2022年10月20日、午前10時30分より、東京・衆議院第一議員会館にて、立憲民主党・長妻昭政務調査会長の定例記者会見が行われた。
会見冒頭の報告で、10月18日に長妻氏が衆院予算委で行った「統一教会への解散請求」に関する質疑、および、それに対する岸田総理の答弁について、長妻氏は、以下のとおり意見を述べた。
「質問権の行使の根拠として、『民事法令』、つまり、不法行為が問われたということも例にあげていたので、ずっと文化庁は、何十年も固執していた『刑事的責任』というのを転換したんだなと思いまして、確認答弁を総理に求めたところです。
そうすると、予想外に文化庁と同じ答弁を繰り返すと、『不法行為、民事は入りません』と。ということで、入り口からこれははねつけられるわけでありますので、繰り返し確認しました。
その後の恐らく他の議員も確認したんじゃないでしょうか。そうしましたら、昨日(10月19日)、突然、それを撤回して、『解釈を変えます』ということでございました。
よく考えてみますと月曜日の夜、確か、岸田総理はお酒を飲みに行かれて、石井さん(石井準一参院議院運営委員長)ですか、参議院の議運委員長ですかね、と何かこう、『野党はだらしない』みたいな話で盛り上がったようでございます。
けれども、私も記憶の限りたどってみますと、予算委員会の初日に夜、幹部と総理が酒を飲みに行くというのは、あんまり聞いたこともないので、あのとき、月曜の夜、ちゃんと、省庁勉強会をやってですね、そして、国会に臨めば、こんなこともなかったんじゃないかなとも思います。(中略)
一国の総理の発言というのは、これは法律・閣議決定と同等以上の重みがあるものであります。何か、この岸田首相は、これまでの首相と違って、ちょっと、『個人商店』のような、つまり個人で判断してやる。周りに異論を言う人がいないような重層的なブレーンがいないような感じを受けます。
本当に、何て言うんですかね、今回の『旧統一協会』の問題を軽く考えているとしか思えないわけでございます。被害者の方に会ったことがあるんでしょうか」
続いて、各社記者と長妻氏との質疑応答となった。
IWJ記者は、「ウクライナ紛争にともなうロシアへの制裁」について、以下のとおり質問を行った。
IWJ記者「ウクライナ情勢についてうかがいます。エネルギー大国であるロシアに対する制裁に参加していることにより、現在、エネルギー資源の高騰、急激な円高、輸入インフレなどが進んでいます。
このままインフレが本格化すれば、不況、倒産、失業が深刻化し、日本の国益が大きく損なわれると思われます。また、現在、ほとんどのヨーロッパ諸国がエネルギー危機に直面しており、フランス、イタリアなどでは『NATO離脱』や『対ロシア制裁の解除』などを求める大規模なデモが発生しています。
日本政府は、米・NATO諸国とは距離を置き、ロシアと米・ウクライナの双方に停戦を働きかけ、その上で、対露制裁から離脱し、ロシアからのエネルギー資源を安価で輸入する道を模索するといった、日本独自の外交路線を検討するべきだと考えますが、この点については、長妻政調会長のお考えをお聞かせ下さい」
長妻氏「まず、その、経済制裁を解除すべきとは、私は思っておりません。やはりこれは今、西側諸国と協調して制裁を課しているということは必要だと思います。
そして、ウクライナについては、昨日(10月19日)、ウクライナの国会議員団の皆さんと1時間以上、意見交換を、党本部に訪ねて来ていただいたので、させていただきました。本当に大変な状況で、国会議員の中には現役の空軍に所属している方もいて、自分の軍を、部隊を率いて戦っておられるという生々しい話もおうかがいしました。
- ウクライナ国会議員団が泉代表を表敬訪問(立憲民主党、2022年10月19日)
いずれにしても、経済は確かに大変でありますけれども、やはり、相当人命が失われておりますので、ここは毅然とした態度で、そして、経済対策としては、やはり十分に、日本は他の国と違って『円安要因』という非常に重い足かせがありますので、これは財政の一定程度の出動も含めて、わが党も経済対策を出しておりますので、十分に切り分けて考えていく必要があると思っております」
記者会見の詳細は、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。