【特別寄稿】「今回の選挙をあきらめたわけではない。私は出ます」山本太郎 れいわ新選組代表街頭演説をジャーナリスト横田一氏がレポート! 2021.10.12

記事公開日:2021.10.15取材地: テキスト動画
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(取材、文・横田一)

 山本太郎れいわ新選組代表が10月12日、埼玉県、東武スカイツリーライン新越谷駅前で街頭演説を行い、「今回の選挙をあきらめたわけではない。私は出ます。それをまだ発表してないだけです」と力説した。

 街頭演説の一部始終を収録したジャーナリスト横田一氏から動画のご提供をいただいた。

横田氏「東京8区の出馬について立民の担当者とお話をされた内容と枝野代表の発言が食い違っていると。乖離があったと。

 まるでエイリアンのように殴り込みをかけたような言い方になって、その食い違いについて立民の担当者から何らかの説明、謝罪などがあったのかということと、今後、東京8区に代わってどこから出ようとか、それに向けて話し合いが進んでいるのかどうかについてお伺いしたいのですが」

山本代表「いま聞かれたこと、さっぱり訳が分からないという方が沢山いらっしゃると思います。山本太郎、なかなか自分の選挙区を決めて来なかったのですが、つい先日、発表をしたのですね。東京8区、杉並です。(元都知事の)石原(慎太郎)さんのお坊ちゃまが出られているところです。伸晃様ですね。で、2012年、山本太郎が初めて政治の世界に足を踏み込もうと立候補した土地です。その時には負けてしまいました。7万票、いただきましたが、届かなかった。リベンジということでそこで立つことになったのです。

 けれども、もう既に他党でも立候補されている方がいますので、ここには調整が必要になってくる。それで調整をしていたということなのですね、立憲民主党と。それで、そこに対して齟齬があった。要は、地元への説得が十分でなかったために、推したい候補に対して『これを下げろ』というのは『この人を下げろ』というのか、というような熱が生まれたということです。

 結局、騒ぎになるという状況だったので、私はそれは本望ではない。

 だって私たちがやるべきことは、自公政権を引きずり降ろして消費税5%にまずしたりとか、コロナ対策を徹底して、それだけではなくて、足りていないところにベーシックサービスとか医療とか、その他、ベーシックに皆さんから必要としているようなものを無償化にしていくというような第一歩として踏み出さないとならない。目的はもめることではないのです。

 だから(東京8区からの出馬を)発表はしたのですが、後々、取り下げました。降りますということにした。力を合わせないと政権交代なんかは起こらないからですね。そのことに対する質問でしたね。

 いろいろな齟齬があって、そこに関して何かあったのかということですが、もうここに関してはいいです。というのは、何かというと、責を負うのは当然代表になります。それは組織でしょう。そう考えるとーー。私もそうだと思います。私も小さなグループですが、その代表としているわけですから、何か組織内にあった時にはやはり一番責められるべき存在であろうと。それは、組織の大きい、小さいは関係がないということだと思います。

 今回に関しては、そういうことがあった。けれども、次に行かなきゃ。

 だって選挙のために総理大臣の首を飛ばしたのですよ。すごいですよね、この執念。何が何でも権力は手放さないという、この執念。野党側に足りないのはそこです。揉めている場合ではない。いったん、これ、終わらせよう。そういうことですね」

横田氏「次、代わりに出るかについては?」

山本代表「越谷で立つと言ったら、越谷の皆様に怒られるじゃないですか。(笑い)なかなか難しいですよね、選挙区。でも、立候補することは全ての人たちに担保されていることですから、それに対して何かしら言われることではない。

 基本的な権利として、それはあるものでも『野党共闘をしていく』ということを決めた以上は一定の配慮は必要になってくるだろうと考えたときに、慎重に選ぶべきだろうなとは思っています。

 今回の選挙を諦めたわけではなくて、私は出ます。それをまだ発表していないだけです。(拍手)」

横田氏「最後に、滋賀3区では野党共闘が調整が済んですみ分けているところに割り込んで来たと。(前滋賀県知事で現参院議員の)嘉田由紀子さんを含めて疑問視する声があるのですが、それについてはいかがしょうか」

山本代表「疑問視されても困りますね、そこは。もちろん、そういった動きがあったのは確かでしょう。私が、その動きを理解していなかった部分はありますが。でも、野党共闘をするという前提、ルールとして私が捉えているのは、これは別の野党の先生にもお聞きしていたところですが、衆議院選挙は皆さん、どういう形で戦うのかご存じですよね。

 二つ投票用紙があって、一枚は選挙区なのです。小選挙区。つまり、この越谷の代表を決めるのに個人名(を書く)。二枚目の投票用紙が比例。もっと広い範囲。埼玉県だったら北関東という地域。ここで、どのグループを推すかという、個人名とグループの二枚の投票用紙になるのです。いま話しているのは、自分たちの代表を決めるという話で滋賀三区の話ですね。

 で、この滋賀三区については、これは自民党と共産党が一騎打ちになったとしてもなかなか(共産党が勝つのは)難しいと考えています。ごめんなさい、失礼なことを言って、共産党の方々。別に、これは批判しているわけでも何でもないですよ。でも過去の得票を見てみると、恐らく7000票から1万5000票。これは他にも政党が立っていた部分があるかも知れません。ただし、そこを一本化しても元々の保守地盤ということを考えるならば、苦戦する。ここがデッドヒートということにはなかなか成り辛いだろうと。

 野党共闘の基本的なことは何かというと、一本化をして勝てるというところについては調整をしていく。一方で、そうならないところは自由競争というのが基本だと思っています。

 そう考えた時に私たちはものすごく小さいグループで、20人程度しか擁立できないという中で選挙区を選んだということですから、それについて批判を受けるのは、もちろん批判を受けますが、その候補者が選挙区で勝ち抜く、そして勝ち抜けなくても迫って、比例で勝ち上がるのだということを考えているのだったら、私たちも考えたかも知れない。でも重複立候補ではないのです。重複立候補をしていない。

 ダブルエントリーできるのです。選挙区と比例と。小選挙区で負けてもそこそこ競っていれば、比例の方で勝ち上がれるというシステムですから。でも、比例の方にエントリーしていないということは、一般的に考えると、比例票を吸収する。比例票を集めるという役割を担っているのは、私は一般的な考え方だと思います。もちろん野党統一にしてという部分はあるでしょうけれども、そういう意味合い、そういう色合いがある選挙区なのだと見ています。

 もちろん勝手に立てているという話ではなくて、共産党の方には『立てます』ということは言っています。もちろん、いい顔はされませんが、その上で、『ここは一本化できませんか』とも聞きましたが、それは、『そういう形で市民連合でなっているのですが』と話されたのですが、もともと私は発表はしていないけれども滋賀県内には立てるというのは決めていたので。そのへんは、私たちにも立てさせて欲しいという思いです」

■全編動画

  • 日時 10月12日(火)17:00~
  • 場所 東武スカイツリーライン新越谷駅前(埼玉県越谷市)

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