無名閣僚が「異様」に多い岸田内閣の顔ぶれ。新大臣の選挙区は野党候補との接戦区ばかり! 大臣の肩書は選挙のための箔付けか!? 新潟5区から出馬予定! 岩上安身によるインタビュー第1054回 ゲスト 米山隆一氏 2021.10.8

記事公開日:2021.10.10取材地: テキスト動画独自
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(文・IWJ編集部)

特集 2021衆議院選挙
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 10月8日午後6時半過ぎより「<衆院選にむけての緊急インタビュー!>岩上安身による前新潟県知事・米山隆一氏インタビュー「無名閣僚ばかりの岸田内閣は臨時選挙対策内閣か!?」を配信した。

 冒頭から、小説家・タレントの室井佑月さんとの結婚の話題となり、楽しい雰囲気ではじまった。

 米山隆一氏は、新潟5区から衆議院選挙に立候補予定である。

 室井佑月さんが一緒に新潟5区の街宣活動をしてくれていることを聞かれて、米山氏は次のように述べた。

 「選挙において奥さんはいろいろ取り上げられますが、人によってずいぶん違うのです。全然出てこない奥さんもいます。それぞれのスタンスでそれはいいと思うんですけど、私は正直助かっていると思いますよ」

 岩上安身に「もうおイタはしませんね」と向けられた米山氏は、「(室井さんは)浮気したら燃す、ガソリン掛けて燃すと言っていますよ。だから、ぼくはガソリンだとあなたに引火するから灯油にした方がいいよと言っています」と応じるサービス精神を発揮。

 クールなインテリの米山隆一氏と情熱的な批評家の室井佑月さんとの物騒な言葉が飛びかいつつも、楽し気な日常生活が垣間見られた一瞬であった。

 岩上安身は、米山氏はもちろん、妻の室井佑月さんとも、テレビ出演で何回も共演したことがあり旧知の友人であった。両者ともにお付き合いさせていただいている岩上安身も、今回のご縁は「知らなかった」と言う。

 岩上安身は、インタビュー終了後、自身のツイッターで以下のようにツイートした。

  • 「今、元新潟県知事で、弁護士兼医師の米山隆一さんのインタビュー終了。今度の衆院選に立候補するそうですが、何より最初に聞いたのは、ご結婚された室井佑月さんとのご関係。女性問題で辞任したこともある米山さんを室井さんは鷹揚に許したのかと思ったら、そうではないと」
    午後10:49 ・ 2021年10月8日
    https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1446472701325955075
  • 「妻となった室井佑月さんには、『浮気したらガソリンかけて燃やす』と言われたそうです笑。それに対して冷静に『ガソリンだと自分の方にも引火してしまって危険なので灯油にした方がいいよ』と返した夫の米山さん。言葉は物騒ですが、笑顔で楽しそうです。おのろけを聞かせてもらいました。お幸せに」
    午後10:55 ・ 2021年10月8日
    https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1446474214463078404

※県には原発運転停止の権限がある!同意ない柏崎刈羽原発の再稼働なら法的手段も辞さない!? 〜地方自治が制限される「緊急事態条項」は不要と断言!~岩上安身によるインタビュー 第846回 ゲスト 新潟県・米山隆一知事 2018.2.16 
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/412382

 新潟5区の対立候補はなんと自民党の泉田裕彦元新潟県知事と、元長岡市長で元全国市長会会長の森民夫氏だと予測されている。2人とも知名度と実績を誇る強敵だ。一見すると、 かなり厳しい戦いになると思われるが、米山氏は、自費で固定電話を使った世論調査を実施したという。

 この調査によると、興味深いことに、泉田氏と森氏は、有権者に一括して保守派と捉えられて、保守派の票が割れているという。図式としては、2017年の衆議院選挙のときに、泉田候補が1万2000票の僅差で野党統一候補の大平悦子候補を破ったときと同じだと、米山氏は分析。

 今度の衆議院選挙では、米山氏は、立憲民主党(県連の推薦)、社民党、共産党(県連の推薦)の推薦を受けて、ちょうど、大平氏の位置に入れ替わり、野党統一候補として、3つ巴の戦を戦うことになる。

 米山氏は、野党共闘について次のように述べた。

 「野党側から選挙を見たときに、野党共闘に後ろ向きな人って勝つ気があるのかなと思いますね。政策が違うとかいいますけど、普通にフラットに政策見て、どう見たって野党同士の方が、自民党より政策共通していますよ」

 米山氏は泉田候補の知名度と実績を高く評価しているが、興味深いのは、もう一人の対立候補、森山民夫候補についても、次のようにその力を評価している。

 「全国知事会って、権力に関心がある人と、我関せずという人と、分かれるわけですよ。そこをうまく政治的に動いて会長になるというのは、それはそれなりの手腕があります。全国市長会も同じです」

 泉田候補について、岩上安身は次のよう言及した。

 「泉田さんを支えている層には、市民層、リベラル層もいたんですよ。その人たちは(泉田さんが自民党へ移ってから)離れたんですかね?」

 これに米山氏は「今回の選挙は自民対野党という構図ができています。泉田さんは好きだけど、やっぱり野党共闘だから、みたいなイメージでいて、保守は保守、野党は野党で分かれていて、最後は無党派層の取り合いになるのだと思います」と答えた。

 他方で、米山氏は独自の新潟5区の独自世論調査から、以下のように述べて、新潟5区での勝利に一定の自信を見せた。

 「保革が拮抗していて、保守が分裂しているので、図式的には、こちら側(米山陣営)が有利な情勢ではありますね、それだけでは何も決まらないですけど」

 岩上は選挙争点に触れて「この場合の選挙の争点は、コロナなのか、景気・経済なのか、再分配なのか、農業の保護なのか。どれが保革のイメージの差になっているのですか?」と米山氏に問いかけた。

 米山氏の答えは大変興味深いものであった。

 「今回は、本当にばらけていて、そこも(世論調査で)聞いているんですよ。ここで、保革拮抗しているというのは、野党側に入れるか与党側に入れるかというだけで拮抗しているという意味なんですが、何を重要視しますかというところだと、コロナと経済、医療福祉が3分割されていて、それが20%、20%、20%くらいで、今回原発は全員が、反対しています。3人とも同じスタンスなので、(有権者が)重視する項目としては低くなっています。今は、多様になっていて、簡単に保革と言って割り切れない状況になっています」

 新潟5区の情勢分析から、日本全体の政治情勢が保革で割り切れないほど、多様化・複雑化している様子が窺える。

 さらに岩上は畳みかけて、「とはいえ、選挙では、どちらかに投票しなければならない。そのときの保革の認識の差って何なのですか」と問うた。

 米山氏は、「どちらかと言えば、そこは、経済で、今の経済政策を良しとするか、格差を是正して欲しいと思っているかでしょうね。医療福祉の位置も経済と同じで、医療福祉を充実することで格差を解消して欲しいということだと思いますね」と答えた。

 他方で、米山氏は野党について苦言も呈した。

 「社民とか共産は、日ごろから地元で動いてくださる人々はいます。立憲はむしろいません」

 岩上はこれに「(立憲民主党は)一人一人スターみたいな人だけが勝ち上がって、党として全国を横断する組織が少ない」と応じた。

 米山氏は、これを受けて、「社民とか、共産とかは、それがちゃんとあるんですよ。しかし、それが凄い高齢化しています。熱い人たちだから、高齢になっても熱い気持ちを持ち続けています。そして、組織の中で君臨してしまっているところがあります。思い切ってスマホいじっている若者も思い切って登用して、組織を若返らせていくことが必要です」と述べた。

 このように、岩上安身による米山氏へインタビューでは、来るべき衆議院選挙において、有権者が重視すべきテーマとして、「格差是正」の問題が明確に浮上してきた。そして、保革支持の判断がどこで分かれるのかも明らかになってきた。さらに、野党の問題の核心である組織の若返りにも言及された。

 このあと、インタビュータイトルにも掲げた通り、岸田内閣の組閣後の選挙区を見ていくと与野党の接戦区の候補が多いことに言及していく。立民と共産が調整して候補者を統一し、どの選挙区とも野党共闘が成り立てば、岸田内閣の新大臣達は、軒並み落選という可能性が見えてきた。今回の衆院選、ぜひ、ご注目を!!

 公共性と公益性に鑑みて、このインタビューはしばらくフルオープンとします。ぜひ下記のURLをご拡散ください。

■ハイライト

  • 日時 2021年10月8日(金)18:30~
  • 場所 IWJ事務所(東京都港区)

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