2021年8月27日(金)、午前11時30分頃より、東京都千代田区の司法記者クラブにて、「『桜を見る会』を追及する法律家の会」、および「安倍氏らを政治資金規正法違反容疑などで刑事告発した弁護士有志」の主催により、「桜を見る会前夜祭」問題についての追加の告発状提出後記者会見が行われた。
会見冒頭、泉澤章(いずみさわ あきら)弁護士から、現状について、以下のように説明があった。
「『桜を見る会』を追及する法律家の会」は、この日の午前10時に、東京地検特捜部宛てに、安倍晋三氏ら三人を被告発人として、第三次の告発状を提出した。告発をしたのは14名の弁護士。
その内容は、「今までの告発とは違う内容の、新たな告発」とのことで、桜を見る会の前夜祭の費用補填に関する収支報告書の修正に際して、安倍氏らが虚偽の記載をした疑いがあるとしている。
また、第二次告発は「『不起訴不当』の議決を経て、現在、東京地検特捜部が再度、捜査を開始しており、その捜査について、「『桜を見る会』を追及する法律家の会」として、「要請書」を提出したことも報告された。
泉澤氏の状況説明を受け、「『桜を見る会』を追及する法律家の会」事務局長である、小野寺義象(おのでらよしかた)弁護士より、第二次告発に関する「要請書」の内容についての説明が行われた。
この「要請書」は、3つの要請で構成されている。
一つ目は、2021年7月15日に議決された、東京第一検察審査会の「不起訴不当」の内容にもとづき、東京地検特捜部に「適正な」捜査を行うように求める要請。
二つ目は、「被疑者安倍の選挙区民への寄付行為は公職選挙法違反にあたること、そして、安倍晋三後援会がこの公選法違反を隠蔽するために行った収支報告書不記載は政治資金規正法違反にあたる」という「桜を見る会・前夜祭」問題の本質をふまえた、徹底的な真相究明捜査を行うよう求める要請。
そして、三つ目は、東京地検特捜部と被疑者安倍との癒着疑惑を払拭する捜査を行うように求める要請。
小野寺氏は会見の中で、この問題の核心について次のように述べた。
「問題は寄付です。公職選挙法上の寄付行為が行われた。それが一番の問題なのですが、一つの犯罪がここで成立している。
そして、次にその犯罪を『隠す』というのが二つ目の犯罪。寄付の事実を収支報告書に記載しなかった。
もう一つ、三つ目は、誰が金を出したのかについて、『晋和会』の収支報告書に書いてない。犯罪を隠蔽するために全部で三つの犯罪が起こっており、それが七年間も続いている」
登壇者と各社記者との質疑応答を含め、会見の一部始終についてはぜひ、全編動画でご確認いただきたい。