議員も中止を求める法案を提出している。

 2023年10月1日の施行を食い止めるにはこの12月がタイムリミットともいわれており、それまでにどれだけ多くの人々にこの問題に気づいてもらうかが、反対運動の焦点となりそうだ。

 IWJがこれまでに報じたインボイス制度に関する記事は、以下を御覧いただきたい。

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