2022年4月13日、午後1時30分より、東京都千代田区の衆議院第一議員会館にて、「原発いらない金曜行動」の主催により、「院内ヒアリング集会 放射能汚染水海洋投棄反対!~共同申入れとヒアリング」が開催された。
「原発いらない金曜行動」は「岸田政権・経産省・東電が目論む放射能汚染水の海洋放出は許されない」として、多くの市民運動団体から海洋投棄反対の声を集め、各団体の申入書を読み上げて東京電力と政府に提出した。
一年前のこの日、政府は関係閣僚会議で「海洋放出」を決定した。
ヒアリングには東電と共に、政府側から内閣府、経産省、原子力規制庁、復興庁、文科省の担当官が出席した。政府側が事前質問の「ALPS処理水の取扱い」、「ALPS処理水の宣伝活動」、「IAEAのピアレビュー(査読)」、「原子力規制委員会の審査とIAEAの規制レビュー」、「地下水の流入量」などに回答し、その回答についての質疑応答が行われた。
「再稼働阻止全国ネットワーク」の木村雅英氏は、東電が昨年末に発表した「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書(設計段階)」に対するパブリックコメントの集約結果が、いまだに公表されていない現状について、次のように激しく批判した。
「(パブリックコメントの募集から)もう4か月が経っているんです。おかしくないですか?(中略)
冗談はやめて下さい。東電がいかにだらしないか、この12年間、我々は怒り心頭なんですが、それにしても、パブリックコメントの集約が4か月経ってもできない。そんなこと、あり得ないでしょう?
経産省さんも遅いですよ。エネルギー基本計画の時も、いつも3か月くらいかかったりして、そして、発表した時はすぐに決まってしまうというような。
そんな、おかしな出し方をされているのですが、それにしても東電さん、自分の会社で、『パブリックコメント募集』と偉そうに銘打って、募集されて、それも、1か月ギリギリにして、(中略)締め切ったんですよね?
その結果を、どうして早く公表されないんですか?
私たちはいろいろな疑問を投げかけているんです。東電さんの環境アセスメントはアセスメントなんて言えるものじゃないと思いますし、(中略)それに対する厳しい意見も出たのだと思いますが、それを公表もしないで、4か月もほったらかしにするという態度が、あまりにも、ひどいと思いますが、いかがでしょうか?」
これに対し東京電力の担当者は、「いろいろな、様々なご意見を頂いているとは思いますが、そちらにつきましては、現在集約を行ってございますので、取りまとまった段階で公表のほうをさせて頂きたいと考えております」と回答し、取りつく島もなかった。
ヒアリング集会の詳細については、ぜひ全編動画を御覧頂きたい。