2021年3月25日(木)、午後2時より、東京都千代田区の衆議院第2議員会館にて、「政府は戦没者の遺骨を救わなければならない 国会集会」が、「平和をつくり出す宗教者ネット」と「基地のない沖縄をめざす宗教者の集い」の共催で行われた。
現在、政府は、第二次世界大戦末期の激戦地であった沖縄県南部地域の土砂を、名護市に建設中の米軍辺野古新基地の埋め立てに利用するために採取している。
この政府の所業に抗議するため、3月1日から6日までの6日間、那覇市の県庁前広場で、沖縄戦遺骨収集ボランティア『ガマフヤー』代表の具志堅隆松氏がハンガーストライキを行なったことは記憶に新しいところだ。
このたびの集会では、上記の具志堅氏のハンスト行動への連帯集会(3/6渋谷ハチ公前※)など、この間、「平和をつくり出す宗教者ネット」と「基地のない沖縄をめざす宗教者の集い」が共同で行なってきた取組みを写真や映像で振り返るものとなった。
集会冒頭の挨拶の中で、日本キリスト教協議会総幹事・金性済(キム・ソンジェ)牧師は、「具志堅さんが問いかけた問題は何かというと、『辺野古埋め立てか遺骨か』という色分けの問題ではない。
改めて私たち人間に、政治・平和の問題を、どの深みから見つめるのか、ということを、具志堅さんは腹ばいで遺骨を発掘しながら、亡くなった方々とその遺族に思いを馳せることで、そこから、平和とはなにか? 人の心とはなにかについて追及したということだ」と語った。
また、日蓮宗僧侶・小野文珖氏(※)は、閉会の挨拶で次のように述べた。
「最近、市民運動をされている方々と会うことが多いが、いま沖縄で、戦没者の遺骨の混じった土砂が、辺野古の基地に使われようとしていることを話すと、『本当にそんなことがありますか?』と、みんなびっくりする。
日本の本土の国民はこの問題について、ほんとに知らない。きちんとマスコミが報道していないこともある。政権の姿勢ももちろんある。でも、こんな言語道断・人倫に悖る行為を許していいのか? そう思う」
なおIWJは、以前、小野文珖氏に、以下のインタビューを行なっている。
またこの問題について、change.org(URLは以下)上で抗議の署名活動が行われている(2021年3月26日現在)。
- キャンペーン「戦没者の遺骨が含まれている土砂を辺野古新基地建設に使わせてはなりません」(change.org)