「桜を見る会」疑惑の年内決着狙いの“クリスマスイブ会見”以降、表舞台で見かけなかった安倍晋三・前首相が2021年3月7日、「下関市長選」(3月14日投開票)の出陣式に現れ、二期目を目指す直系市長・前田晋太郎候補への支持を呼び掛けたのである。
下関駅近くの「海峡ゆめ広場」に集まった約900人(主催者発表)に向けた応援演説は4分半。元秘書で安倍派市議から初当選した前田市長の実績(公約達成率が9割弱など)を称える内容が大半だったが、首相時代に100回以上の虚偽答弁をした「桜を見る会」や前夜祭についての釈明は全くなかった。
そこで出陣式を終えて前田候補と共に車に乗り込んだ安倍前首相を直撃、「安倍さん、『桜を見る会』について一言お願いします」「桜を見る会は(地元有権者への)買収ではないですか。一言お願いします。説明責任を果たしたのですか」と声掛け質問をした。しかし安倍前首相は一言も発しないまま、支援者に手を振りながら走り去って行った。